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| 2004年02月06日(金) 東口から西口までの距離 |
| あの人は駅の西口側で、私は東口側で働く。 朝早い時間から、夜遅い時間まで、私たちは働く。 私の会社から、あの人の会社まで徒歩15分もあれば行ける距離。とても近い。私はあの人の会社へ週3回行くこともあれば一ヶ月も行かないこともある。どちらにしろ、うちのお得意さんであるには違いない。 今日、私は彼に対してとても怒った。なぜだか自分でもよくわからない。彼に苛々したし、彼を不信にも思った。 東口の私の会社からは、彼がいるビルがよく見える。あっちのビルのほうが高さがあるから。でもきっと彼のビルからはこちらのビルを探すのは難しいだろう。そんなに高くもないビルだし、それに彼が自分の部屋の窓からこちらのビルを探し出そうとしているかどうか、よくわからないし。 彼のことを考えると、自分が嫌になる。 彼のことを考えると、自分がとてもみすぼらしくて惨めな女に思えてくる。 彼は、最近、すごく、いや急に、タイミングを計っていたように、それとも無意識なのか、どういう下心があってか、いや、よくはわからないけど、確かめることも億劫だし、いや、でも、彼は、最近、私との、その距離を、たとえば仕事とか、そういった距離を、力ずくで?、いや、違う、笑顔で?、いや、その笑顔の裏で?、いや、とにかく、よくわからないけど、何を考えてるのか知らないけど、いや、もしかしたら、からかわれているだけなのか、いや、わからない、わからない。とにかく仕事をしましょう。仕事がないなら帰ります。いや、でも、彼は帰さない、私を、帰さないで、距離を、その距離を、それだけが私の唯一だったのに、その距離を、あっという間に、いや、計算ずくで?、何を考えているの?、このまま流されたら、私は、私はきっと、いや、どうなんだろう、よくわからない、私って馬鹿だ、こんなふうにして、私のせいだ、だから、彼に、背中を、見せないように、後ずさりして、ゆっくりと、そうだ、ゆっくりと、彼から、離れよう、距離を元に戻して、私を追い詰めないで。 その線から、こちら側に来ようとしたら、私は、本当にもう一度怒る。 |
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