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2004年09月21日(火)  忍び寄るししおどしの影
私が79年の2月生まれで、従姉妹が78年の10月生まれなので、まあ同級生ということになり、兄弟姉妹のいなかった私にとっては姉のような妹のような。同学年なので小さい頃はよく一緒に遊んだり、中学では同じ学校で勉学に励んだわけですが、けれどその同じ年齢ということがたまに痛々しいときもあるわけで。父さん、東京はまだまだ暑いです。

あい「ちょっと」
従姉妹「もしもし? ああ、久しぶり」
あい「久しぶりじゃないっつーの」
従姉妹「電話がかかってくると思っていました」
あい「でしょうね」
従姉妹「(含み笑い)」
あい「笑ってる場合じゃないんですけどですけど」
従姉妹「あんた、やんなさいよ」
あい「なんでよ!2年連続かよ!」
従姉妹「あいはさぁ、全然地元に帰らないでしょ、たまにはこういう機会に帰ってあげなさいよ」
あい「無理。東京と四国がどれだけ離れてるか知ってんの?」
従姉妹「大阪と四国もどれだけ離れてるか知ってる?」
あい「大阪のほうが近いでしょうが」
従姉妹「あのねぇ、私も仕事で忙しいんだよね」
あい「こっちも忙しいんです」
従姉妹「いいじゃないの。あのオバちゃんはねぇ、あいのことを心配して言ってくれてんだよ?」
あい「なんで私のこと心配されなきゃいけないの。あんたのことも心配してんじゃん。だって、あんたでも私でもいいから来いって言ってたもん」
従姉妹「オバちゃんからいつ電話かかってきた?」
あい「日曜日」
従姉妹「ああ、私のほうが先だったか。うちは土曜日だった」
あい「ほらみなよ!ぜったいにね、あのおばちゃんはあんたに来て欲しいんだってば。」
従姉妹「いやいや、そんなことないって」
あい「ぜったいそうだよ。だって去年は私が行ったからね。今年は君の番だよ。観念しなさい」
従姉妹「今年もあいが行ってあげなさいよ」
あい「なんで2年連続よ。去年だってあんたが行かないって言うから仕方なく私が行ったんじゃん。仕方なくだよ?」
従姉妹「でもさぁ、結局、去年のヤツは成功しなかったでしょ?」
あい「成功ってなにをもって成功って言うの。アホかいな」
従姉妹「だから、ね、あいちゃん再チャレンジしてきなさい」
あい「やだ。ぜったい無理。つーか、私、彼氏いるもん」
従姉妹「私もいるけど」
あい「私たちなんか、すっごく愛し合ってるんだからね!」
従姉妹「馬鹿じゃないの(くす)」
あい「すっごく愛し合ってるから、行けないの。だから、君が行きなさい」
従姉妹「てゆーか、私たちなんか同棲してますけど?」
あい「ふん。同棲なんてイケないんだー!お母さんに言いつけるからね!」
従姉妹「ホント、馬鹿じゃないの」
あい「言いつけるからね!」
従姉妹「親には内緒って言ったでしょ!」
あい「言いつけられたくなかったら、早く君が帰ってあげなさい」
従姉妹「イヤだってば」
あい「私もイヤ」
従姉妹「イヤイヤ言ってたら、オバちゃんが可哀想でしょ。だから、どっちかがどうせ帰ってやらなきゃいけないんだよ」
あい「だから、君が行きなさい」
従姉妹「頼むから、あいが行って」
あい「いや」
従姉妹「今度会ったとき奢ってあげるから」
あい「お金で釣ってもだめ」
従姉妹「頼んます」
あい「やだ」
従姉妹「頼む」
あい「ずーるーいーよー。なんで私ばっかり?!去年は私が行ってやったじゃん。朝、早くたたき起こされてだよ?着物着てだよ?頭もセットしてだよ?料亭行ってだよ?ししおどしカコーンってほんとにあるんだよ?カコーンだよ?カコーン!」
従姉妹「今年こそはいい人来るって」
あい「なんで勇気付けられてるの!」
従姉妹「大丈夫だよ。今度こそ結婚できるって。幸せにしてくれるって」
あい「いやいや、二度としたくないですよ。ああいうことは。君行きなさい。あんまり体験できないことだよ?行っときなさいって」
従姉妹「いやいや、私はまだそんなのは早いですから」
あい「あのねぇ、オバちゃん言ってたよ。『あいたちも、もう25歳でしょ。もうそろそろ結婚しないと行き遅れちゃうわよ。さあ、あいでもいいし、アノ子でもいいから、どっちか帰ってきてちゃんとお見合いしなさい』ってさ!」
従姉妹「あのオバちゃんさぁ、余計なお世話なんだよねぇ」
あい「しょうがないよ。好きなんだからさぁ」


ということで、田舎ではもはや25歳は結婚の心配をされるお年頃なようで、よくいるお節介なオバサンが私たちに「お見合い」をお勧めしてくれるのですが、その言い草が「あいでもアノ子でも、どっちでもいいからお見合いしろ」と、どういうふうに聞いても、ただお見合いの世話をしたくて仕方がないような、そんなふうにしか思えんのです。
ということで、こうして同じ歳の従姉妹、そして同性である私たちは、お見合いを押し付け合い、結局、去年は私がお見合いさせられる羽目になり、本物のししおどしを見て興奮し、ドラマそのもののお見合いをして、和やかに事は進みそして今に至ると、よくわかりませんが、今年こそはぜひ従姉妹に行かせようと、お互い押し付けあっているという事態に発展してしまっています。
そのオバちゃん曰く、あいたちは東京や大阪の都会の男と結婚してはならんと、言います。都会に嫁いだら都会の子になってしまうからダメだよと、小さい頃からよく言われていましたが、もう都会の子でも何でもいいので、お見合いだけは恥ずかしくてイヤだ。あれも一種の出会い系だよなぁと思う今日この頃。

さて、母からオバちゃんにお断りしてもらうべく、これから実家に電話してみます。
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