2013年09月28日(土)
びよんどメモその2


 続き。


[びよんどめも:二つ目の扉らへん]

 で、第二部は一転、道化に扮したこーちゃんのパントマイム場面から始まります。場面名は「K-clown」こーへーくらうん?(笑)これがまたうまいんだ、かわいいんだ(笑)。
 コミカルに沸かせつつ、舞台中央の扉の前に行って「これからここから誰か出てきますよー」なパントをしてて。 で後から気づいたんだけれど、ここ、夏希さんが出てくることを示唆しているパントだったんだよねぇ。セクシーポーズ取ったり、脇をわきわき締める動作したり(これはトークでたびたびいち君とかに対して「女子になるには脇締めて!」てやってたのを指してるんだと思うw)そして男役ばりにキザって帽子のつばをすっとなでるパントも。まさに今のかわいくてかっこいいミズナツキ紹介パントだったなぁと。
 そう思うと、なんだかこーちゃんの存在が水先案内人というか、この劇場の支配人にも見えてきて。今からうちの目玉商品、ミズナツキが登場しますよ?とでも言うような。深読みしすぎ?それは言うな(笑)
 実際、ダービーハットにステッキの夏希さんが現れた時、階段下でこーちゃんがドヤってしてたんだよね。そしてピンと襟をたてる動作を真似して、「はー、やっぱり本物は違うねえ」みたいな支配人コントをしてたんだよ……

 って、むっさん、夏希さんのこと、見てたのか?(笑)

 いやでもこーちゃんが相手を受けてお芝居小芝居するタイプだから、こーちゃんみてると夏希さんがどんな感じかも伝わってくるんだよ!
 これは宝塚時代、デュエットダンスは必ず娘役ちゃんをみていた感覚に近い。娘役ちゃんがどれだけ幸せそうな顔してるかで、夏希さんがどれだけでれてるかわかるんだよお、そこに男役の矜持を見ていたんだよお!
 と大変うっとおしい言い訳終了(笑)

 ちなみにここ、千秋楽には扉から出てきた夏希さんがダービーハット落としちゃって。それにもこーちゃん「おおっと、失敬」みたいな感じでいい小芝居フォローしてたんだよね(だからむっさん夏希さんのこと(略))

 そんな感じで二部は扉を開けたらショーアップショー!って感じでこれまた詰め込みすぎだったけれど楽しかったです。ダービー帽にステッキの場面は軽やか。いち君と女スーツで踊るキャラバンはクールでかっこよく。
 いち君すっかり女子だったけれど、踊るとバシっとしててねぇ。スーツにソフト帽だったんだけど、でもちゃんと女子の踊りなんだよねぇ。でもふつうの女子ともまた違う。なんとなく雰囲気はだんしんくれーじーの時の女黒燕尾に感じた感覚で(伝わらん)。なんかやっぱり宝塚OGって不思議な生き物だよねぇ。

 で、第二部の特筆すべきことは!宝塚晩年期に自虐で笑いをとることを覚えた夏希先輩(フィガロの時はけちょんけちょんでした)が、ついに自虐でショーひと場面作っちゃったよ!てことなんですが!(笑)

