馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年05月10日(金) 稲葉の『のんびり日報』〜「参謀」に威力あり

稽古第1週、第2回。

ともき担当/発声・滑舌・ストレッチ・歩行訓練
稲葉担当/ぐるぐる・身体部分欠落エチュード・ディベート・台本作成エチュード

   ◆

「身体部分欠落エチュード」
体のどこか一部分(今回やったのは耳・眼・口・手・片足)が欠落しているという設定でエチュードをしてもらう。
エチュードのテーマはあくまでも日常生活に沿ったもので、自分の持つ障害をあからさまに見せてはならない。
ふだん意識しないことに意識を働かせる訓練である。

「台本作成エチュード」
今回の芝居は小さな客入りの無い喫茶店が舞台である。
今日は喫茶店の代わりに小さな食堂という場面設定の中で即興芝居を創ってもらった。
今後、この稽古が徐々に重みを増していくはずである。

   ◆

さて昨日の繰り返しになるが、今は役者を見ている段階である。
その一貫として、役者全員に宿題を課している。

それが「板上孤軍」である。
はんじょう・こぐん、と読む。

1人10分前後(最低8分以上)の持ち時間で1人芝居をしてもらう。
どんなジャンルでも構わないので(パントマイムでも落語でも可)、たった1人で10分間舞台を持たせてほしい。
頼れるものの一切ない時間と空間。
衣装・小道具・BGMは自由に用意してくれていい。
ただし稲葉以外の人間への相談は厳禁である。
他の役者に対する勝負意識を持って臨んでもらいたい。

この発表は今月19日日曜日の稽古の午前中に行なう。
これをもって、役者を見る稽古の終了とする。

今日は役者のうち中澤殿と佐多殿が欠席(あらかじめ連絡有り)。
人数が少なく少し寂しかったが、そのぶん他の役者はよく見ることができた。

   ◆

今日の昼間、台本参謀の信殿と小1時間ほど会って話をした。
以前に粗筋と簡単なキャラ設定だけを渡して話の筋やネタを創ってもらうようにお願いしていた。

彼はさすがであった。
参謀の名に恥じない仕事をしていただいた。
他の3参謀もそうだが、専門分野に誇りと実力とを併せ持っている人はとてもとてもカッコイイ。
信殿の案と役者が稽古の中で見せてくれたものを上手く取り混ぜられたら、なかなかに面白くなりそうだ。
信殿、ありがとう。

   ◆

にしても寒い。
今の時期もうすこしポカポカしていいはずだ。
わざわざ所沢行って雨だと落ち込むのだよ。
…っとにもう。

本番まであと56


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稲葉 馨

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