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2004年09月22日(水)  象徴の人
たまに届かないことがある。届いているのかどうかわからなくなることがある。
相手はただ柔らかすぎる笑みしか見せなくて、それはときに弱々しく見えるし、ときには最大限の優しさを感じられることもある。だからこそ私は届いていないんじゃないかとふと疑問をもってしまうことがある。

私にとって、空想と現実の境目はあまりにも曖昧で、時々どちらがどちらかわからなくなることがある。空想の世界で使った言葉が現実でも通用すると勘違いをしてしまうことが多い。だから、時々周りを困らせるし、自分の記憶に戸惑う。

けれどただひとつ、私には指標となるものがある。
あれを目指していれば、現実と空想の世界にははっきりとした境目ができ、空想の世界から身を起こすことも出来る。それは、私にとって現実世界の象徴であり、現実に戻りたくなる甘美な誘いなのだ。

恋人の存在は、私にとって柔らかく、弱々しく、優しく、甘美で、そして特に私の現実の象徴になる。
私はそれに向かって全速力で帰ろうとしている。
そうやって彼の元に帰ったとしても、たまに私という存在が相手に届いていないんじゃないかと思うことがある。
私から彼にあげられるものは、一体なんなのだろう。
届けられるものは、一体なんなのだろう。
私に気づいてもらうには、一体どうしたらいいんだろう。

たとえばもし、恋人の存在が幸福の象徴だとしたら、
やはりそれは、届きそうで届かない、甘美な匂いで私を誘うのに、
全速力で叫んだって、手の隙間から濡れ漏れるような
恋人の存在は、届かない場所にある象徴なのかもしれない。
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