管理人トシの日記

2004年09月07日(火) 沖縄その34

ホテルから首里城に向かって歩くとお目当てのそば屋があるはずだ。この沖縄そば、ちょっと麺が太めでしこしことはしているのだが、私の口に合うかというとそうでもない。蕎麦は、やはり蕎麦の太さがいいし、うどんならうどんの太さというものがある。どうも沖縄そばは中途半端なのだ。それでもガイドブックおすすめの店なら味もそれなりだろうと期待して行ったのだが、こともあろうにお休みだ。

くそと思いながら、こんどは反対方向に歩いて三線が鳴っている店というのを目指した。周りは道路をはさんで住宅とビルで密集している。ほんと20年前はこんなのじゃあなかったと思いながら、三人でてくてくと歩いた。時間が早いこともあり、まだ日差しがあるので夕食という感じではないが、ほかに行くところもないのでぶらぶらとしているわけだ。三線の音がしているが、どうもそば屋という雰囲気ではない。よく見ると夜は居酒屋になるようだ。娘は、ここは絶対いやだと言っている。

で、しかたなく、もと来た道をまたてくてくと歩き出した。ホテルに帰るまでの道すがらに田舎のスーパーと食堂が隣接していた。もうなんでもいい、この食堂に入ろうということにした。メニューはそばと丼ものしかないが、「ソーキそば」を三人とも注文した。沖縄そばに豚のスペアリブの煮込みが乗っかっているものだ。生ビールも付けてもらった。このビール、沖縄ではほとんどこれ一本という「オリオン・ビール」だ。本土のようにビール会社が乱立していない。買うのも簡単だろう、迷うことがないのだから。
味のほうはどうかというと、なかなかいけるし、きつさがあまりない。スッと飲める感じだ。じつは帰りの空港ロビーで、この「オリオン・ビール」を6本買った。家で飲むビールは、この「オリオン・ビール」を沖縄から送ってもらおうと思ったほどだ。
壁に貼られているメニューの中に、「島らっきょう」というのがあった。これは事前の調査によると、ちょっと細めのらっきょうだが、生で食するのである。ちょっと悩んだが、やっぱりやめにした。おそらく強烈な匂いが抜けないに違いないからだ。ほどなく「ソーキそば」はやってきた。泡盛に島とうがらしを漬け込んだ調味料を垂らしてつるつるっとかきこんだ。こういう田舎の食堂が本来のそばの味かもしれないと変に理由をつけて満足したものだ。それにしても沖縄そばと「オリオン・ビール」はよく合う。とろけるような豚のソーキが一段と全体の味を引き上げているようだ。

食べ終わると、となりの田舎スーパーに入っていった。どこにでもある田舎の店である。かえってこういう場所のほうが土地独特の品揃えになっていて見ていてもおもしろい。沖縄そばのカップ麺があったので種類を変えて3個買い物かごに入れた。調味料も沖縄にしかないものがいっぱいだ。Mみさんからリクエストがあった黒糖は、ここでは一袋100円から高くても300円である。見てくれはよくないが、食べるだけならこれで十分だと思った。これもひとつふたつ放り込んだ。妻と娘は、なにやら夜こそこそと食べるものを買っているようだ。パイナップルは特産だけあって新鮮でとっても甘そうだが、今日買うにはちょっと早いので匂いだけでがまんすることにした。

こうして夜食も調達して、とことことホテルまで歩いて帰っていったわけである。


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管理人トシ