ぼそっ・・と独り言
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宵の口。
行き交う車の5台に3・4台は点灯している時間帯。 帰宅途中の某所で、車に混じって、無灯火の90のバイクに乗った警官とすれ違った。
(´ヘ`;)ゞ・・・
暑くなって、不意に去年の事を思い出した。 昔、山口の「戻り蚊帳」と「戻り籠」の怪談を聞いたことがある。 必ず元に戻ってくる怪談話だったが・・
よく帰ってくるバイクがあった。 調子良くして渡したはずなのに、何らかの理由ですぐに戻ってくる。 何度か続くと、どうしてこのバイクだけ特別に・・?と、思ってしまう。
ある日、もうこれで絶対何も問題ない!と帰したその夜、電話が・・・・ 「チェーンにグローブを巻き込んでしまって・・」
翌朝、またバイクは帰ってきた。
頭の中を、その話がよぎった事は仕方がない。
2001年06月27日(水) |
体に合わせる?体を合わせる? |
こういう仕事をしていると、いろんなバイクに乗ることになる。
お客さんのバイクを乗り比べるが、中には「特別」乗りにくいバイクにお目にかかることがある。 かなり自分で何でも作られる方で、オリジナルパーツも多々。 電装も自己配線で、すごいデコレーションで、車重も重い。
シートやハンドルを、自分の体に合ったように設定されてるから、逆に他の体型の人には非常に乗りにくいと言う事になる。 知人を乗せて、「ハーレーとはこんなに乗りにくいものだったのか」と、言われたとか。
いえいえ、それはまた「特別」ですって。(-。-)ボソッ・・・
ただ、持ち主本人にとっても乗りやすいバイクかどうかは、はなはだ疑問である。 一般の人は、いろいろと乗り比べる事がないと思うので、わからないと言うのは、ある意味幸せかもしれない。
その逆に、体型に合わないバイクに、無理して乗っている人も多い。 格好重視で、これに乗るためにはどんな無理もいとわない人がかなりいる。 でも、やがて疲れて売ってしまうと言う事に・・・
バイクは乗って楽しんでいくら・・のものなんだから、もっともっと楽に乗っていいと思う。
「月曜のツーリング行かれました?」 と、聞かれて、「行きましたよ」と言うと決まって、「うぷぷぷぷぷ」 と、吹きだされる。
そう、あの日は大雨洪水警報まで出たすごい土砂降りの日! しかし、朝9時のアメダスでは、予報は夕方まで曇りだった。
あの日は月曜会のメンバーで、岡山のドイツの森に行ったのだ。
雲行き怪しい空。 広島は、昼前からポツポツと降り始め、やがて本降りとなる。 岡山行きのメンバーに、電話を入れると「え?、こっちは降ってないよ」と、驚いた様子。
うす曇で、天気はよく、食べ物も美味しいし・・・ お土産を山ほど買って、少し早めに帰路に。 広島に入っても、まだ雨はない。
「(留守番の)みんなで、うそ言って担いでるんじゃないか?」と、 休憩したサービスエリアで、話になったらしい。 が、トンネルをくぐると、雨粒が・・・ で、バケツをうつすほどの大雨になった。 ひどい降りと、車の白い水煙で、前も見えない! しかもカミナリつき。 全身びしょぬれで帰ってきた。
しかし、周囲が思うほどでなく、行ったメンバーは逆に非常に元気だった。 少しの雨はいらだつけれど、あれほど降られるといっそ気持ちがいい!と、感想を言われた方も。 逆に、忘れられないツーリングで記憶に残る。 いろいろあるのも、いいかも。
2001年06月16日(土) |
チューンナップ日記 1 |
恥ずかしながら、自分のバイクでチューンナップを体験した事がない。 初めて乗った、’89のXLH1200も、次の’99のXLH1200Sも、始めからS&Sキャブとスーパーとラップぐらいは付けていたからだ。
’99はキャブにサンダージェット、マフラーエンドは、パワーアップする非売品の、デッドストックパーツを付けてもらっていた。 新車のときからそうだったから、ノーマルがどんなものなのか体験した事がなかった。
ハーレーがエボリューションタイプから、ツインカムに変わって、ずいぶん乗りやすくなった。 ほとんど、エンジンもつつかなくていいほど、なめらかな走りだ。 でも、そこがハーレーらしさが減少したと、物足りなさを感じる人が沢山いる理由だろう。
「ぼそぼそ日記」を書いている自分は、足の怪我以来、しばらくライダーから遠ざかっていた。 今回、2001年モデルのXLH883は、初めてノーマルのままで乗る。
