黒ラブ日記








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2004年08月31日(火) 第354話 台風のなか・・・

5時に起きたら暴風。
1時間様子を見たらますます風が強くなるので、諦めて雨が降らないうちに散歩へ。

物が飛んでくる恐れの無い田んぼへ出かける。

物は飛んでこないが、さえぎる物が無いため風が一層すごい。
息をするのも努力が必要なほど。

ノアのトイレだけ済ませて帰りたいのに、ノアが強風に戸惑ってなかなかおしっこをしない。

「ノア、おしっこチ〜よ。」
何度か声をかけるとポーズをとっておしっこをする。

しかし「ウンチョスぷりぷりよ〜」
そう声をかけるが、歩いてないのでなかなか出ない。
ていうよりも・・・・

ポーズを決めて力もうとするのだが、風にあおられて体がよろめくのでウンチョスを途中でやめてしまう。
「ウンチョスよ〜。ウンチョスよ〜。」
間抜けな掛け声を何回かかけると ポーズをとる。
しかし風上を見つめ、私を見上げ、また風上をみつめ、と不安そう。

そうしているうちに近所の70代の奥様が風でよろよろしながら犬を連れて田んぼに来た。
そしてよろよろと田んぼの奥に進んでいく。大丈夫か?

すごいねえ。
私でさえ風でよろめいて怖いから田んぼの入り口で帰るつもりなのに。
田んぼはまあ安全とはいえ、怖くないのかなあ。

奥様の姿に励まされて少しだけ私も田んぼを進む。
やっとノアがウンチョスをしてくれたのでそそくさと帰宅。


これから子犬のしつけをする人は、トイレは家でトイレシーツでも出来るようにするほうがいいですねえ。

うちはしつけたわけではなく、あるとき急にノアが家の中でトイレするのを嫌がっちゃったんだけど、出来ることなら中でも外でもトイレが出来るほうが、いいとおもうわー。



2004年08月28日(土) 第353話 大人になったね

みんながTVを見てるとき、わたしは同じ部屋の中で音楽を聴きながら日記を書いてたりする。
ノアは私がそばにいれば安心して眠っている。

たまに私の隣にやってきて、目を細めながら静かに私の腕をなめて、そのまま私の膝を枕にして眠ったりする。

そんなくつろぎタイムのときに、ちょっかいを出してみる。

あくびをするノアの大きな口に、さっと手を入れてみる。
「ほれほれ、噛んでみな?」

慌てて顔を背けて私の手をはずすノア。

ふーん。

子犬時代、あれほど噛みたがってたのにねえ。
細い針みたいな牙で噛みまくられて、私の肘から先は傷だらけで、知らない人が怖がるぐらいだったのにねえ。


そうか、噛みたくないのか。
大人になったねえ。いまさらだけど。


また大あくびをするノア。
また口の中に手を入れてみる。

あくびを途中でやめて、今度は前脚で私の手をどかすノア。
そのまま両前脚でわたしの手を抱えてペーロペーロと舐めてくれる。

可愛いのでノアの長い口の脇に頬ずりしてみる。
む〜ん・・・と犬くさい。。。




子犬時代、次から次へを物を噛み壊し、人を見れば手や足に噛み付き、畳と見れば穴を掘ろうとし、飲み水を与えればひっくり返して水浸しにしてた頃が夢のようだ。




「ちびたを起こしてきて」と言えば次男の顔を舐めて起こし、
「お兄ちゃんに遊んでもらいな」と言えばおもちゃをくわえて長男のもとに行く。

「お散歩だよ」と言えばリードを運んできて、首を差し出して首輪をつけてもらおうとする。
「お掃除するからハウスしててね」というと鼻で扉をくいっと開けてバリケンの中に入る。

「右曲がるから」と言えば角を右に曲がる。
「ブルブルして」というとぶるぶるっとする。
「ウンチョス拾ってるんだから動かない!」と言えば拾い終わるまで知り合いの犬がいても引っ張らない。

あー・・日本語覚えたねえ。
便利だねえ。

そして・・・


爪切るよ、というとテーブルの下から出てこず、
暇なときはちびたの大事なものを咥えて噛み壊す振りをして追いかけっこに誘う。

長男と次男がおやつを食べるときは、次男のそばから離れない。
なぜなら次男のほうが食べ物をこぼす率が高いから。。。
掛け布団の真ん中で寝てるので「どいて」というと目をつぶって力を抜いて熟睡の振りをする。


・・・悪知恵もついたねえ・・・・


(ん?あたしのこと?)






