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2004年03月15日(月)  冷たいキス
みぞれの降る日、私は傘を持たず、彼は傘を持ち、そこに現れた。
裸の木が寒々しく立つその公園で、私たちは密封されるかのように強く抱き合った。
違和感があるような錯覚がしたのは、どうしてだろう。

彼の口の中はとてもひんやりとしていたけれど、唇はとても柔らかく温かかった。
私は寒くて手をポケットにしまいこみ、彼の手は居場所を失くして不器用に空を彷徨った。
唇を離したとき、そこには羞恥心も後悔も喜びもなく、ただ一切の感情がない時間が流れるだけだった。


冷たいキスは長くも続かず、彼は腕時計で時間を確かめた。
私は寒くて、早く家に帰りたいと思った。
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