2009年03月02日(月)
つよく、やさしく、うるおしく


 こういう時は、一日に複数エントリ作れるブログの方がいいよなと思うのですが。
 という訳でいつもと違う日付変更線更新。
 とりあえずこの週末にしゃべりたい事その3、伝書鳩返しと逆裁感想です。


[伝書鳩返し]


・>お芝居・ショーともにサヨナラ色が満開です。

 せっかくアドバイスもらったのに、鳩読んだの帰って来てからでしたすみません(笑)。

 >星組の皆さんはいつも通りいい仕事してるし

 これは本当にそれにつきると思いました。


・>多忙のため、PCに触ることができず、
 >ようやくPCに向かったら・・・VDを逃してしまいました。
 >もう、、、ダメだ・・・

 そ、そんな風に言われたら弱いに決まってるじゃないですか!(私も似たような状況だけに)(笑)
 VD2009その1VD2009その2
 リクエストにお答えしましたので、是非感想必須でお願いします(真顔)。


・>扱い悪いのは現実ですが、でもあんな物語
 >ほかの何処に収まってもらってもこっちが困る(当惑)

 麻尋のいいところは(主に私に)思わせぶりな芝居をする、だと思っているので(笑)、ほんと変に取り上げられなくてよかったなぁと……ぶっちゃけすぎですがそう思います。ケーコたんは麻尋のこと好きそうだなぁと思っていたんですけれどね。


・>私も見てきたときに抱いたもやもやが
 >「そう!!そうなんです!!!」ってクリアになりました。
 >で、読んでいて気づいたのですが、
 >涼さんって「ベルばら」のジェローデルでもフェルゼンに
 >「オスカルとアンドレの物語」を語ってましたよね。

 そう言っていただけると、頑張って書いた甲斐がありました!(ガッツポーズ)。考え方は人それぞれだし、私の考えはほんと妄想ばかり先走るのですが、ひとりにならなくて嬉しいです。
 涼さんが語り部キャラ(笑)なのは、自身の客観性ゆえかなぁと。今回の涼さんはすごくいい涼さんだと思います。立ち位置と居方が的確すぎます。


・>フレンドパークよかったですよね!!
 >あの人たちほんと面白すぎる。

 ほんともう死にそうでした。まだ1回しか見てないので、色々見落としていそうなので、しばらくアレで食いつなごうと思います。
 「ドラえもん」はね……ゆなひこ君が包み隠さずすべて文章化してくれていました。頼もしい限りです(笑)。ほんといつもあんな調子です。多分また色々生まれると思うので、呆れないでください(笑)。



[宙組メモ:逆裁メモ]

 運よく友会抽選で当ててもらって行ってきました。
 いやー、楽しかった楽しかった!


 が、この「楽しかった」はタカラヅカとしてではなく、ゲームとして(逆転裁判として)楽しかった、に近いんじゃないかなぁと思いました。ちなみにゲームはiアプリの体験版をやっただけです。で、基本ゲーマーじゃないので、ちょっと見当違いな事を言うかもしれませんが、宝塚×逆転裁判(もっと言うと逆転裁判の舞台化)として色々思った事を。

 一番強く感じたのは、「舞台とゲームの時間の流れ方って違うよな」って事です。私、あの法廷劇がちょっとかったるく思ってしまったんですよね。なんというか右下の▽(早送り)をクリックしたいような(笑)。それは単にむっさんがせっかちなだけだと一緒にクマコさんには言われたのですが(笑)。ちなみにクマコさんは法廷劇の方がテンポが良くて、普通の芝居の方がかったるかったと言っていたので、まあ私の感じ方が特殊かもしれないのですが、ただひとついえる事は、やっぱり舞台とゲームの時間間隔て違っていて、そのギャップが埋められてなかったって事なんじゃないかと思っています。
 もうちょっと言うと、私がよく言う、原作付きのものを舞台に上げる際の換骨奪胎がされていなかったように思えたんです(これも元をちゃんと知らないからはっきり言えないのですが)。
 小説と舞台、漫画と舞台、ゲームと舞台、それぞれ表現手段の違うものの掛け合わせで、だからこそ原作付きはそのまま舞台にのせることはできない。そこを「舞台ならではの表現方法」を使って換骨奪胎(省略だったり付けたしだったり)する。それが「舞台化」かなぁと思うのですが、今回は「逆転裁判というゲームの『再現』」に近かったんじゃないかな、と。
 一番最初の自己紹介的なイントロ場面、あれもいかにもゲーム的だなあと(ニック視点の解説が入るところとか、舞台(画面)への人物のイン/アウトのタイミングとか)。最初は正直「え?」と引いたんですよね。こんな始まりでお客を舞台に引き込めるの?と(まあそれもその後のオープニングでがっつり引き込まれたんですが)。舞台って始まって5分が割と勝負で。小説とか漫画とかゲームとかと違って、リアルに空間を共有するものだから、舞台で始まる絵空事に観客を引き込むのに、最初にガツンとやるのってすごく大事なんですよね。リアルから絵空事に(これに対して小説とかの二次元媒体はこちら(リアル)から、絵空事へ自ら入っていく事が前提であるかと)うわ、なんだか伝わらないなすみません。
 あと気になったのはゲームを忠実に再現している分、説明台詞が多かった事とか。台詞が「舞台化」されていない。舞台向けにカスタマイズされていない。
 とにかく「舞台」としては弱いなぁと思ったのです。

