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2004年12月29日(水)  東京初雪
雪だよ、という言葉で起きた。

私は、夢から現実に醒めるその一瞬を掴まえてみたいと思っているのに、どうしてもその一瞬を味わうことを忘れて目を覚ましてしまう。眠りの中でもなく完全に覚醒しきっていないその一瞬は、一体どんな感覚なんだろうと思う。

恋人がつけたエアコンで部屋は充分に暖まっていて、テレビからは「東京には初雪が観測され……」と聞こえて来る。

雨の日は外に出たくないと思うのに、雪の日は早く外に出てみたいと思う。
雨の日は傘をさすことを躊躇わないのに、雪の日は傘をさすものなのかどうか迷ってしまう。

古い家の屋根や桟には雪が積もっているのに、新しく建った鉄筋のマンションにはそれほど長く雪はとどまらない。

私たちは買い物に出かけて大きな荷物を両手にカフェに寄った。
なんの飾りもない大きな窓の前に座ると、真っ白いふわふわした雪がはっきりと見えて、空中が白く見えた。

恋人の吐く息が白かった。
私の吐く息もきっと白いのだろう。
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