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2005年01月23日(日)  レモネード
休日の夜。
もうすぐ1月も終わりにさしかかる。
どうしてそれほど仕事があるのか、自分でも不思議になるけれど、金曜の夜、どっさりと仕事を持ち帰って、今日は一日中パソコンに向っていた。気づいたら何も食べることもせず、着替えもせず買い物にも行かないでずっと家に閉じこもっていた。
誰からも電話がかかってくることもなく、誰かがたずねて来ることもなかった。
数時間前、誰かから来た携帯メールをまだ見ないで放っておいたことに気がついた。
携帯に手を伸ばすことも億劫で、ヘッドフォンをして音楽を聴きながらベッドに横になる。ぐるぐるとさっきまでパソコンに向って作っていた資料の文字が頭の中を繰り返しまわっている。

シャワーを浴びて少し化粧をして洋服を着替えて、外に出かけた。
風は冷たくて人通りは多い。
どこかでお酒を飲もうかと、客が少なそうな店をいくつか回ってみたけれど、やはり今日は休日の夜なのでどこも混雑して女性一人で入れそうな雰囲気ではない。
深夜遅くまであいているカフェに入ってみた。温かいレモネードを飲みながらぼんやりとしてみる。


昨日の夜、携帯電話が鳴っていた。
遠くから携帯の画面を見てみると、そこに出ていた名前は以前に出会った男性の名前だった。
曖昧な素振りで電話番号を教えあって、曖昧な返事をして曖昧に笑いあって、曖昧にまたねと言って別れた。曖昧なままの関係のくせに、電話で何を話そうと言うのだろうか。私に何が言いたいのだろうか。何を話したいというのだろうか。
昨晩、電話には出なかった。

携帯電話をひらいてみた。
未読のメールがそのままになっていて、開いてみたら恋人からのメールだった。今からもう6時間も前に、「今日は何をしているの?」と休日出勤をしていた恋人が送ってきたメールだった。返事を返すこともなく携帯電話を閉じる。


店員さんが、よかったらどうぞと言ってクラッカーをくれた。
可愛らしい小皿に入ったクラッカーを、私は一枚一枚大事に味わうように食べた。

たまに誰かが私のドアをノックしても、居留守したくなるときがある。
ノックの音が聞こえなかった振りをしたくなる。


熱いレモネードが喉の奥で、じんわりと身に沁みていく。
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