車の通勤で、昔のカセットテープを聴いた。
学生時代から、FMチェックしたカセットテープが今もある。時々引っ張り出して聴くのだ。もっぱら、車の中が多い。しかし、ディーゼルの轟音と、弱ったモーターの回転で、まともには聴けない。 でも、あまり音を気にしたことがない。音が小さければ、そして音が悪ければ、身体がそれなりに補正して聴いてくれる。
「生録音」と書いたカセットテープに、日野照正の演奏を録音したものがあった。学生時代に、津山文化センターで行われた日野照正と日野元彦の公開録音会に参加した時のものだ。この時は、自分でカセットデッキを持ちこんで、録音した。 ひさびさに聴いたのだが、なんと、違う演奏が入っていた。学生時代は、急に録音するのがあると、適当に、そのへんにあるカセットを入れて録音していたのだ。カセットテープ一本でも、貴重だった・・・。こうして大事な録音をふいにすることもあった。
車で聴いたのは、美空ひばりのテープ。美空ひばりといえば、「悲しい酒」「みだれ髪」もいいが、この歌は妙にひきつけた。 歌もよかったが、伴奏のテナーが魅力的だ。美空ひばりは、ドライブ感あふれてスイングしていたが、ここのテナーも、負けじとパワーを出していた。あの演歌調とは、ちと違っていた。音が硬く締まっていた。 いいものだ。昔とは違った角度で聴くことができる。
またまた、むかしのカセットを掘り出してみよう・・・。
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