2004年08月25日(水) 第352話 柴犬とトラ猫

知り合いのSさんの家には16歳になろうとするコテツ君がいます。
外飼いの柴犬です。

今年は猛暑だったので、日中は玄関に入れてエアコンの冷気の恩恵にあずかっていました。
コテツ君も、玄関に入れてもらうのを楽しみにしていて、朝も早くから玄関の引き戸の前で正座して待ってるとか。

朝の散歩が終わり、掃除が終わって玄関に入れてもらうと、すぐにやってくるのが室内飼いの猫、トラン。(黒縞のトラ猫12歳 オス)

笑っちゃうのが、この二人の力関係なんですよ。

若かりし頃、うっかり顔をあわせてしまうと流血のバトルを繰り広げていたけれど、お互いに年を取り、それは無くなったものの・・・。

「水を飲みな」とSさんがコテツ君の前に置くと、かならずトラン君が

「なぁぁぁぁぁぁごぉぉぉぉぉ」(なあぁにしに来たぁぁぁぁ)(Sさん翻訳)

ゆっくり眼を飛ばしながらやってきて コテツ君を睨みつけたままゆっくり水を飲むそうな。

「お前の水はあっちにあるだろう」
と叱っても、毎朝必ずこれをやるらしいです。

その間コテツ君は、まるでトラン君が見えないかのように視線をそらして儀式が終わるのを待つそうな。
「一応、家の中はトランの縄張りってわかってるみたいよ。」

で、静かにトラン君が去り、コテツ君のくつろぎの時間が来るわけですが、オリンピック真っ最中。
家族みんなが歓声を上げながら録画した試合をTV観戦していると、コテツ君がソロリソロリと廊下に上がって近づいて来るらしいです。

CMの時間にトイレや台所に立つ人が廊下に出てくると、シュタっ!と伏せて寝た振りをするらしい。
そしてまた人がいなくなると 茶の間に向けてソロリソロリ・・・。


仲間に入りたいんだねぇ。


面白がって知らん顔してると、「ダルマさんが転んだ」をするように人が出入りするたびに固まったり進んだりしながら茶の間に近づくらしいですよ。

そして、それにトラン君が気がつくと早速やってきて

「うあぁぁぁぁぁごぉぉぉぅぅぅぅ」(なぁんでここにいるんだぁぁ)(Sさん翻訳)

