日記のような語りのような。

2004年05月06日(木) 君の帰るところ <ハボック&?>

それはとても天気の良かった日のこと。
ハボックさんはここ数日で溜まってしまった洗濯物を干そうと思いました。
カゴ一杯に入った洗濯物を抱え、足元にいたロイを踏みつけないよう気をつけながらベランダに向かいます。
いつものように少し開いているベランダの窓に足を引っ掛け思いっきり開け、ベランダ用サンダルを足先につっかけてベランダに踏み出します。
そのときでした。

「……ん?」

下ろしかけた右足(サンダル)の裏に、何かの感触がありました。
やばい何か踏んだか、と一瞬思ったハボックさんでしたが、右足に体重が移る前に足の裏に触れたそれはするりと足から逃れたようで。
ほっとしたものの、慌てて足元を見たハボックさんは目を丸くしました。

「っわ、あっぶねー」

ハボックさんの足元には、ロイとは正反対の色をした猫が1匹。
そしてその真っ白で青い瞳の猫に、ハボックさんは見覚えがありました。

「お前、確か隣の家の……」

その猫は、ラウという猫なのでは、とハボックさんは記憶を呼び起こします。
以前、隣の家のムウさんが飼い主を探していたらしく、猫の写真が貼られたポスターが近所に何枚か貼られていたのです。
ポスターは、貼られてから数日して全てはがされていたので、てっきり飼い主が見つかったのかと思っていたのですが。

「そのままフラガさん家にいたのか……」

ハボックさんは、手にしたカゴを部屋の中に戻し、ベランダからハボックさんを見上げているラウをそっと抱き上げました。
大人しい猫なのか、ラウはロイとは違って嫌がり暴れるようなことはありませんでした。

「ご主人様が探してたらやばいしな」

サンダルで踏みかけたときラウについた汚れを軽く払い、ハボックさんはラウをムウさん宅に届けるべく、玄関へと向かいました。


 < 過去  INDEX  未来 >


紗月 [MAIL]