毎年やってくる正月だが、年を追う毎に正月感がなくなってくる。
まず、お店が正月から開いているとは何事ぞ。三が日は家でじっとしているのが子供のころからの習い事ではないかと思うのだが。そう、何かしら家族といっしょに家に閉じこもる時に感じるわくわくした感触がなんともいえない。 台風なんかが来ると、雨戸を閉めて家族が身を寄せ合ってじっとしている。子供ごころに家族のきずなみたいなものを感じたのである。しかし、今はこういうことはだんだんとなくなってきてしまった。
ある雑誌の2004年1月号に、作家・高橋克彦氏が新春エッセーを寄せている。 「正月がなくなってしまった。〜ただの長い連休という感じなのだ。むしろ退屈ささえ覚える。テレビはくだらないお笑い番組ばかりだし、こんな先行きの見えない時代だというのにCMは能天気に「おめでとうございます」だけを繰り返している。〜」と。 まさにそうだろう。テレビを見ても大した番組はやっていない。
さらにこうある。 「伝統を軽んじ、個人主義に徹底してきた団塊の世代が社会の軸となり、今になってそのツケが回されてきたと言うべきだろう。〜家族を無視してスキーに興じ、海外旅行に出かけた。正月を正月でなくしたのは私たち世代である。〜」
さらに氏は、日本の長い歴史の中で、この時代は急速に伝統が風化してきており、これからは、個人から家族の時代に軌道修正すべきだと述べている。

我が家でも、年々その傾向は強くなってきている。最後は、掃除は正月の暇な時にとなってしまう。 それでも、餅とおせち料理だけは作っているのだが。まあ、私は運搬役のみだ。
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