と言うようにコテツ君の周りをグルグル回るそうな。

このときもコテツ君は目をつぶって伏せたまま。
タヌキ寝入りを決め込むとか。

トラン君も飛び掛るまではしないらしい。
とりあえずどっちが上か、を意思表示するだけらしい。


犬と猫、お互いにオス同士。
面白いなあ・・・・。


・・・・ああーーーー。私も猫、欲しい・・・。。。

ベンガル猫・・・欲しい・・・・(諦められず)
ノアが先住者だし、いざ暮らせばノアが子猫を可愛がら・・・ないかなぁ。



2004年08月23日(月) 第351話 早く終われ、セミの季節

ノアのセミ好きは今年も相変わらずなんですが。。。

今年は踊り食い専門です。(涙)
道に落ちてる死んだセミは、一応チェックしたり口に咥えたりするけど食べない。

力尽きて地面に横たわってるセミ、ジジジッと声をあげて転がってるセミ。
ものすごい勢いでパクッ!・・・・・しょーりしょーりと食べてます。


ああ・・・グロい。怖い。


うっかり「やめなよぉ」などと言って口を開けさせると、よだれまみれのセミが私の顔に向かって飛んでくるので、怖くて口も開けられず。

この前は散歩開始5分で3匹めのセミを口の中でジィジィ鳴かせながら大事に咥えて歩いてたら、向こうからノアとラブラブなE君(黒ラブ)登場。

お互いに慈しみあうように顔と顔を近づけるのだが、なんとE君も口の中でセミを鳴かしていた。
うわぁ・・・かなりイヤカップル・・・。


夜、いつになく「お外行きたい」と切羽詰った顔でお手をするので、
あれ?またおしっこ?と慌てて外に連れて行くと、おしっこの気配は無い。

ひたすらセミのいそうなケヤキの木の幹につかまり立ちして匂いをかいでいる。
驚いたセミがワラワラと低空飛行で逃げ出すところをジャンプして空中で咥えるのだ。

あー・・・

はやくセミの季節が終わって欲しい。
イナゴならまだ耐えられるんだけど、セミは・・・

でかすぎて怖いよ・・。

やめさせればいい、とおもうでしょ?
でもね、猫ダッシュと同じくらいやめさせるの、むずかしい。
ジジジ(セミの声)、ガッ!パクッ!なんだってば。
叱ってもその時はやめるけど、どうにもあの鳴き声には誘惑されるらしいよ。

落ちてるパンは拾い食いする前に躊躇するから事前にやめさせられるのに。
セミには一瞬の躊躇も無い。


とあるドッグフードメーカーのサイトでは、犬も狐もタヌキもセミを食べる、森の中の貴重な蛋白源だ、と。
犬が食べるのは昔の生活のなごりだろう、と。



しかも、新鮮なセミは栗の味とも書いてあった・・・。

・・・・栗も大好きなノアにしてみりゃご馳走か・・。><




長男が、高校の国語の宿題で俳句を作ることになっている。
昨日、開きっぱなしのノートを覗いて、思わず笑った。




『黒犬の口からのぞくセミの羽』


ノアの踊り食いの様子は、長男の心にも強烈な印象を残してるらしい。


ああ、今回は不気味な話ですまぬすまぬ。


(だってウマイんだもん・・・)



2004年08月21日(土) 第350話 換毛期ですね  

3週間ほど前から始まったノアの換毛期。
この1週間ほどがピークでした。


いやぁ、抜ける抜ける。


朝、掃除機をかけて出かけて夕方見ると、もう廊下やリビングのあちらこちらに薄黒い毛の塊が。

ハニーイエローのカーペットの上には黒い大理石模様になって毛が張り付いている。

座布団の上は一面毛だらけ。

目が痛い!と思って鏡を見るとノア毛。

ラッキーな白いお皿にももれなくノア毛。

冷奴にも味噌汁にも1本ずつノア毛。



散歩の帰りにお風呂場でケッシーブラシをかけ、浮き上がった抜け毛を梳き櫛で取る。
1回で排水溝の網が詰まって水が流れないほど取れる。

汗をかいた体でうっかりカーペットの上に正座すると、立ち上がったときに
「ええっ?」
と思うほどノア毛が貼り付き、毛深いすねに変身している・・・。


こんなに暑いのにもう冬支度?と納得いかなかったけど、考えてみれば春先の換毛期は1月下旬のすごく寒い時期から始まっていたっけ。
それを考えれば6ヶ月強で生え変わるのは、不思議は無いけど。。。。


ノアが出入りしないはずの子供部屋や2階のトイレまで、黒いノア毛がいっぱい落ちてるところを見ると、わたしたちの体に毛が張り付いて運ばれるのだろう。

納戸に使っているわたしの部屋も、床を手でなでるとごっそり集まる。

1頭でこの有様。
2頭3頭と多頭飼いされてるおうちの掃除はどれだけ大変かと。
(このセリフ、毎年書いてるよね・・・)


最近、猫も家族に迎え入れたいなあと思わないでもないんだけど、この抜け毛の山をみると、やっぱり無理だなあ、と思う。
(豹柄の家猫を7年前にペット博で見かけて忘れられなかったんだけど、最近やっとベンガル猫という種類名がわかったんですよ。)

でも、これ以上毛が抜ける動物はは無理かなあと。
もう、犬を室内飼いしてると言うよりは、大きな犬小屋で人間が暮らしてるような有様なんだもん。


まあ、それはそれで嫌ではないんだけどね。

この抜け毛、あとどの位したら収まるかなあ。
これを書きながらノアの体のあちこちの毛をつまんで引っ張ってみた。


背中、少し抜ける。

わき腹、かなり抜ける。

尻尾、少し抜ける。

四肢の短い短い毛・・・・・・ぐあああああ、引っ張れば引っ張るだけごっそり抜けるよ!!!

