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手術から10日目やっと体温が36.4の平熱になりました。傷の腫れと痛みはあるものの手術後のあの痛みから比べれば、痛みが無いも同然です。血圧もすこし上がって来ました。それでも低いのは、血栓が出来ないために血液がサラサラになる薬を飲んでいるからと言う事です。手術から10日でやっと身体に負担がない状態まできました。リハビリも頑張っています。指導を受けてやるリハビリの他に自分でもリハビリをしています。今日から少しだけ腕立て伏せとディップスを始めました。ただやはり手術痕の腫れと痛みと歩く事に不安があります。本当に歩幅が狭くトボトボとしか歩けません。リハビリをしっかりやるためにも道場生とご父兄様には、ご迷惑をおかけしますが、あと少し時間を頂きたいと思います。今日は生きると言う事について考えてみました。私の前のベットで入院している方は100歳だそうです。私は50歳にして初めて100歳の人を眼の前にしました。自分があともう一回50年過ぎればこの方と同じような感じになるのかと思いました。本当に本当に自分の残りの人生はとてもとても短い事を感じました。生きている時間を大切にしなければ行けないと思いました。私の人工関節はもって30年、早ければ20年です。今それを考えて70〜80歳でこの手術を耐える自信はありません。時が過ぎれば、今回の痛みも喉元を過ぎて、頑張る気持になるかもしれませんが、今すぐにはその気持ちにはなれません。じゃあ20年後30年後どうするのか?その時まで生きているのか?分かりませんが、私が道場を出して20年、東京に来て30年ですから、本当にあっという間にその日はやって来ます。もう楽観的には物を考えられません。死は私の直ぐ側まで近づいています。この入院でお年寄りの方をたくさん見ています。生きると言う事がこれからどんどん大変になって行く事を目の当たりにしています。生きる事からも死からも逃げる事は出来ません。生きる事や死と今まで以上にちゃんと向き合って行かなければ行けません。私は生きたいです。どんな状態になろうと生きたいです。それは何故かと言えばこの世に愛する人がいるからです。だからどんな状態なっても私は生きたいです。そして今まで以上に死を意識して生きて行こうと思います。たぶん死ぬ時には沢山の人に迷惑をかけるのだろうと思います。沢山の人に迷惑をかけて生まれて来て、沢山の人に手を貸して頂いて迷惑をかけて生き、沢山の人に迷惑をかけて死んで行く、たぶんそれが人間と言う物をなんだと思います。だから元気なうちに沢山の人に手を貸して、たくさん人の役に立たなくては行けないと思っています。私は今回の手術で股関節を人工関節にしたので4級の身体障害者になるらしいです。自分が身体障害者に分類される人間になるのかと少し考えました。でもそれに甘えるような生き方をする気持はありません。普通の人以上に出来る事はたくさんあります。ただそう認定されただけです。国から守って頂く以上に自分がこの国に貢献すれば良いだけです。そう考えるようにします。今日はカリートの道、ゴットファーザー・パート3を見て壬生義士伝を読みました。せっかく頂いている時間なので、ダラダラせずにしっかり生活しようと努めています。道場生、ご父兄様、もう暫く時間を頂く事になりますが、道場に戻りましたら、今まで以上に空手に対して真摯に、今まで以上に愛情を持って、指導して生きますのでどうぞよろしくお願い致します。
kanno
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