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| 2005年01月20日(木) 人と人 |
| 派遣スタッフのマネジメントをする、ということが私の仕事のひとつである。 マネジメント=効率的な方法で派遣スタッフを管理し利益をあげる、ということだ。 派遣スタッフが少しでも長く就業するように、派遣スタッフが少しでも良いパフォーマンスが出来るようにマネジメントを行い、それにたいして就業先の企業の満足が得られたとき、派遣会社は利益を得ることが出来る。 だけど現実は、起きてしまったトラブルのあと始末に追われてしまう日々だ。起きる前にどうにか対処したいのだけれど、どうしても手が回らない。私のキャパがないことも一因だろうし、効率が悪いのかもしれない。 私が担当する派遣スタッフの人数は、今日の時点で122名。うち、男性は8%ほど、女性は92%。その人数は日々変動する。契約を更新することなく、私の手から離れていくスタッフもいる。契約を放棄して破棄するスタッフもいれば、新たな契約がスタートすることもあるからだ。 人をマネジメントする、人を動かすというのは難しい。 「効率よく」などと、人間同士の接触においてその言葉を使うこと、実行することは難しい。 社会と自分、仕事と自分、周りの人間や環境と自分、それに対する価値観や期待、距離感や考え方、その方法や立ち回り方、それらを知らない人はとても苦労する。社会に出てとても苦労する。けれど、みんな初めはそんなことを教えられて生まれて来るわけではない。学校で、教科書で、そんなことを教えてくれることは滅多にないだろう。 そういうことは肌で感じて、自分で考えて、自分のものにしていくしかない。 だけど、それが出来ない人もいる。 じゃあ、私はその“正しい”社会や仕事や周りとの接し方をしっているのかと問われたら、それはわからない。けれど、日々考えている。受動的ではないと思っている。 ほとんどの派遣スタッフが私より年齢が上である中で、彼女たちのマネジメントや対応窓口になる以上、私がもつそれらの価値観だけでも足らない部分は、周りの先輩や上司に相談しながら、誰かのケースを参考にしながら、誰かにヒントをもらいながら行っていかなくてはならない。 日々、そういう努力はしている。 当然の努力だけれど、そんなに簡単に理解できるものではないと感じる。 “正しい”社会や仕事や周りとの接し方。 そんな方法は、けれど本当のところ実体を伴わない見えにくいものであることも知っている。だけどストライクゾーンのように、ある程度の幅や範囲はあると思う。それは一般的に“常識”というものかもしれない。 世間知らずな人がいる。 横柄な言い方を許してもらえるなら、世間知らずな人もこの世にはたくさんいる。自己中心的な要望ばかり主張するかと思えば、自己主張や自己アピールは出来ない。すべてを派遣会社任せにしてなにひとつ自分で決められない。最後には誰かの責任に押し付けて不意に逃げる。 そんな人と仕事をするのはとても苦労する。出来るならそんな人間とは関わりあいたくないと思う。 そんな人たちとは、言葉が通じない。 話していても、ひとつもかみ合わない。 だから、私は相手の言葉を使ってその人とコミュニケーションをとる。私はそのとき、まず私自身を捨て、私の言葉を捨てなければならない。 会社に利益をもたらす。 それがセールスマンの具体的で大きな任務だとしたら、派遣スタッフを失うことは会社に大損害を与えるのと等しい。派遣スタッフは派遣会社の一番大切で失えない大切な“資材”だからだ。大切な労働力の源で、彼女たちがいないことには商売が始まらないからだ。私たちはいくら企業と契約をしても、企業に提供するサービスの資本をなくしては、利益は1円も出ない。 だからこそ、私には派遣スタッフのマネジメントをしなければいけない使命がある。 ひとつの独立した労働力になるように、社会と仕事と周りと共存できるような派遣スタッフをひとりでも多く育てるために、「言葉の通じない相手をどこまで引っ張り挙げるか」が一番大切な仕事になる。 相手に通じる言葉で話し合ったり、納得をしてもらわなければならない。 そしてときに、そんな彼女たちに注意や警告を促さなければならない。 あなた、今後、どうするつもりですか? どんな働き方をするつもりですか? どうやって暮らしていかれるつもりですか? 真剣に仕事を見つけようと考えていますか? それならば、今の考え方で、このままのあなたでいいと、思われますか? もしかしたら、このままでは社会で生きるには難しいかもしれません。 もしかしたら、どこの会社で働いても変わりはないかもしれません。 周りの環境のせいではなく、あなた自身を見直すことが必要かもしれません。 “出来ない”、“私には無理だ”と考えるより、“何が出来るか”、“何から始めるか”それを考えてみませんか? 完璧を求めているのではなく、少しでもトライしようとする気持ちが大切なのです。 そんな言葉を、年上の人間に言わなければならないときがある。 他人のことなんてどうでもいいやと投げ出したくなるときもある。そんなしんどいことを言わなくても、こんな人のことなんか知るもんか、さっさとどこかへ行ってしまえと思うときもある。 だけど、投げなければいけない言葉もある。ほとんど、いちかばちかの投げかけだけれど、投げてみないことにはわからないこともたくさんある。人はそんなに簡単に分かり合えるわけでもないし、周りが思うよりも人はもっと複雑なのだから。 もし、投げた言葉を打ち返してくれたら私は精一杯応える。 けれど、暴投だと怒る人間はもう追いかけない。 一度のチャンスと一度の衝突。けれどそれは「人が人の上に立つ」ようなマネジメントではなく、「人を育てる」などという立派なことでもなく、もっと根本的な人と人とのコミュニケーションというものが、とても大切な何かを私に教えてくれる気がする。 だから、人材の仕事は面白いと思う。 |
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