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2006年01月16日(月)  酔っ払いの背中
久々、インフルエンザから立ち直った恋人が缶ビール一杯で酔っ払った。

酔っ払う恋人はあんまり好きじゃない。ま、嫌いじゃないけど、相手になるのが面倒なのであんまり好きじゃない。そもそも自分が素面なのに相手が酔っ払っている状況というものほどつまらないものはないじゃない。

以前、すごく酔っ払った恋人が、ずっとタクシーの運転手さんに自分の身の上話をしていて、最後に「男って辛いっすよねぇ」とちょっとジンワリ涙をためて、そして車をおりるとき「おじさんも頑張ってくださいねぇ」と言ったけれど、その運転手さんはちょっと男っぽい(和田アキコ的な)オバサンだったことを私は恋人に打ち明けていない。いまだ、恋人はアノ運転手さんはおじさんだと信じているであろう。言うまでもなく、私はお金を払うとき「すみません、酔っ払いの言うことなので忘れてあげてください」と謝っておいた。

たまに、酔っ払って電車に乗ったはいいけれど、駅から歩いて帰るのが面倒になったのか、よく「ホームまで迎えに来て」と電話がかかってくる。やや面倒なんだけれど、酔っ払ったにしてはちゃんと目的の駅で降りられたことを褒めてあげるくらいにして、あんまり怒らないであげる。
だけど、酔っ払った同僚と一緒にホームのベンチに座ってスナック菓子をボリボリ食べて私を待つのだけはやめて欲しいと思う。どうやら、この酔っ払いはお酒を飲んだ後は、ポテトチップスを食べたくなるようだ。

今日も今日とて、ビールを一缶飲んでテレビをげらげら笑いながら見て、チョコレートを食べている。ぜったい太る飲み方をしているけれど、悔しいことに暇さえあればランニングをしている彼は、それほど贅肉がついていない。
体を鍛えるために走っているのではなく、ビールが飲みたいから走るのだと彼は言う。ビールをたらふく飲みたいから、おじさん体型にならないように走っているのだと。走った後にビールを飲むのが楽しみだからと。

この人のすごいなぁと思うところは、平和っぽい雰囲気をかもし出しているところだと思う。
だって、平和じゃない。機嫌よく酔っ払って機嫌よく甘いもの食べて、好きなだけ走ってまたビール飲んで。満喫してるなぁと思う。もちろん、自分の思うとおりにすべてがいくわけじゃない、仕事で嫌なことも気分が悪くなることもたくさんあるだろうに、それでも最後は結局、平和そうだなぁと思える顔をしていられることを、私は凄いなと思う。
私なんて、いっつもくさくさ攻撃的になるしか出来ないのに。自分ってちっぽけだなぁと思えてきた。

どうやって、この人は自分の中でいろんなことの折り合いをつけているんだろうと、ごきげんにビールを飲む背中を見て思ったりした。
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