日英双語育児日記
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2006年09月07日(木) イチジクと泥団子

日常のひとこま。

保育園から歩いて帰る途中、50メートルくらい先を歩いていたTが、ある家の前でとまって、その家のひとが家の前の歩道(公道)に出している大きな鉢植え数鉢をのぞいていた。

そうしたら、そのいえの奥さん(といっても70歳くらいのひと)が出てきて、すごく不審げにTをじろじろ見ながら近寄ってきたので、Tはあわてて、かけだして、その横の公園に逃げ込んでしまった。

その奥さんは、それからも門のあたりからずーっとTのことをうろんげに眺めていた。

私はSといっしょにゆっくり歩いていたのだけれど、その家の門についたときに、「うちのこですが、なにかしましたか?」ときいてみた。

「いちじくとろうとしてたから」とおっしゃる。

見ると、歩道(しつこいですが公道。しかも家の塀のすぐそばではなくて、歩道と車道の間)には大きなイチジクの鉢があって、まだ緑の実がいくつかなっている。

「まえにも、とられたから」といって、Tを犯人扱い。

具合の悪いことに、Tは、保育園で作った泥団子を透明のビニール袋に入れて、手でもってきていたのだ。彼女にはそれがとったイチジクに見えたのでしょう。

「いや、あれは泥団子ですよ。うちの子は、そんなひとのうちのもの取るようなことはしませんから」と言っても、まったく信じないふうなので、公園からTを呼んで、その泥団子を見てもらう。

でも、むこうも、誤解して悪かったというわけでもなく、私のほうも、「私たちも○丁目にすんでいておうちのまえはいっつも通っていて、お花きれいだなあと見せてもらっているんです、でも、ひとのうちのものをとるなんてことありません」と言い捨てるようにして、家に帰ってしまった。

うーん。
向こうが、せめて「ごめんね、おばちゃん、いちじくかと思ったわー」とか「そやね、こんなところにあったら、気になるわね」とかTに言ってくれたら、こんないやな終わり方にはならなかったなぁ。

私も、もうちょっとさらっと誤解されたままでもいいから適当にして帰ってしまえばよかったかも。公園から子供を呼び戻したりせずに。

それにしても。
小学校の通学路で、保育園児もたくさん通る、駅から団地内を抜けるメインストリートの道のまんなかに、果樹をおいて、それが取られるからってナーバスになるのは、やっぱりちょっとおかしいんじゃないの、と思う。

私だって、Tがとろうとしていなかった、と100%確信はないです。でも、夫両親の庭の果物や野菜でも、断ってからしかとらなかったし。家でもそうだし。とろうという気はなかったと思う。見ていただけでしょう。だって、そんなところに、イチジクの木があったら、気になるよね。ちょうど1メートルくらいだし。

かなりガーデニングに手をいれているうちで、いつもほぼ満開状態のプランターや植木鉢を家の表のフェンス沿いに並べているし。あの、ガーデニングにはそこそこうるさいうちの夫父母が遊びにきたときにも、この家はすごい、と言っていたくらいだから。。

まあ、私が子供にかける手間と愛情よりも、彼女が庭や植物にかける手間と愛情のほうが大きいのかもしれません。。。

それにしても母親よりも年上の年配のような女性に向かって、けんか腰に文句を言わなくてもいいのに、と自己嫌悪でもあります。いかにも口の利き方をしらない、権利意識ばかり強い「若い母親」じゃないか。


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