馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年05月07日(火) 稲葉の稽古場日報・準備編〜濡ちの中の船出

GW明けとは思えんような寒さ。
雨もしとしと。
朝から物井邸に行き、合宿で使った機材を学校まで運ぶ。
手に雨がかかって真冬のような冷たさだった。
ぶるぶる。
やっと運び終えて、ベッドでダラダラ。
そんなだからまた言語学サボっちゃった。
もうしません……きっと…。

さてこれまで何度か稽古場日報を書いてきた。
それに「準備編」を付けるのもこれで最後である。
いよいよ明後日から稽古が始まってしまう。
ということで放課後、稽古開始前最初で最後の顔合わせをした。

参加人数は予め知っていても、彼らに一斉に並ばれると、その何となくな頼もしさに気圧されする。
稲葉はいい仲間を得たものだ。
この顔合わせのときではないが、物井殿も張り切ってくれていて稲葉はとても嬉しかった。

まず参加者全員に日程とお金の話をした上で、参加の最終確認をした。
まずは参加を約束してくれた人に礼を申し上げる。
稲葉を信じて付いてきて下さい。
でも稲葉だけではどうにもなりません。
お芝居を楽しくするのはあなた自身です。

ここで1年生より授業とのからみに関する不安の声があがった。
もっともな不安である。
でも稽古はすべて放課後と日曜日。
授業にはかぶらない。
本番の週のみ欠席をしてもらうことにはなるが、友人にノートを頼むなど挽回策はいくらでもある。
そして欠席する前に、先生に芝居に出演するので、ということを必ず伝えよう。
ここは日芸だ。
そのへんの理解はとても得やすい。
以前、ともき殿が先生に芝居があるといったら、その先生は授業を休講にして観劇に来てくれた。
極端な例ではあるが日芸はこんなとこだ。

せっかく日芸に、べディックに入ったのだから思い切り楽しもうよ。
4年間なんて、あっという間だよ。
いや、ホントに。

入ったばかりの1年生に言うことじゃなかったね。

因みに稲葉も1年生の同時期に芝居をしていたが、授業の不安はまったく無かった。
芝居をするために日芸に入ったわけだから当然だ。
2年間、芝居ばっかりやってたけど、映画と両立したりもしたけど、でもフル単取れたよ。

芝居を少し離れてべディック会長をやってた年にはじめて単位落とした。
芝居や映画に心を割く余裕が大学生活を支えてくれるのかもね。

授業以外でも不安なことがあったら遠慮なく言え。
そのために4年生の稲葉がいるんだから。
授業で不安な1年生を励ますには、稲葉が今年もフル単を取ることが手っ取り早い気がしてきた。

誰かを励ますときも、自分を励ますときも、いちばん大切なのは自分の日常生活を頑張ることなのだなあ。
ああ、無駄なサボりは慎もう。

あとはともき舞台監督より各ポジションのスケジュールの話。

さあ明後日から稽古だぞ。
暫くは台本を作るための稽古になる。
正企画員でなくとも見学は大歓迎する。
手ぶらは受け付けない。

解散後、そんぷ邸へ。
照明のけあま殿に顔合わせの報告をする。

そんぷ邸は芳しく香が焚き染められていてなんとも素敵な空間だった。
そんな中で飲む茶がとても上手くて2杯もいただいてしまった。
また1人暮らしをしたくなった。


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稲葉 馨

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