しばらくぶりに乗ったハーレーは、一段と扱いやすく、非常にスムースに走る。 加速も問題ない。 音も静か。 う〜ん。なかなかいいじゃない。 これなら、このままでいいかな・・と、思っていたのだが、そこはそれカスタム屋のサガ。 もっと面白くなるよと言う事で、キャブをちょっと加工してもらう事に・・・
純正のノーマルキャブを、ちょっといじってもらった。 マフラーも、同じ純正だけど、違うものと交換。 見た目は、全然変わらない。
でも、セッティングが終わるころには、音が変わってきていた。 「アイドリングは静かでしょう」と、メカニックのジェームスがチューンを終えた。
試運転兼ねて慣らしに・・
クラッチ合わせで、今までと同じつもりでアクセルを開けるといきなりエンストしてしまった。 おいおいと言うほど、パワーがある。 ちょっと、ひねっただけで吹き上がりがすごい。 アクセルワークに気をつけながら、初速・・ トルク感が違う!パワーもすごい。 前回乗っていた1200と遜色ないほどの体感。 開けたら開けただけ、文句なく加速する。 チューンナップとはこんなものなんだと、思わず感嘆してしまった。 今まで自分の知っているバイクとはまったく違ったものになってしまっている。 80キロをあっという間に走って戻った。 顔が思わず緩む。 お客さんが、キャアキャアと喜ばれる理由がわかる。
これにサンダージェットつけたらどうなんだろう・・・・。
S&Sキャブは、性能がいいのに、なぜあのようなスポンジのエアフィルターが、標準装備で付いているのか理解できない。 キャブのセッティングが、ボアッと幅広く、ピンポイントで設定できないのだ。
あるお客さんに、K&Nのエアフィルターを薦めたときのこと。 交換してエンジンをかけて、セッティングし直した後、お帰りの前に、 「これで、ちょっと変わりますから」 と言って、見送りした。
次回、来られたその方、 「ちょっとどころでない。すごく変わりましたよ! たった、あのエアフィルターだけであんなに変わるんですか?」 と、非常にびっくりしておられた。
そうです。 ちょっと、変わるんです。
2001年06月11日(月) |
開けてびっくり・・・ |
玉手箱じゃないけれど、意外なものが出てくると、誰しも驚くのは普通だと思う。 それが、通常では絶対そこに有りえない物だとなおさらである。
昨日の話の続きではないが、お客さんのキャブのジェットにゴミが詰まったのを除いていると、なんとそれは、蚤だった。 一匹は完全体で、後二匹分砕けたのが入っていた。 どこからどうやって入ったのだろう。
う〜〜〜ん。
もっと奇怪なのは、輸入の、古いパンヘッドを仕入れた時のこと。 うちでは、車両をそのままお渡しすると言うことはしない。 不具合とか異常がないか調べて、きちんと組みあげてお渡しする関係上、必ず全バラにする。 ランニングコンディションと聞いていても、結構誇大評価が多いから、そのままで誰かに渡した場合、後から問題噴出すること間違いないからだ。
そのパンのクランクケースからとんでもないものが出てきた。
「ワニ」である。
トカゲでもイモリでもなく、ワニだった。 全長12〜3センチのワニのオイル漬けが出てきた日には・・・・ アメリカは本当に何でも有りだと思わざるを得なかった。
キャブ(のセッティング)が変!(変わった)と言う人の8割は、原因がそうでない事が多い。 大抵、電気系統、その他だったりする。
接触不良とか、バッテリーの端子が緩んだとか、燃料にごみが多く混ざって燃料供給が不足したり、ジェットにごみが詰まって調子が変、と言うことになる。
ガソリンスタンドのタンクの中がきれいだと思っていたら大間違いで、意外にごみが沢山混ざっているのだ。 ツーリングで行った先のガソリンスタンドで注いだとたん、調子が悪くなって・・ と言うのも良くある話。
タンクキャップの目詰まりもある。 新品のタンクキャップは、エア抜きの穴のないものもある。 空気が入らなければ、ガソリンもキャブには供給されない。
断っておくが、この話は、きちんとセッティングが出ていて、それまではちゃんと調子よく走っていたと言う前提での話。 だから自分でセッティングを適当にだす人は、この話の限りでない。
キャブと言うものは、一回ちゃんとセッティングを出すと、そうそう変わるものではない。 イグニッションも同じ。
