雲間の朝日に想うこと


< 過去を映しながら観ていましたか >


確信に近いと自信を持ちながら、
其処には踏み込めない。


 「今日はデートだったの?」

 「なんで?」
 「相手居ないもん。」


敢えて迂回経路を辿って、
何の事は無い、
一つの話題を受話器に送る。


 「テレビ見てたんでしょ?」
 「常総だったね。」

 「そうそう!」
 「かじりついて見ちゃったよ!」










過去か?


会えば必ず、
野球の話をしたあの頃が。

お互いが、
遅々として距離を縮められずに、
心地良い距離感だけを、
何となく感じて居たあの頃が。


常総と言う単語で、
否応無く浮かぶからなのか?





高が此れ式の話をするのに、
何故此処まで戸惑いが在るんだ。












違う。



分相応の領域を超えて、
言葉を掛ける事になるかも知れない。

其の推測と覚悟で、
単に俺が、
常に動揺して話をしているだけだ。


御節介紛いの心配だと理解しながら。

放って置けないなどと、
馬鹿な粋がりを振り翳そうとしている俺が、
意識し過ぎているだけだ。












 「責任が無いから良いんじゃない?」


既に二十日も前なのに。

君の吐いた言葉が、
どうしても消えてくれないのに。




 「これからデートなんだよ。」
 「ふふ。」


態と其の言葉を残す君が、
完全に作戦勝ちだ。


2003年08月24日(日)


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History
2002年08月24日(土) 俺の声で落ち着けましたか





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