雲間の朝日に想うこと


< 護れぬ約束でしたか >


一つだけ。

約束を護りたいと、
相手が口に出したなら。


何を願うべきなのだろうか。





ずっと一緒に。
ずっと幸せに。

不確かな未来を縛る願いは、
そんなに必要無い。




 「別れて。」


此の言葉を頻繁に使わぬと、
一つだけ、
約束してもらうんだ。







本気で俺を、
不的確な雄だと判断した時には。

或いは本当に、
俺と歩む事が出来ぬ事情を、
受け止める必要が産まれた時には。


甘受するよ。




此の言葉にだけは、
常に重みを包んでおこう。


姫と約束をした。













励まされた筈の作業の手が、
止まる。
















ほんの少し、
時間を巻き戻せば。

其処には、
楽しい時間が在った筈なのに。


つい先迄。

受話器を介して、
笑い声の絶えぬ会話をした筈なのに。




毎晩遅いから?

早く寝ろと言ったから?

寂しい思いをさせて居るから?










 「お願いだから。」
 「別れて。」


電話を切った直後に、
届けられた文。










敢えて自分が創り上げた重みに、
潰されるのは。

決して本望では無く、
滑稽だろ。


2004年03月18日(木)


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2002年03月18日(月) 冗談だと言い切りますか
2001年03月18日(日) 想いの強さが問題なのか





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