| 2004年10月17日(日) |
わが古里 こころの歌その3 |
北島三郎の女(ひと)シリーズは十数曲あるが、じつは春日八郎にも女シリーズがある。 有名なところでは「長崎の女(ひと)」であるが、「倉敷の女」というのがある。あまり聞いたことがないが、長崎といい、倉敷といい、なぜかちょっとハイカラな感じがする。
新聞にはこうある。「春日八郎がバイオリンのハイトーンのような美声で、横顔が花茣蓙(ござ)人形に似ている倉敷美女へのあこがれの気持ちを、切々と訴える名作にした。林伊佐緒作曲のリズミックな流れるようなメロディーは、三連音をかすかに刻むモダンでロマンあふれる曲風である。」と。 うーん、音源を手に入れねば・・・。
倉敷といえば、美観地区に全国から観光に訪れる。倉敷川沿いには、多くのみやげ物屋などが並び、大道芸人的な似顔絵師も道行く人たちを楽しませてくれている。
じつは今から十数年前、息子たちを連れてこの倉敷川沿いを歩いていて似顔絵を描いてもらっている。 ふたりいたのだが、一人はまじめに黙々と描くことに没頭している若手であった。もうひとりは髭を伸ばし、ウイスキーの小瓶を片手にちびりちびりやりながら、そして何かにとりつかれたように、半分パフォーマンスかと思わせる筆さばきを見せていた。
当然こちらの絵描きにお願いした。 書き始めると目が据わった。かわいいと唸りながらはげしく筆を動かしだした。ものの数分でみごとな似顔絵ができあがったのである。
今も壁に掛けてあるこの絵を見るたび、その似顔絵師を思い出す。
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