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2004年05月10日(月)  さようなら
さようならという言葉は、本当の別れの意味を持たないと思っている。
さようならと呟いていても、それが本当の別れかどうか誰もわからないし、自分でさえも本当の別れの重さが如何ほどのものかなんてわかっていはいない。

本当の別れはひたひたと近づいている。
気づかないうちにすぐ真後ろにある場合もある。時間がたちその時を思い返してみて、あれが本当の別れだったのかなんて、知らない間に別れに飲み込まれてしまっているものである。
思い返せばあの人に会ったのはあれが最後だったとか、
思い返せばあれがあの人との最後のキスだったとか。
本当のさようならを言う機会もなく、本当の別れは突然に何かを私から奪っていく。
振り返ってみてようやくそれに気づく。

けれど、さようならを言わずにすんだことに私は感謝すらする。
最後だと言い聞かせて相手の目を見ながら「さようなら」と呟くなんて、出来る自信がないしそもそも勇気だってない。

けれどもし、さようならという言葉に真実の意味を持たせるのであれば、私はこの世から去るときだけ、その言葉を使おう。死ぬその直前に、私は誰に看取られ誰の顔を最後に見るかはわからないけれど、その人に向かってさようならの本当の意味を知ろう。
ただ、さようならという間もなくこの世から去ることがあれば、それはそれでいたし方ないと思おう。


死ぬ最後の瞬間に、私は真実の別れを知ることになるんだ。
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