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2004年01月02日(金)  親友とキスをした
久々に会った地元にいる親友とキスをしてしまった。
酔っていたし、私は泣いていたのだけど、でもキスをするとは思わなかった。親友とキスをした。何も出来ないでいた。ただただされるがままだった。

私のことを可哀そうだと思ったのかもしれない。家族のことで悩んでいた、恋人に突然別れようと言われた、そんな私に同情したのかもしれない。ただの悩みではなかったし、ただの失恋ではなった。そして、私たちは酔っていて、周りのみんなも酔っていて、事態が錯乱していた。私はずっと恋人のことや異母兄のことを考えていて、だから親友は私にキスをしたのだろうか。

死ぬまで友達でいられると思っていた。
キスしたくらいで、友達でいられないわけではないだろうけれど、でも彼は私にとって恋人でも兄でも入る隙のない、精神的に親密な間柄だった。だから、私にとってはその場で倒れてしまいそうなほど深刻なことだったと思う。

彼に引き寄せられた私の腰は、まだ彼が手を添えているようで、なんだか自分のものではないようで、ものすごく違和感があった。どうしようどうしよう。ずっとそんなことばかり考えている。私が彼に頼りすぎていたのだろうか。彼の同情を仰いでしまったのだろうか。どうしようどうしよう。なんだかすべてのものが、私の信じていた価値とは違ってきているようだ。親友とは男女の間柄にはならないと思っていた。けれど、それは違っているようだ。実際、今こうしてキスをしているではないか。私がこれまで考えてきたことや、自分の中で据えていた価値観は、一体何だったんだろう。

彼の言った言葉や視線が、今でもはっきり思い出される。

自分に辟易する。もう少ししっかりしていればこんなことにはならなかった気がする。自分で自分を軽蔑して、自分で自分を嫌悪する。なんだかとても低次元なことで悩んだために、とても大きな失敗をしたような気がする。私は、ひとり友達を失ったかもしれない。

どうしよう。
これからどういう風に彼と接して行けばいいのかわからない。
キスをした後、彼はゴメンと謝った。
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