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2004年02月17日(火)  風邪の予兆
金曜の朝。
自然と目が覚めて時刻を確認すると遅刻決定。1時間寝坊してしまった。最近、帰りが遅い。
タバコを吸いながら、さてどうしたものかと、悠長に寝坊してしまった言い訳を考えようか。いや、このまま急げばまだ間に合うかもしれない。
それにしても今日も寒い。朝から鳥肌が立っている。朝一番にタバコを吸ったせいか口の中がなにやらいつもとは違う味がする。頭もずきずき痛い。空腹に頭痛薬を飲んで支度を始める。
出かける支度時間、最短記録を出し、無事仕事に間に合う。

金曜の帰社。
昼食を食べる暇もなく、やがて夕方。今日は本当に寒かったねと一緒に会社に戻っていた同僚に言うと、「そうでした?今日はそんなに寒くないんじゃない?」そうかしら?
仕事をしていると朝の頭痛はどこかへ飛んでいってしまった。仕事は、私にとって特別なものだと思う。仕事以外がうまくいってないときでも、仕事をしていれば何もかも一瞬だけど忘れられるから。

金曜の残業。
22時まで残業をして、今日は金曜だから飲みにでも行きますかと、同僚と近くの店へ。最近見つけたその店は、ゆったりとした深いソファーの置いてあるダイニングバー。席もそれほど多くなく、なにより客が少ない。その割りに雰囲気はスタイリッシュ。なんだかよくわからない説明になってきたけれど、よく知りもしないカクテルやワインを飲む。店員のお兄さんと親しくなり始め「今度、遊びに行きませんか」なんて言われて、YESともNOともつかない曖昧な笑いを浮かべるけれど、そんなに悪い気はしない。薄暗い店内にカクテルを作る店員のシルエットが映っている。

金曜の終電。
間に合うか間に合わないか、ぎりぎり猛ダッシュ。今日で2月も半分終わり、あっという間に月末になってしまう。電車の中で来週のスケジュールを見ながら再来週のスケジュールを考え、今月の仕事も月末まで伸ばしてしまうかもしれない憂鬱な気持ちになってくる。

金曜の真夜中の街路。
誰も歩く影もなく、ひとりぼっちで真っ暗な道を歩く。明日はバレンタインデーなんだなと思う。今日と昨日で、仕事用のチョコレートはすべて渡しつくしてしまった。合計15個。大喜びしてくれて少しこちらが恥ずかしくなるようなリアクションをする人もいれば、こんなもので惑わされるものかと仕事の手を一層強める人もいれば、目の前で開けて食べ始める人もいる。仕事のチョコレートなんて、会社の経費で買った、ただの手土産でしかなく、それにしてもうちの会社はミーハーと言うか見栄っ張りと言うか、こんなところで経費を無駄使いするからダメなんだと、決して営業上手ではない自分の会社に呆れてもいたりする。こんなイベントなんて面倒くさいので、上司と相談してチョコを配るクライアントを決めていたのに、すべて無視して、あう人あう人に適当に手渡しした。チョコを渡すためだけに、時間を裂くなんて馬鹿らしいもの。上司には決めたとおりのクライアントにチョコを配ったということにしておいた。ばれたときはばれたときで、仕方ない。

金曜の風呂上り。
髪も乾かさずテレビを見る。今日も異母兄の自宅に戻ってきた。兄がいないなと思っていると、思い出した、今日から出張だったんだなと、帰ってくるのは明後日だったかその次の日だったか。自宅に戻ればよかったと後悔するけれど、もう電車が走っている時間はとっくに過ぎている。髪が濡れているので寒い思いをする。けれど、ドライヤーがあるところまで歩くのが面倒くさい。廊下は寒いしこの部屋は暖かすぎる。くしゃみをひとつして、そういえば毎年春が近づくと鼻がむずむずするけれど、花粉症ほどまでにはならないなと思う。花粉症予備軍のようなむずむず感と目の痒さ。今年こそは花粉症になってしまうんだろうか。

金曜の就寝。
深夜2時。テレビを眺めながらウトウトし始める。髪の毛は自然と乾いた。明日は昼までゆっくり眠れる。久しぶりにゆっくり眠ろう。

予兆は終わり、本格的に私は明日、風邪をひく。
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