馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年05月03日(金) 稲葉、軽井沢を発つ

また軽井沢に夜が来ました。

稲葉が1年生のときの新歓合宿の夜でも沢山の思い出があります。

飲み会でお酒の空気にやられて稲葉はぶっ潰れてしまいました。
ものすごく気持ち悪くて最悪の気分でした。
なんとか立ち直ったあと、当時の会長の青山さんが2階の廊下の一番奥のベランダで冷たい風に当ててくれました。
実は青山さんも稲葉と同じでまったくの下戸でした。
慰めてもらいながら、下戸なりの飲み会との付き合い方を教えてもらいました。
飲めなくたっていいじゃないかと開き直れました。

稲葉は絶対にお酒を飲みません。
飲みませんが、飲み会は嫌いじゃありません。
べディックよりも酒量の多い文化部連盟の飲み会でも楽しくやれました。
青山さんと同じく、下戸でも会長はなんとか務まりました。

1年生も無茶はしないでね。
飲まないことはカッコわるいことではありません。
皆が酔っていて忘れていることも、しらふだとしっかり覚えていたりします。
しらふだと皆が知っているからここぞとばかりにいろんな相談も受けます。
ね、飲めなくたって飲み会は楽しめるんです。

思い出の2。

同じ新歓合宿で「開かずの間」がありました。
中に1年生男女がいるのは確かなんだけど、絶対にドアを開けようとしない。
夜中、稲葉を含めた1年生男女数人、部屋の窓から裸足で外に飛び出しました。
問題の部屋はさすがに鉄壁で鍵もカーテンもしっかり閉められていました。
部屋の中はわからないままでしたが、異様なテンションではしゃいでいました。
芝生には雨露がのっていて足が凍るほど冷たかったのを覚えています。
あの頃の稲葉はとっても無邪気でした。

今回の合宿2日目の夜、2年生の女の子から、
「稲葉さんは会長じゃなくなってからすごく身近になった。私たちととっても近い感じがする。4年生になった稲葉さんは羨ましいほど自由に感じる」
なんてことを言われました。
いままでのどんな労いの言葉よりも嬉しかったです。
はい、今の稲葉はとっても自由にしています。
無邪気に騒いでいた1年生の頃の自分を思い出した瞬間でした。

もちろん稲葉を自由にしてくれているのは物井現会長はじめ執行部衆、また彼女をはじめとする頼もしき2年生のおかげであります。
2、3年生に新1年生を自由にさせろと言ったことがあります。
まさか言った稲葉まで自由にしてくれるとは思ってもいませんでした。
ありがとうね。

彼女と話をしたのは2階の吹き抜けのベンチでした。
稲葉が会長になったばかりのリーダース研修会では、同じベンチで前会長の稲畑さんから涙をこぼしながらの熱い励ましの言葉をいただきました。
先輩に励まされてから1年と少し。
同じ場所で今度は後輩から嬉しい言葉をいただきました。
大袈裟ですが運命を感じました。
ああ、ホントに大袈裟だなあ。

稲葉は合宿の夜が大好きです。
いつもは絶対に見せない正直な自分を、誰かが必ず見せてくれるから。
馬鹿騒ぎな夜もいいです。
しんみりした夜もまたいいです。

こんな夜を稲葉はあと夏合宿でしか味わえないのですね。
寂しくなるなあ。

1年生は稲葉に今まで以上に寂しさを与えてくれました。
いや、寂しいんだけどさ、でも嬉しかったりもします。
源斗殿は彼らと一緒に芝居をやる稲葉を羨ましいといいますが、稲葉にしたら源斗殿の方がずっとずっと羨ましいです。
貴方はやっとこ2年生になったばかりじゃないですか。

もっと早くに出会いたかった。
もっと長く付き合っていたい。

3日目の朝はいつもせわしないですね。
あっという間にチェックアウトです。

にしても弾着の失敗は残念でしたね。
去年の新歓合宿でも失敗しているんです。
夜のうちに作るとどうしても明け方に火薬が湿気を含んでしまうのですね。

車で徒歩の後輩団を追い抜いて軽井沢駅近くのアウトレットのお店をぶらぶらしました。
沢山のお店が軒を連ねる大規模な空間です。
物井殿以外の3人(稲葉、コムギコ殿、ともき殿)は今年の2月末にも行きましたが、その時は人は少なく閑散としていました。
でも今回はすごかった。
恐るべしゴールデンウィーク。

2ヶ月前と同じお店で昼ご飯を食べました。
コロッケ自慢のお店で、ソフトボールくらいの大きさでまん丸なライスコロッケは絶品ですよ。
みんないろいろ買物していましたが、ご飯を食べたら残金200円の稲葉は何も買えません。
確かに普通では考えられない安さの商品もあるのですが、このときの稲葉には高かった。

4人とも疲れていてお店を回りながらも順番にフラフラしてました。
運転手の女の子2人が眠がっていた時はちょっと怖くて眠くなくなりました。

帰り道、稲葉は車内で三芳PAまでのほとんどを寝てました。
物井殿とともき殿の運転にもそろそろ信頼をするようになっていました。
いや、でもずっと寝てて申し訳ないと思う。
稲葉は免許を持っていないので、運転することが疲れるという感覚がよくわかりませんでした。
でも今回ちょっとわかった気がします。

演出やっててさ、役者とちがって動かないんだけどそれでもなんか疲れるんですよね。
ちがうと思うけど運転の疲れもこんなんかなー…って。

さあ帰ってきちゃったよ。
また毎日が始まるよ。
きっと素敵な日々になるよ。
よーしがんばるぞ。


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稲葉 馨

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