 第二部のショーの途中で、踊りまくった後に舞台上に倒れる夏希さんとメンズ。そして舞台が明るくなってちゅんちゅんと朝の照明。目覚ましのアラーム音が鳴る
 −−じぇじぇじぇ、起きないと倍返しだ
 ちょ、時事ネタw。けれども目覚ましになかなか起きない三人、夏希さんが「んーーー!」と起きあがっては目覚ましを止めるパント(結構バン!て床叩いてたな……いい音してた)、他の二人も夢の中……何度目かの目覚ましで最初に起きたのがこーちゃんで
「うわやっちゃった!」
 と、ここから寝坊ソングコントの始まりです(笑)。歌詞はもちろんオリジナル。しかしこーちゃんの「うわ(寝坊)やっちゃった!」がじっつにリアルだったよ……やっぱ芝居うまい……。
 で、続いて起きる三井君「今日大事な打ち合わせなのに!」
 そして夏希さんを平手打ち(!!!)で叩き起こすこーちゃん、わー、どうしよーおちつかなくちゃーと慌てる三井君、「おまえが落ち着けよ」と平手打ちでつっこむこーちゃん、そして夏希さんはこーちゃんに起こされて立ち上がったのに、まだ夢のなかでたったままゆらゆら寝てるの(きゃわー)。で、ふっと腕時計みてやっと寝坊したと気づく夏希さん、はい三人そろってのお寝坊大慌て大運動会の始まりはじまり!(笑)
 もーいつもこうー!と凹む夏希さん
「♪クールに見えておっちょこちょい」といじける夏希さん
「♪こーんなんだから彼氏いない!」とこーちゃんに歌われ平手打ちでつっこみ返す夏希さん(すげえ)
「♪オカマキャラにまちがえられるし」寝坊をしたことから延々自分を自虐で追いつめる夏希さん(爆笑)
「って自己紹介してる場合じゃないし!」
 とこれらの歌詞がテンポよくぽんぽんのっかっていく、ほんとに大運動会(笑)!
 てかすごい平手打ちコントだったよ(笑)
 慌てて着ていく服を選ばなくちゃと、クローゼットからこーちゃん三井君がお洋服を運んで着てこれはどう?これは?と黒燕尾やらwタキシードやらw宮廷服やらw出してくるけれど決まらない(そりゃそうだ)、そして差し出された白のスパンのロングコート(背中羽付き)を羽織らされて、ん?なんか思い出す?
「えーりーざべーーーーーーーーっ!」
 (宝塚サービスです)(笑)
 後ろでちゃんと二人が黒天使になりきってるのがまたおかしくてね!
 人間慌てた時って、奇怪な行動するよね、って感じのコントミュージカルでほんとおかしくておかしくて。
 そしてこんなことしてる場合じゃなーい!と逆ギレるすのも実にお約束。
 なかなか決まらない衣装に、夏希さん
「♪これからは見た目は捨てる、中身で勝負」
「♪それでお仕事もらえたら、こんなすばらしい人生ない!」(三人でうっとりポーズで一瞬止まる)(そしてまたこんなんしてる場合じゃなーい!と動き出すw)

 ……てかさ、夏希さん、こう、彼氏とか仕事とか、自虐を越えてぶっちゃけすぎてて大変心配になります(笑)。
 そんなんで「服が決まらないー!」とステージ中を舞う服の中、ああでもないこうでもない「これは?(どう?)」「NON!」「これは?」「NON!」三人であたふたぐるぐる、ああ時間はどんどんすすむのにーーー!とそこで
「あ、これがいいわ」
 ひょいとこーちゃんが肩にかけてたストールをとって村娘風にかぶって
「いってきまあす☆」と
 扉の向こうに消える夏希さん。
 あんだけ騒がせておいて、そんなんでそんなんな夏希さんに思わず男子二人
「「もおーーーーーーーーー!!チカちゃあああああん」」


 ちょ!!!!!
 20代男子に!!!!!!
 チカちゃん呼ばせたっっっっっ!!!!!!!!


 そんな楽しい自虐コントミュージカル(笑)後、舞台に取り残された二人が半分アドリブで場をうめていきます(場面転換片付けタイム(笑))。
 散らかった服を片づけつつ文句を垂れる二人w
「もうあの人あの歳でどうなの?」
「あーもうこんなにちらかして」
「ねえねえ、これ羽ついてる(例のトート衣装)」
「なんでこんなのが普通のクローゼットからでてくんの!?」
「あ、トップだから」
「トップは羽生えてんのか!」
「ってか、早く片づけろって後ろで思われているよー」
 そして片付け終了。改めて夏希批判(笑)
「てかあのひとああ見えてさ」
「おっちょこちょい」
「そう!」
「おっちょこちょチカちゃんだ」

「「おっちょこチカちゃん!!」」

 ちょっっっっっっっ!!!!!!
 おっちょこっっっっっ!!!!!!
 チカちゃんっっっっっ!!!!!!


 すげー、破壊力!!!!!!さらにさらに

「でもさー、そんなところが」
「「かーわいんだけどねぇ!」」

 
 ちょっっっっっっっ!
 20代男子に!!!!!
 かわいい言われた!!!!!!!!!




(……)




 気を取り直して(笑)。
 この場面、夏希さんが扉を出ていった後は、アドリブコント場面としてこーちゃん三井君が作ったのだそう……え?じゃあ彼らが「おっちょこチカちゃん」とか「かわいい」とか言い出した、わ、け?




(……)




 っていうか、これ、どーゆー設定なんでしょうね?彼らと夏希さんは一緒に住んでるの?の!私の第一印象は「夏希さんの脳内バトラー」です(笑)。なんか自分の中にいる天使と悪魔的な? でも同居人でも血のつながらない兄弟でも「君はペット」でもいくらでも妄想できると思うのでその辺はその手の方々にお任せします(笑)。
 いっやでもこれほんとおもしろかった!なんかあわてた時っていろんな自分がでてきてセルフつっこみとかするよねー、あるあるーって感じでね!


