今月、フィル・ウッズのCDを購入したが、癒しの名曲集として「涙のクラシック・セレクション」というのがあり、欲しい1枚だ。 これは、「泣かせる」名曲を集めている。 バーバー:弦楽のためのアダージョ チャイコフスキー:アンダンテ・カンタービレ グルック:精霊の踊り etc.
これらは、ちまたにあふれている癒し系とは、ちと違う。解説によると、「どんな聴き方をしようと、じわじわと心をとらえて、いつの間にか夢中にさせてしまう曲。聴き終わると思わずジーンと熱くなる曲・・・」だそうだ。
ずっと以前に、サックス・カルテットで、弦楽のためのアダージョをバリトン・サックスでやっていたが、その音色と、チェロを彷彿とさせる音域に、一度は演奏してみたいと思ったものだ。なぜか、こういう「泣かせる名曲」にサックスは合う。
ずっとずっと以前に、かれこれ15年ほど前になるか、「音楽の友」という雑誌に、NHK解説委員の方の思いでのレコードとして、メロス・カルテットの「シューベルトの弦楽四重奏曲」のことが語られていた。こんな、高尚な雑誌は買わないのだが、ふと目にした記事が、妙に引き付けたので買ったのだと思う。 それには、ドイツでの特派員生活のこと、そして、夜遅くアパートに帰ってから、ひとり聴くこのレコードのことが綴られていた。 このレコードで、挫折しそうな自分を勇気づけられたことが。
それから、ずっと後になって、これと同じCDを購入した。レコードのジャケットと絵柄がちょっと違うような気もしたが、よく覚えていない。 今でもちょくちょく聴く。特派員になった気分で。
この曲が名曲なのか、このCDが名演なのか、よくわからない・・・。
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