四肢の毛は、落ちてると人間のまつ毛そっくりなところが、ちょっと不気味だ・・。


あー・・・

早く抜け終わりますように...( = =) トオイメ



2004年08月19日(木) 第349話 コクワガタ

朝の散歩に出かける前に、10分ほどかけて準備をする。
着替え、洗顔、日焼け止め、ノアの首輪の装着・・・。

今まではいい子で待ってたノアなのに、最近玄関で吠えている。
朝の5時過ぎ。

近所迷惑もはなはだしいので叱る。
すると(ごめんなさい)をするものの、すぐにちびたの虫かご「甲虫地獄極楽箱」に向かって吠える。


ちょっと前までは
「うほっ」(誰だお前は)
「おぅふっ」(怪しいやつめ)・・・ぐらいだったのに、最近は

「うわわわわわんっ!!」(やんのかコノヤロ)である。

不思議に思って夕飯時に子供たちに聞いてみた。
「ねえ、ノアがクワガタに向かって吠えるようになったんだけど、なんかあったのかな?」


含み笑いをする長男。
固い顔でごはんをかき込む次男。



私 (静かに低い声で)「・・・・正直に言いなさいよ」

長 (笑い出しながら)「ちびたがねえ・・・」

次 「俺が悪いのかよ!!わざとじゃないもん!」

私 「・・・なにしたのよ?」





以下は次男の供述。

「ノアが暇そうにしてたから、クワガタのことを教えてやろうと思って、寝っ転がってるノアの鼻先に、コクワガタを持ってって見せてやったんだよ。

 そしたら・・ノアがクンクンクンってやってるときに、メスのコクワガタが、いきなりはさみを
チャクッ!って振り上げたの。

 そしたらはさみの先が、ノアの鼻の先っちょに・・・」

私 「刺さったの!???」

次 「でも血は出なかったから!!怪我は無いから!」

長 「でもピイッ!って泣き声上げたよな。」

私 「あんたって子は・・・犬の鼻は急所だよ?なんてことすんの!」

次 「いっぱい謝ったもん!ごめんなさいしたらノアちゃんは許してくれたもん!」



しばらくお説教。ちびた涙目。

まったくもー。

わたしがいない間にどんな目に会ってるやら。可哀想なノアちん。





でもね、ノアは・・・・



そんな目に会っても、ちびたが愛しいらしい。



ちびたが仰向けになって目じりに涙を浮かべてると






(泣かないでよ・・)






2004年08月17日(火) 第348話 アブ

那須の話題で書き忘れてたけど、アブがいたんですよ。そう言えば。

それも宿泊した建物の周りにだけ。
さらに早朝がすごかったの。

朝5時。
いつもの時間にトイレに連れてくと、5メートルも歩かないうちに

ぶーん・・・

ぶ〜んぶ〜んぶ〜ん!!

おしっこしてるノアの周りに飛んでくる。

1匹来ると次々やって来る。
まるでうまく連携の取れた攻撃部隊。




ぶ〜んぶ〜んぶ〜んぶ〜んぶ〜んぶ〜んぶ〜ん!!!




ノアは最初怖がらなかったんだけど、私が「うわっ!うわっ!」と声をあげながらバタバタと帽子で払ったりするうちに

(なに?なに?これ、なに?)
という感じで怖がり出して。
私の恐怖が伝染した感じ。

アブは黒いものや色の濃いものに集まるので、黒好きな私の帽子やTシャツにも寄ってくる。

おしっこは途中で止められるけど、さすがにウンチョスは途中で止まらないノア。
背中を丸めた無防備な姿勢のまま、目をむいておどおどしていた。

可哀想なので、私は自分は後回しにして帽子でバシバシとノアの体を払いながら脚はジタバタ。左手はグルグル振り回して。

BGMは『剣の舞』(涙)


怖かったわー。

しかもね!
アブのやつらは小走りで逃げたぐらいじゃだめなのさ。
うわんうわん羽音をさせながら追尾してくる。

すごい速さでノアの体に飛びついては、毛の薄いわき腹、下腹、腿の後ろを噛もうとする。
ノアは1回だけ噛まれたかな。

ノアが「ぴ!」って声を出して怒ってた。
腿の後ろに自分で噛み付こうとしてたっけ。
アブは怖いよ・・・。刺すんじゃなくて噛み付くんだもん。


蚊が一匹狼のこそ泥だとすれば、アブは凶悪な集団強盗って感じ?


