| 2002年02月27日(水) |
人間不信の書「エンプティ・チェア」(文藝春秋2001.10.15)を読了、物思う。 |
人間不信の書「エンプティ・チェア」(文藝春秋2001.10.15)を読了、物思う。 予想通りというか期待通りというか、昨日まで読んだ部分の直後に大きな衝撃が走る事件が勃発する。登場人物たちにとっても読んでいるこちらにとっても意表を突かれた格好になった。ヒェーッである。そこでさっと幕が降り、第四部ハチの巣のタイトルマークが映し出される。残り115ページ程度。 その後の展開は剛腕による力業の連続である。人物を動かす心は繊細かもしれないが事件の展開は豪快である。読んでいる1時間あまりは文字通り息継ぐ暇もないと言う風ですっかり疲れてしまった。中心点目指して急速にその輪を縮めながら螺旋状に飛んでゆくような高い緊密度に読んだ後は茫然自失状態に陥ってしまった。 次第に奔流と化してゆく凶暴な物語。結末の静けさも記憶に残らない。 怒濤の面白さ。 読了後に「このミステリーがすごい!2002年版」の35ページを読んだ。 やはりこの本は危険である。内容をうまくほとんど要約している。事前に読んでいたら全く面白くなかった。この本を買う人は全員既に読んでいるという前提で書かれているのか。危なかった。
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