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2021年03月30日(火)
漢字の文字の違いだけではない。 ちゃんとした理由があるようだ。 「寿司」は日本全国の寿司料理に使うことができる万能な字なのに対して、 「鮨」は魚編に旨いと書くことから「旨い魚を使った寿司」に 使われることが多いという。 冷蔵技術が無かった江戸時代に遡ると、魚を美味しく食べるには 職人の丁寧な仕事が欠かせなかった。 こうしたことから江戸前の寿司を「鮨」と表す傾向があったようだ。 なので「鮨」は職人のこだわりが見え隠れする字なんだろう。
元々「寿司」は縁起担ぎで作られた当て字で「寿」を司るの意味から、 もしくは賀寿の祝いの言葉の「寿詞」に由来すると言われている。 かっぱ巻き、いなり寿司、ちらし寿司などに使われる ネタに魚を使わない寿司には「鮨」は適していないが 「寿司」という字は当て字であるためネタの種類を問わず使える。 寿司の種類を問わず使えることや、縁起担ぎの意味もあって、 現在は「寿司」が最も一般的な表記として使われているようだ。 「かっぱ寿司」「くら寿司」「はま寿司」などの回転すしチェーンは 職人が握って作ることはなく、機械で握られたしゃりにネタを乗せるだけ。 いわゆる「ネタ貼り」という作業で寿司が作られていく。 なので、もちろん「鮨」ではなく「寿司」なのだ。
そしてもう一つ「鮓」という字があり、これもスシと発音する。 やっぱ日本語って難しいな。 まぁ、常識的に考えると、メニューもないのに一人数万円とかする 一見さんが入りずらそうな超高級なすし屋は「鮨」で 回転すしを含む、それ以外のすし屋は「寿司」なんだろう。 だけど、今でも謎なのは、たまにある「鮓屋」と書く鮓屋さん。 自分には別世界だと思うので考えても仕方ないか。
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