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2004年03月12日(金)  あなたには無理
あなたに私は無理だと思うの。
あなたのシャツは糸くずひとつついてなくて、皺だってどこにもない。靴はいつも磨かれていて剃り残しの髭なんてまったくない。だからきっとあなたの心は乱れることを知らないんだと思う。もしかしたら乱れを隠すのに長けているのかもしれないね。
けれど私には、とてもリラックスしたその姿がいつも無理をしているような錯覚を起こさせるの。笑った顔が意図したもののような気がしてしまうの。
だから、そんなあなたに私はきっと手に負えないと思う。
それにきっと私にはあなたが手に余ってしまうかもしれない。

高飛車になっているわけではないの。
ただ、いつかはお互い傷つくような気がする。
すでに私たちはすれ違っているしかみ合っていないんじゃないかな。
どこかちぐはぐな歯車が、一生懸命回ろうとしているけれどきっといつかどちらかの体が欠けてしまうような気がしてしょうがないの。

私だって、あなたといるときはいつも緊張してしまう。どこか防波堤を作って構えてしまう。あなたの一挙手一投足に神経を注いでは観察している。それがひどく私を疲れさせる。こんな期間は恋人になる前の胸が高鳴る時期なのかもしれないけど、これは少し種類が違うような気がする。一瞬のうちで恋に落ちてしまうのが愛情のような気がする。長く時間をおいてお互いを見定めるなんて、私はきっとそうやってあなたを見つめているうちに疲れきってしまうような気がする。最初の瞬間でだめなら、私たちはもうそこから先には進めないような気がして仕方ない。


あなたは乱れたことがある?
汚い欲求を剥き出しにしたことがある?
格好悪いところを人に見せたことがある?
今のあなたが本当のあなたであれば私はこれ以上あなたに惹かれることはないと思う。
だから、もうちょっといろんな話しをしようか。
スーツを着ることもなく仕事の書類を広げることもなく、病室の黒いソファーの上でいろんな話しをしてみようか。私が退院するまでやってみてそれでもだめだったらもうやめよう。
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