 で、この「かーわいんだよねー」の後、舞台上にさっと出てくる女子ふたり。
 白のぶわっと広がったワンピースで肩ストラップがないやつ(説明力貧困)に、青白ボーダーのカーデ羽織ってて、「本物のカワイイきた!」「世間一般的なカワイイきた!」て感じでどよめく男子たち(笑)
 アップテンポの曲に乗って、そんなカワイイの中に扉を開けて再び出てくるおっちょこチカちゃん、じゃなくて夏希さん。ノースリーブのシフォン素材のブラウス(カクシュールっぽかった?)に黒のパンツなんだけれど、すっごく「カワイイ」で出てきたんだよ!負けてないよ!
 曲が「Candyman」という曲で「♪近頃気になる男の子、甘いマスクにさわやかスマイル!」と英語版「年下の男の子」(笑)的なキュートな曲で、女子三人がキュートにコケティッシュな感じで男子がメロメロになるようなそんなナンバーでね!
 いやー三人ともほんとキュート!夏希さんもキュート!スカート履いていないし、あからさまなかわいい格好じゃないんだけど、それできゅーとなのがたまらなくかわいいくて。カワイイは作れるんだよお!!(落ち着け)
 ちゃんとショーアップされた「カワイイ」だったんだよねえ。照れとかもなく、媚びすぎることもなく、ネタに走ることもなく「カワイイ」。「He so cute」なんて歌詞におまえのほうがかわいいんじゃあ!と逆ギレする始末……すみません、ほんと正々堂々「カワイイ」って感じで、ああ、こういう表現もできるようになったんだなぁとしみじみ。

 しかしいち君志乃ちゃんを従える姿になんかデジャヴと思ったら、たつーでミズタマコンビ従えてた時のアレだと気づきました。あの1/8スケールのフィギュアの中に1/6スケールフィギュアが混ざった感w

 で、夏希さんここまで一度もスカート履いてないんですよね。これはとっておきの場面でスカートはいてくるなぁと思って待機してたんですが、この後にNINEの「シネマ・イタリアーノ」を使ったクライマックスナンバーがあって、ここでスカートはいてイイオンナ風にばーんと登場したわけですが、ちょっと残念な衣装でね……
 銀の総スパンのスリップワンピなんだけど、スカート丈がなんかOLみたいな膝丈で、変なフリンジついてて、変な赤い腰巻き(笑)してて、私あまりふぁっそんの事とかわかんないんですが、なんかこう昭和っぽいというかダサかったんだよー!
 待望のスカートなんですが、それですかーって感じで(笑)

 で、千秋楽だったかな?トークの中で「シネマイタリアーノのところの衣装についてお手紙いただきまして……」と言うから、ついに誰かダメ出ししたのか!と一人でドキドキしてたのですが『きらきらしてミラーボールみたいでよく見えません、(見えないのが)ねらいですか?』的なお手紙だったとか。ちょwダメ出しじゃなかったけれどそのツッコみも相当おもしろいwwwwwねらいwww

 でも衣装は微妙だったけれど、ここの夏希さんも素敵だったなぁ。とにかくデコルテ!肩!二の腕!を堪能した訳で、また最近やせちゃってるんだけど、綺麗に骨期にはいっていえねぇ(骨期?)ほんと、骨格美人。
 ショーアップの「カワイイ」が作れていたと同時に、ショーアップの「イイオンナ」もちゃんと作れてたなあと思うんですよ。わかりやすいエロのセクシーではないけれど、セクシーアイコンではある、みたいな?(その説明がわかりがたい)



 そう思うと、この2部のショー場面。夏希さんの今の「カッコいい」も「カワイイ」も「イイオンナ」も余すところなく詰め込まれていたんだなぁと。
 女子としてカッコよくもなれるし、カワイイもイイオンナもちゃんと表現として出せるようになってきた。女子としての幅が広がってる。ちょっとまだアイコン的な面もあるけれど、そんな夏希さんが見られてほんといいなぁすごくいいなぁと。

 文句なしに楽しかっ二番目のショーアップショーの「扉」でした。
(ミラーボールへの文句は?)(それは最終的には見慣れたw)


 三つの目の扉の話に続きます。




BACK  INDEX   NEXT