一度、藤山一郎の歌をアルト・サックスでやってみようと思っている。
以前に、五郎部俊朗の「藤山一郎とその時代〜歌は美しかった〜」のコンサートに行ったことがある。ふつうの歌謡コンサートではない。五郎部は歌謡曲ではなく、オペラ歌手である。 このコンサートもピアノ伴奏による独唱だった。当然マイクなしで。
藤山一郎自身がそうかもしれないが、オペラ式の歌唱がじつによく合う。こういう生の歌声のコンサートははじめてだったが、声というものは、ここまでよく通るのかという印象があったのを覚えている。今も、五郎部俊朗のCDはときどき聴いている。特に、「夢淡き東京」は好きだ。長調から短調に移行するところは、じつに魅力的である。 ほかには、「長崎の鐘」「ニコライの鐘」と、哀愁を帯びたメロディーが惹きつける。古関裕而の作曲である。 古関裕而といえば、これもオペラ歌手の藍川由美がライフ・ワークのごとく、氏の曲を歌っている。こちらもなかなか聴き応えがある。

藤山一郎が亡くなる少し前に、ジャズ・クラリネットの北村英治の伴奏で、スタジオ録音している番組をテレビで見たことがある。ここでは、たしか北村英治のバンドなのだと思うが、クラ、ビブラフォン、ベース、ドラムくらいのコンボだったと思う。ここで、北村英治がとても控えめに吹いていたのが印象的だった。 この組み合わせのCDがないか、検索してみたがいっこうにヒットしてくれない。おそらくないのだろう。
しかし、アルト・サックスはいいが、伴奏のピアノの楽譜をどうするかでこの企画は頓挫している。絶対音感は絶対にないので、ピアノの和音なんか聴き分ける能力がない。 まあ、むずかしいコードは使っていないと思うので、ある程度予測はつこうというものだが、素人が譜面化するにはかなり大変だろう。
そういえば今年も、この五郎部俊朗のコンサートが来ることになっている。根強い人気があるのだろう。
9/20の街角コンサートにも、藤山一郎が歌った曲が2曲くらいあったように思う。 庶民的な曲は、こころがなごむ。
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