公園を出ると、さあて次に行くところはどうするか。時計の針はすでに午後4時を指している。昼に到着したわけだから、こんな時間になってもおかしくない。 予定としてはこの近くの玉泉洞なのだが、ますます娘の機嫌が悪くなるのは間違いない。とはいってもとりあえず行ってみることにする。ますます田舎道になってくるが、カーナビがあれば怖いものなしである。特に山のあたりになると道がまっすぐではない。ゆっくりカーブしていると、しまいには方向がわからなくなってしまう。見知らぬ土地では、地図を見ても目印がないと地図の向きさえわからなくなってしまうのだ。
こういうときカーナビは自分のいる位置を教えてくれる。最近の車はほとんどカーナビを装備するようだが、日頃の運転で使用することはあまりないだろう。それよりもテレビをつけていることのほうが多いのではないか。道を走っているとテレビをつけた車をよく目にする。だが、知らない場所に行くときは、がぜんカーナビの恩恵をうけることになるのは間違いない。私の車はなにぶん平成元年のものなので、カーナビは装備していない。でもレンタルしてでも積んでおきたいと思ったほどだ。

ほどなくして目的地『玉泉洞』に到着したが、ここでも駐車場係りのおじさんが誘導してくれた。あの三角帽子とアロハのようなシャツがお似合いだ。 ここは『おきなわワールド』というテーマパークになっていて、『玉泉洞』はその一部ということらしい。入園するといろいろ料金がかさむようになっている。しかし、「ジャパレン」で購入した各種テーマパーク10ヶ所入れるクーポン券は、1,600円とかなりの割安である。まともにいくと数倍の料金になるのだから。
ここにどうしても来たかった理由がある。妻と来た20年前、ニシキヘビをふたりの肩に回して記念撮影をしている。それだからかどうかしらないが、来る前から「ここは絶対はずせない。」と言っていた。ハブとマングースの対決も記憶がある。 当時の記憶をたどりながらその場所に行ってみた。あれ、閉館かなと思ってぐるりとながめてみた。外壁の塗装をし直していたが、いちおう開いてはいるようだ。しかし、娘はヘビと聞いて、絶対入らないと言って受けつけないのだ。
炎天下の中を歩き回ったせいか、みんな疲労ぎみ。妻ひとりだけは、日頃の仕事で鍛えているので「よし、がんばって歩こう!」と全長数キロの『玉泉洞』へ。そして後に続く・・・。
洞の中はひんやりとして気持ちがいい。それにお客がだれひとりいないのもいい。まあ、片道なので行き交うようになっていないからかもしれない。 ひたひたとしずくが垂れる中を歩き続けると、やっと出口が見えてきた。うう、やはり暑い。しばしフルーツパークの中を通ると、ガラス工房、黒糖工場、地ビール工場などなど。昔の琉球王国を模した村に仕立て上げているのだ。 ここでも最後はおみやげ専門店街となっていた。夜のホテルでちびちびやろうと、地ビールを一本購入。五百数十円なりと高かったが、なかなかうまかった。
さあて、もうホテルにまっしぐらだ。じつは途中迷子になったのだが・・・。


〜つづく〜
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