十数匹の集団強盗を振り切るには本気でダッシュすればいいんだけど、ダッシュしてハァハァいってると、新たな集団強盗が群がってくるのさ。
もう、嫌になってトイレが終わると一目散に建物に逃げ込んでた。

陽が高く上るとそうでもないんだけどね。
夜はいないし。

不思議なことに車で2分ほどの大通りに出ると、アブは1匹もいない。
散々遊んだ川にも1匹もいなかった。
実家のあるふもとの町にはさすがにいないし。

局地限定の強盗なんだな。
強盗というより、山中に拠点を置いて旅人を狙う山賊か。

私はあそこが田舎だからこんな思いをしても毎年帰るけど、初めて来た都会の人があんな経験をしたら、二度と来なくなるんだろうなあ・・。

あんなにすごいのは私も初めてだったけど。
やっぱり猛暑で大発生だったのかしら。

那須高原の牛は今年、大変だっただろうなあ。
さぞかし痛かったと思うわ。


ビーフシチュー食べといて言うのもなんだけど。
 
ノアは噛まれたもののたいしたこと無くて、今はかさぶたも剥がれてきれいになりました。



2004年08月14日(土) 第347話 太郎君の災難

昨日の夕暮れ、田んぼに散歩に行きました。
気持ちよい風が吹いていたのでいつもは行かない所まで足を伸ばしてみました。

さて帰るかと住宅街に向かって戻ろうとしたとき、今まさに田んぼに入ってリードを放された犬がいました。
そばにいたのは上品な奥様。
自由になったのは立ち耳の中型犬。

つばひろの帽子をかぶって上品なワンピースを着た奥様は、夕闇にまぎれる黒犬に気づいてないご様子。
こちらが立ち止まって相手の様子をうかがっていると、奥様、ノアに気づいたらしい。

「太郎、こっちいらっしゃい。」
声をかけるも太郎君、一瞬振り向いたけど無視。
今自由になったばかりだからねえ。
そりゃ戻りたくないよねえ。

太郎君はあちこちの匂いを嗅ぎながらこちらに近づいてくる。

奥様、少し慌てて
「太郎?ターロタロタロ!」
しかし太郎君、今回は完璧に無視。
まるで聞こえない素振り。

・・・太郎君はノアに気づいているけど攻撃する様子もないのでまあ、安心してたんだけど、奥様は見慣れない黒犬にかなり用心されてた様子。

「太郎!太郎!!」

声が険しくなってくる。


でも太郎君、奥様との距離を微妙に確保しながらゆっくり匂い嗅ぎ。


奥様、お気持ち、よーくわかります。
呼び戻しを無視されると情けないですよね・・・。
走って犬を追いかける気力も体力も無いのもわかりますし。

まあ、うちの黒いヤツは噛みませんが、見た目怖いですからねー。

そんなことを考えてる間にも、太郎君はのんびり近づいてくる。
 









「たろううううっっッッ!!!」


上品な奥様、もはや絶叫口調。

おかしいやら気の毒やら。
笑ってはあんまり奥様が気の毒か。
仕方なく私たちがUターンして違う道を選んで帰ることにしました。

ノアは、ずっとあまり興味無さそうに太郎君を眺めていて、私が
「こっちから帰るよ。」
と話しかけると
(あ、そう)
という感じで太郎君を振り返ることも無く従ってくれました。よかった。

振り返って見ると、怒り爆発の奥様、ワンピースのすそを翻して早足で太郎君に近寄るとリードを装着。
太郎君も奥様の怒りのオーラに、逃げることも無くおとなしくつながれてましたっけ。
奥様はそして余程腹立たしかったのでしょう、いきなり帰りだしました。


