馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年06月29日(土) 『のんびり日報』〜素晴らしきのんびりやたち・3

稽古第8週、第41回。

今日も所沢にて稽古。
この日記でも何度となく書いてきたが、やはり声を大にして言いたい。
所沢は晴れていなくてはならない。

傘がないので教室棟ミロのヴィーナス像のところで箱殿に電話。
迎えにきてもらう。
普段なら部室まで突っ走るところだが、機材を持っていて無茶はしたくなかった。
電話してから随分待った。
さすがにおかしいぞ…と稲葉、勘ぐりだす。
むう。

AZU殿が来る。
「箱ちゃん来たよ」と言うのでそっちをみると傘さした人物が1人。
箱殿のスカートだ。
…………?
なんとも言いがたい違和感を抱きつつ近づくと彼女は顔にかかっていた傘をはずす。
そこにいたのはnuku……いや大貫義隆。

気が抜けた。
義隆の後ろから本物の箱殿とかamp殿とかコウジ殿とかサイキック殿とかぞろぞろ出てきた。
あのさ、ひまなのか?

おかしいぞとはおもったけど、それでもやっぱり騙された。
誰だ言い出しっぺは?
義隆か?

   ◆

さてさて本番間近、現場の声第3弾!

葵悠一郎役・大貫義隆。

きゃあぁぁぁ〜〜〜!

本番まであと2ヵ月ください…

   ◆

……ってそれだけかよ!

本番まであと2ヵ月ください…か。
わかる。とてもよくわかる。
時間なんていくらあっても足りないなあ。

大貫には引っ張る力がある。
たまに稲葉も稽古場でそれを利用させてもらっている。
すぐ調子に乗ったりもするけど、俺が持っていくぜ的な姿勢は大事よね。

彼の素晴らしいのは声を上げろといったら分かりやすく上げてくれること。
役者は声を出せといわれたら叫ぶべきなのだ。
そんな時は発声の知識とかはとりあえずどっか置いとけ。
首にスジ作ってボリューム出すこと、ただそれだけのことができる役者が意外と少ない。

   ◆

舞台監督補佐・森川美穂

みんながんばってます、精一杯に……。
苦しいことがあったって、悲しいことがあったって
楽しいんだから。それでいいんです。

本番まであと少し、まだまだがんばりましょうね。


   ◆

雨の日に階段ですっ転んでしたたかにお尻を打ってもにこやかに笑ってみせる舞監衆の花。
強い子だ。

彼女はいい笑顔を見せる。
舞監衆はずっとクレーターにあって工作をしていた。
ジメジメして暗いクレーターで細かい作業。
さぞやストレスの溜まることだろう。
みなのストレスを緩和していたのが彼女ではないかと思うのさ。

舞監衆も稽古場にいるようになってから、何度となく、誰かがイライラすることがあった。
限られた時間の中でたくさんの小道具やセットの確認をせねばならない舞監衆。
誰かの口調が厳しくなってくると彼女が素早くフォローに回る。
この点において彼女の動きは目を見張るものがある。
そういうささやかな優しさがとても頼もしい。
やっぱり強い子だ。

   ◆

さてさて本番間近。
芝居そのものも大事だが、チケットはさばけているか?
客入りも芝居の結果を左右する重要な要素だからね。

さきほど箱殿から電話をもらった。
お友達がチケットを4枚買ってくれたとのこと。
箱殿、よほど嬉しかったのか、たまに何言ってるか分からんかった。
でも嬉しいのは伝わったわさ。
よかったね。
がんばってるね、営業部長。
その大切なお友達のためにも、残り3回の稽古、無駄にできないね。

そうか、稽古はあと3回なのだね。

本番まであと日!


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稲葉 馨

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