 でもそれを批判するつもりはなくて、むしろここまで舞台で再現したか!っていう点ではすごく評価していいと思います。実際ゲーオタの人たちにも評判いいようですし。
 でもやっぱり「再現」なんだよね。そんな風に「舞台」になりきれていない何かが私に違和感を感じさせたのかもしれません。……これ「里見八犬伝」(映画版を舞台で再現しました)を作った人の作品だしなぁと、ちょっと危惧する面もあります(後述)。


 ごめん、うっとおしい?うっとおしいよね?
 じゃ以下小メモ。

・とはいえオープニングが秀逸でした。ちょう盛り上がった!あの最後に登場人物が画面に並んで紗幕が上がって、実際に舞台上に登場人物がいる、というあの演出。あれは正に舞台でしかできない事だと。あと「フェニックス・ライト 蘭寿とむ」って入らなかったのも正しいと思いました(エルアルコン思い出しつつ)(笑)。

・蘭寿先輩の白ワイシャツ姿に激しく萌えました。と、とびこみたい!(笑)。あの胸板、あの腰、着ているのはピン、と皺のない白ワイシャツ……。ジャケット着た時は心底残念に思いました。

・これ、やっぱり七帆=御剣ありきの企画だったんじゃないかと、正直私も思いました(笑)。今更ながら七の声が萌え声であることに気付きました。「ルゥール!(ここで腰グラインド)」十七班でなくても過剰に反応せざるを得ない……っ!(笑)

・まちゃみのレオナが好印象。「人が変わった」という前半と後半、それがちゃんと一個の人物像になっているという感じで。

・「最初から開いている穴にはメスは刺さる!!」ってなんだこのカタルシスは!(笑)。

・蘭寿先輩の「おいで」にも相当きたのですが、その後の、二段階方式の抱きしめ技に「はうう!」となりました……さ、さすが赤面王子、乾杯です。

・フィナーレにべったべたの宝塚ショーをちゃんと入れたことをものすごく評価したいです。あれを見て私はやっぱり「ああタカラヅカだなぁ!」と満喫したし、あれを見たゲーオタの人たちも、何人かは「ちょ、これだからタカラヅカは」て引いたかもしれないけれど、何人かは「すげー、きれー」って思ったと思うし(我々が初めてタカラヅカを観た時のように)。「これがタカラヅカですよー」っていう妙な誇らしい気持ちにもなったし、ちょうど隣に座っていた、ゲーオタ男子二人に「あの蘭寿先輩が引き連れいてる4人の一番右側の人、ミラー州知事ですよ、カッコいいでしょ!」と言いたくてたまらなかった(笑)。

・アンケートが配られていて、その中で「今後タカラヅカでやってほしい原作は」っていう設問があって。それに対してクマコさんが「そんな事聞いてる場合じゃないだろ?オリジナルを出せなくてどうするよ?」とゆっていたのがえらく印象に残っています。ほんとその通りだよなぁ。

・でもそこは我々もオタクなので、思いつく限りの「やってほしい原作」を書きなぐってきました。で、その時「レディアンを探して」と口走ったのですが……こ、これゆひすみで観たくね?観たくね?という訳でこんなtころからですがトップ就任おめでとうございます。色々あるとは思いますが、まずは「おめでとう」、そして「ゆひすみでレディアンを探して」が観たいですとゆっておきます。



 チケットの売れ行きからも評判からも、企画としては成功だったと思います。特に逆転裁判オタの人たちにタカラヅカを紹介する、という意味では大成功だったんじゃないかなぁと。新しい客層の獲得にもなったんじゃないかと思うし……でも、同じことはもう一度はできないと思います。もしやるなら今度こそ「再現」じゃなくて、「舞台化」まで持っていって欲しい。原作の再現を繰り返せば繰り返すほど、原作の表現方法と舞台の表現方法のギャップが明らかになってしまうと思うので。


 去年の総括をした時に「安易に再演するなよ」といったのですが、それに「安易な原作付きを上演するなよ」とも付け加えておきます……でも、もう、ものすごく、色々心配すぎるよ歌劇事業部……。






 とりあえず週末にしゃべりたいことはこれでクリアしました。
 洗濯もした、掃除もした、アイロンもかけた。
 あとはこれでSSかければ完璧な週末だったのになぁ(笑)。



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