| 2002年06月28日(金) |
『のんびり日報』〜素晴らしきのんびりやたち・2 |
稽古第8週、第40回。
江古田でミュージカル研究会の澄殿に会って、ローハイのお話を軽くする。 もうそんな時期なのか。 そうか☆殿も芸責か。 芝居企画の終わった後のことがいよいよ本格的に動いている。
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所沢へ。 今日は箱稽古だけでなく本稽古も所沢。 これまで通し稽古を何度かやってきて弱点も見えてきた。 全体的なことを言えば、緊張感の欠如であろう。 身体的にも台詞的にも、ついでに気持ちや心構えの面でも。 もっと気ぃ入れろと言うしかない。 だめなら嫌だけど少し厳しくしなきゃかなあ。
部分的には前半が弱い。 前半がトロい。だれる。 蓮殿登場まで30分はいくらなんでもかけすぎである。 今日と明日の所沢では大道具は使えない上に帰宅時間の都合から20時までと稽古時間が短い。 いい機会だから、ここで最後の矯正をする。
きょうは中盤の見せ場をなおした。 箱・amp・nuki殿がからむ。 3人の見せ場的バランスが比較的同じくらいで、書いた自分としてもなかなかいい場面だと思っている。 稽古前に箱殿を個人的に指導し、本稽古の中で両男優とぶつけてみた。 箱殿をいじり、変化した箱殿に合わせて男優陣をいじり…。 ふむふむ。 いい感じになったと思う。 40回の稽古の中で、稽古した甲斐を実感した心地よい瞬間のひとつ。
航空公園駅近くの「ぎょうざの満州」で食事。 3割美味くてとてもよかったのだが、帰り、だだっ広いロータリーのある駅に放り出されることに。 明日は絶対まっすぐ帰る。
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映像隊のaki殿が見学。 少ない時間で通しを見せねばならんので「倍速通し」をする。 ことめ代役に蓮殿、中澤代役に稲葉。
この倍速通しはいつかやりたいやりたいとずっと思っていた。 なによりテンションが上がる。 この高揚感を役者は常に持っていてほしいのだ。 舞台上での遊び心も出てこよう。 あのテンションで、普段の芝居をしてほしいのだ。
またやろうかな。
にしてもこんな形でaki殿は流れを把握できたのだろうか。 できたのだとしたらそれはとても凄い。
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本番間近、企画員の生声! 今日は「ぎょうざの満州」でいっしょにメシ喰った2人を紹介しよう。
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舞台監督補佐・粕谷幸司
やるぞ。うし。やるぞ。 ……いや、足りないかな。 やるぞー! よしよし。やるぞー!! こんな感じかな。 ……やっぱり全然足りないかな。 やってやるぞーッッ!! うおーぁぁぁ。 よし。こんな感じだな。
僕らは完パケまでが仕事。 月曜の片付けが終わるまで。
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なかなか熱いメッセージね。
昨日書いたように、稲葉がもっとも信頼を置いているのは舞台監督のともき殿だ。 1年生とは出会ってまだ3ヵ月。 信用はしても、それを信頼と呼ぶにはまだとても危なっかしい。 本当に信頼ができるのは本番を終えてからになるだろう。
ただ、1年生の中でいまいちばん信頼に近いものを感じているのが粕谷だ。 彼は自分の役割にとても真摯にあたる。 同輩の誰よりも大人だ。 ちゃんと「仕事」の概念を持っているのがいい。
先日の小屋見では音響についていろいろ教えてももらった。
稲葉の所有するマントを幾度となくせびってくるが、ぜったいやらない。 やらないったら。
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舞台監督補佐・谷口香里
10日前です。もうすぐ本番です。 体調は整ってますか? 今までいろいろやってきて、当日もいろいろやりますが、本番中の私の仕事は中(舞台裏)で小道具を渡すだけ。でも! これも重要な仕事です。 役者が演じやすくなるよう そしてお客さんが楽しんでくれるよう 自分の仕事を精一杯やっていきたい そんな心境の10日前。
( )内は稲葉注。
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10日前とあるのはこれの提出を受けたのが昨日だったからである。
本番直前から本番中、舞台裏にいる役者は当然のことながら緊張する。 そんな役者のもっとも近くにあって役者を安心させてくれるのが舞監補である。 出ハケや小道具など、役者自身で把握しておかねばならないのは当然だが、裏の管理人たる心強い舞監補がいるだけで役者の安心感は桁外れに強くなる。 稲葉もこれまで何度となく板倉殿はじめ多くの舞台監督に支えられていたか知れぬ。
谷口はいい舞台監督だと思う。 彼女は小道具に自分なりの執着心を持ってくれている。 稽古場でも何度となく役者や稲葉に小道具のことで声をかけてくる。 その一声一声が役者や演出家を安心させてくれる。
彼女はよく稲葉に絡んでくる。 ほっぺをぷにぷにされたり、寝ている稲葉の素足をつかんだり。 たまにセクハラっぽいが稲葉は嫌ではない。
本人に直接は絶対言ってやらないが、かわいいやつ。
◆ さあ 本番まであと7日!
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