管理人トシの日記

2003年10月05日(日) 古賀メロディー

最近、この神聖なるクラシカル・サクソフォンのサイトで、どういうわけか管理人自身がギターの話題を出しすぎている感があるが、ついでにもう一つ話題を。

歌謡曲の世界になってしまうが、ギターといえば古賀メロディー。
オペラ歌手の藍川由美が、精力的に古関裕而や古賀政男の作品を取り上げている。まだ聴いたことはないが、おそらくピアノ伴奏による歌唱スタイルをとっているのだと思う。
どうも古賀メロディーというと、古臭い懐メロととられてしまうが、音楽的レベルは相当なものらしい。普段聴くことがないのは、ビジネスとして成り立たないからであろうが、これだけの理由で、日本の高度な音楽が絶たれてしまうのは許せないことだろう。

こうして一部の演奏家が、草の根の活動を続けていくことに拍手を送らずにはいられない。
今の時代、音楽に不自由することはないが、そう簡単にこういう天才、そして名曲が生まれるはずがない。
来年は、古賀政男生誕100年を迎えるそうだ。古賀政男が亡くなった時、テレビで見たアントニオ古賀の、目を真っ赤にして思いの丈の演奏をした「赤い靴のタンゴ」。忘れることはないだろう。
アントニオ古賀は、古賀政男の弟子であるが、なんとNHK紅白歌合戦にも出場している。おそらくヒットした『その名はフジヤマ』での出場だろう。彼の歌と演奏を一度聴いたことがある。それも本人の後ろで。

ここにアントニオ古賀が講師をした、NHKテキスト「ギターをひこう」がある。1978年と1983年のものである。この中で、なんと古賀政男の曲を入れている。「影を慕いて」と「月のヴェランダ」。恐れ多くもNHK教育なのだが。「影を慕いて」なんか、歌付きだ。



アントニオ古賀が弾いた「赤い靴のタンゴ」は、フラメンコ調で情熱的な演奏だったように思う。25年も経つので記憶が薄いが。
じつは、これが弾きたくて楽譜を探しているが、いまだお目にかかっていない。最後は本人にお願いしようと思っている。

話しが飛んでしまって恐縮だが、こちらは童謡の『赤い靴』。
トリオ・ロス・パンチョスの演奏をいつかラジオで聴いたことがある。これも20年くらい前かもしれない。このCDをずっと探しているが、まだ手元にはない。なんとも、トリオ・ロス・パンチョスのコーラスがこの歌にマッチしていて、物悲しさをかもし出していたのを思い出す。
「赤い靴 はいてた 女の子  異人さんに つれられて 行っちゃった」
この女の子、実在する人物だそうだ。ここで歌われた野口雨情の詩は実話であり、この内容を知ると、悲しくなってしまうだろう・・・。

それにしても、日本にはいい曲がたくさんあるものだ。16ビートのリズムに乗れないお方は、無理をせず、じっくりと名曲に耳を傾けよう。


 < 過去  INDEX  未来 >


管理人トシ