あーあー・・・
まだ太郎君、3分ぐらいしか歩いてないのに。

見慣れぬ黒犬と出会ったばっかりに、災難だったね。
 




2004年08月11日(水) 第346話 ノア、夏休みを満喫

ま、ノアは365日登校することは無いんですが、子供たちが休みで。

長男がしばらく留守にしていた間はおとなしかったんですが。

兄ちゃんが帰ってきて自分も田舎で遊びまくってきたノア、

すっかり「バリバリ遊ぶわよモード」にギアチェンジ。

ひっきりなしに長男に張り付き、首に前脚を回してベタベタ。

身体を摺り寄せ、宿題三昧の長男がちょっとでも休憩に入ると

「遊ぶ?遊ぶ?散歩行く?」

とお目々キラキラ。

ノアに甘い長男はそのたびに

「ちょっとだけだよ。」と言いつつ10分とか20分とか散歩してやっている。

疲れると昼寝。飽きると長男に遊んでもらう。

眠くなるとちびたの布団の上で熟睡。


ノア、毎日が幸せそうです。


(お散歩連れてって?)

首にしがみついて ちゅーして
お手を10回ぐらいして
最後はこのポーズ。

長男でなくてもついつい甘やかしたくなるんですわ。^^;



2004年08月09日(月) 第345話 桃ちゃんと叔母さん

帰省するときに立ち寄る母の実家。

母の実家のあとを継いでいた叔父さんは4年前に心不全で急死して、おばさんと愛犬が暮らしていた。
ベアデッド・コリーの桃ちゃんだ。

もうことし13歳で、2年前から体のあちこちに脂肪の塊のようなものが出来ていた。塊は時期が来ると破れて治って、を繰り返していた。
それが今年になっていきなり数が増えた。

体中にしこりが出来て、次々破裂して血と膿が出るようになり、桃ちゃんの苦しみと年齢もあってお医者さんに安楽死を勧められた。


叔父さんが急死したあと桃ちゃんは、叔母さんの寂しさをどれだけ救ってくれていたか。
叔母さんはなかなか決心できなかったそうだが、夜となく昼となく苦しむ桃ちゃんの姿に、ついに「明日 獣医さんを呼ぼう。」と決心したそうだ。

そしてその夜、桃ちゃんの隣に座布団を並べて添い寝して、ずっとずっと話しかけたそうだ。


「お母さんが弱虫なばっかりに 長く苦しませてごめんね。
 明日楽にしてやるからね。
 もう痛くなくなるからね。
 最後までお母さんがそばにいてやるからね。
 怖がらなくていいからね。
 
 お父さんのとこに行って、一緒に遊んで待っててね。
 お母さんも後から必ず行くから。
 それまでお父さんと待っててね。」

泣いて泣いて目玉が溶けるかと思うほど泣いてお別れをしたらしい。
桃ちゃんは起き上がれなくなっていたけど じっと話を聞いていたらしい。

夜明け前の3時ごろ、添い寝してた叔母さんの手を桃ちゃんが舐めて、
舌があまりに冷たいので飛び起きると、桃ちゃんは叔母さんの膝に前脚をかけて一つ大きく長く息を吐いて、そのまま叔父さんのもとへと旅立ったそうだ。

叔母さんは

「私の話がわかったのかなと思ってさ。
 自分からお父さんの所に行ったんだと思うの。
 もう私は、犬は飼わない。
 最後まで面倒見れるかどうかわからないし、
 何よりこの年になってああいうのはこたえるわ・・・。
 子供のときからずっと犬と一緒だったけど、
 でももういいわ。」

と話していた。
 
毎年帰省の度に立ち寄る家だけど、今年は立ち寄らなかった。

ノアを見れば 叔母さん、泣くだろうなと思って。



2004年08月07日(土) 第344話 田舎に行ってきました 3






ジオの画像が見えないため、こちらにアップしなおしました。



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2004年08月05日(木) 第343話 田舎に行ってきました 2

都合により 別なところにページをアップしました



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2004年08月03日(火) 第342話 田舎に行ってきました 1


別ページを都合により作りました。



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  如月 [HOMEPAGE]

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