雲間の朝日に想うこと


< 其の価値を忘れて居ませんか >


互いに自由となる時間が乏しい中。

逢う為に、
相手の元に帰る。


 「ただいま」


此の一言が持つ安心感を、
届けたい故に。







けれども。


ただ家に現れ、
飯を喰らい、
眠り、
出掛けて行く相手は。


どんなに愛しい相手でも、
例え抱き合って眠ろうと。

自身を召使いの様に扱う雄と、
何ら変わりないのか。










互いが好き同士で。
互いを欲し合って居ても。

互いに届かぬ想い。








其れでも。


相手の家に帰らねば、
顔を見ずに、
何年も経って仕舞う。

相手が家に戻らねば、
其の顔は何時か、
何処かに去ってしまう。



全て失いそうな不安に駆られ、
他の方法を産めずに、
日々だけが過ぎて行く。













 「なあ。」
 「同棲って何だろうな。」

 「あほ。」
 「本来俺がお前に聞く質問だろ。」




共に暮らす奴と彼女が、
何を想おうと。



只でさえ乏しい時間ならば。

一緒に居る時間の価値を、
見失ってはならない。




そう想わないか。





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References
 Oct.25 2003, 「幸せな二人に見えましたか」


2003年11月29日(土)


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History
2001年11月29日(木) もう少しだけ近づけませんか





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