| 2004年01月24日(土) |
「ケニー・ドリュー」CD |
やっとケニー・ドリューの『ジャズ紀行』CDが手元に届いた。

心待ちにしていたものだ。さっそく聴いた。当然最初に針を落としたのは、『月の砂漠』に決まっている。 え!LPと違う・・・。編曲が違うのである。アウトラインは、ベースのテーマ演奏から入ってピアノに引き継がれるという同じ流れなのだが、私にはあのデンマーク生まれのベーシスト「ニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセン」のアドリブ・ラインがこびりついている。 今回の録音も同じベーシストであるが、先入観があるとちょっと違和感を感じてしまったのである。
しかし、ニールス・H・O・ペデルセンのベースは抜群にスイングする。特にこの『月の砂漠』は、まさにドライブするという言葉がぴったりだ。そう、ぐいぐいと体ごと引っ張られていく感じだ。LP版と違っているのは、冒頭、ドラムスのタムタムがとんとんと鳴りながらそのうちベースのテーマ演奏へと移っていくところだ。 ベースソロから、4ビートに移ると同時にケニー・ドリューのピアノとなる。この移り変わりのなんともいえないスイング感は、LPと変わらず心地よい。
ケニー・ドリュー・トリオも彼が参加していなかったなら、おそらくここまでの魅力はなかっただろう。それくらい、ケニー・ドリューとの相性が合っている。日本人好みする演奏家かもしれない。
今回のCDは2枚組みであるが、DISC1は『パリ北駅着、印象』に始まって、『ローマの秋』『クレオパトラの夢』『思い出の夏』などが続く。そしてDISC2は、『シェルブールの雨傘』『グリーンスリーブス』『追憶』『枯葉』など名曲揃いである。
『ムーンライト。ソナタ』は、ベートーベンのピアノ・ソナタ作品27の2「月光」を編曲したものだ。ベースによるテーマソロが印象的である。とにかくよく歌う。 ベートーベンの曲に新たな生命が吹き込まれるようでもある。 「月光」といえば、ちょうど今レッスンでみっちり絞られているソル作曲の「月光」がある。これも小品ではあるが、ギターの名曲のひとつである。
ジャズ評論家・児山紀芳氏が書いたライナー・ノーツにケニー・ドリューの言葉がある。「〜今でも毎日2時間はピアノを欠かさず弾いているし、クラシックも弾き続けて技巧的には負けない自信がある。しかし、音楽はテクニックがすべてではない。聴き手にいかに感動を与えるか、音楽はそれが大切だ。」
ケニー・ドリューが亡くなってちょうど10年になるが、こらからもずっと、音楽でみんなの心を癒してくれるだろう。
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