中には、停めてる間につつかれて、一回転くらいミクスチャーが変わっていたというのはあったが。 キャブのセッティングを疑う前に、もっと簡単なところから、調べて欲しいと思う。
機械は正直者だ。
天気も良いし、意外な道を走って気分最高だった。
今回は、「Hさんの生まれ故郷を訪ねよう」と銘打って、彼がいう久々の故郷を走ることに。 ツーリングマップを見て、コースを決めた。 「国道とは名ばかりの・・・」 「離合は難しい・・」 「なんかろくなことが書いてありませんね」 「このコースは止めて、こっちの道を・・」
総勢7名。 走っていて、人数把握できるのは10人までぐらいがちょうどいい。
休憩のたびに、先頭を変えながら、D町へと向かう。 最後の先頭は、Hさん。 「入り口さえ間違えなかったら、後は一本ですから」 と、久々の故郷に不安が・・
町の入り口は、「え?」という所だった。 わき道入ってすぐ、普通なら見落とすほどの細い山道に上がり、そこを下ると・・・ 突然視野が開けた。 景色は良いし、道は広くてきれいで、ほとんど信号もなく、「おおおおお」と、言うような。 まるで桃源郷の隠れ里。 入り口違っただけで、こういう、演出もいい! この道は、ツーリングの定番コースに入れよう。
昨日、新車の慣らしにちょいとばかり走ってきた。
ちょうど折り返しにと、思っていたところにポリスのライダーが・・・ 山の中ばかり走っていたので、ここはどこ?の様子。 一緒に地図を見て、ここら辺ですよと、話をした。
今自分の乗ってきたバイクを見て「よく走るでしょう」と・・ まぁ、スポーツスターだから、軽いですしね。 ご本人のバイクは、90年のポリスとか。 「わしのは重いし、走らないし・・」の言葉で、不意にNさんを思い出した。
同じ言葉を聞いた。 「重いし走らんし、力ないし・・。ハーレーって、じいさんが自己満足で乗るバイクだと思っていた。」 事実、「こんなに排気量大きいのに、なんでこんな感じなのか?」と、イメージが違って、ハーレーを降りてしまわれる人もかなりおられるのでは?
エボの車両は、ハーレーの社長いわく、 「50%の仕上がりで出荷してます。だから、それ以後は、持ち主が自分でカスタムして楽しんでください」 なのだ。
実際、ちょっと手を加えただけで、こんなに変わるのかと言うほど激変する。 だから、チューン後、試運転された後の、お客さんの顔を見るのは楽しみの一つだ。 子供みたいに、むちゃくちゃ喜んでいただけると、何よりうれしい。 それに、アクセルワークも軽くなるから、車両が重く感じなくなる。
ただ、バランスをとって、きちんと全部をパワーアップしないと、ノーマル以下にもなる。 闇雲に、ただパーツを取り付ければいいという話ではない。
自己紹介して、店の所在地も言ったけれど、後は、ご縁の問題。
普通の人が情報を仕入れるのは、現在でも雑誌が多いと思う。 でも、本に書いてあることが、全て本当とは限らないこと。
この仕事をしてると、うそが書いてあることが多々あり、非常に驚くばかり。
例えば「オイル交換時に、オイルを抜いた後、エンジンかけて完全にオイルを抜ききりましょう。」なんて、堂々と書いてある。 これ、専門誌。 う〜ん、困ったもんだ。
そんな事やったら、最悪の場合、エンジン焼き付いてしまうし、オイルラインのエア抜きしないといけない。 うちに来られたお客さんからも、「××さん所は、やってますよ。そうするんじゃないですか?」などと聞かれるしまつ。 あそこ、以前はそんなことはしていなかったのに。 活字になってて、全国的に発売されていれば、本当だと思うよな。
多分、本読んだメカニックがそれを鵜呑みにしてやり始めたのだと思うけど、そんな事は、ハーレーのメカニック校でも、教えていない。 たしかに、ハーレー内部はオイル溜まりがかなりある。 新しいオイルを入れても、古いのが残っていると、混ざってすぐに汚れた状態になるから、できるだけ古いやつがないにこしたことはないが。 それ以前に、オイル交換はマメにして、オイルを汚さないようにした方がいい。
よく自分でできる・・・と、称してメカニックの奨めを書いてある雑誌は、内容端折ってあったり、うそが平気でかかれていたり・・・功罪は、大きいものがある。
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