「静かな大地」を遠く離れて
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2001年12月26日(水) 憂鬱な気分にかきたてられても

題:192話 戸長の婚礼12
画:風邪薬
話:私にはおまえ以外の者をもらう気はない

孤独ということ。世界と独り対峙すること。
故人となったジャック・マイヨールのことを想う時間を持てないでいる。
つい最近、彼の存在に触れたのは「地球交響曲第四番」の上映館で買った本。

■龍村仁監修『地球交響曲第四番イメージブック』(サンマーク出版)
なんだかんだ言いつつも、僕はコアな龍村仁ファンなのかもしれない。
若書きの番組「18才男子」がやっぱり好きですけどね。
なので第四番もカット・レベルで愉しい映画でした(イヤな客だ 笑)

今回もキャラクター・ショーてんこ盛りで、断然ジェームス・ラブロック博士の
“BE AN INDIVIDUAL”という決めゼリフにシビれた。かっこいい。
高校生のころに著書を知って以来、初めてお顔とキャラクターに触れたけど、
コーンウォールの佇まい、ガイア女神像、マッド・サイエンティストな工作室、
一人ナショナルトラストな自宅周囲の森、高齢になってからの奥さんとの散歩、
どれをとってもまぁ、浦沢直樹に漫画化してもらいたい度、ナンバーワン(笑)
これ、僕の中では高齢のコケイジアンに対する最大級の称賛と敬愛の表現ね(^^)
#あっ、しかし、この本サンマーク出版だったのかぁ、これは不覚(^^;

それはそうと“ピアノを弾くイルカ人間”ジャック・マイヨールの話。
世界中みんなの心の中に在るのは、ともするとリュック・ベッソンのジャック。
自死を選ぶなら陸じゃなくて…なんて思ってしまった“ファン”が億単位でいる
かもしれない、それが彼の「孤独」とどう関係があったのかなかったのか。
孤独は在る。鬱も在る。知らない人が考えるよりもずっとありふれた現象だ。
僕も流行性感冒や胃痛より鬱のほうが親しみが持てる。

「25日、クリスマスの朝刊を読んで、ジャック・マイヨールさんが亡くなった
 ことを知った。」

…という書き出しではじまるメールマガジンの配信を受けた。

■田口ランディ「つまらないということ」
(引用)
  そうなのか……と思った。人生をおもしろいと思うということは、常に私を
 取り巻く私の環境が変化して創る枠組みの中から、逃げ切ることなのだ。環境
 が私を作るが、私はその環境から常に逃げて、枠の外にいる必要があるのだ。
 それがおもしろいということなのだ。世界はイリュージョンだ、ひとつの枠組
 みはすぐに消えて、気がつくと新しい枠組みの中に閉じこめられている。それ
 を感知するためのセンサーこそ「つまらない」という感覚なのだ。
(引用終わり 全文はそのうちここ↓に掲載されるはず、過去の例から行くと。)
http://journal.msn.co.jp/index/column01.htm

#ちなみに電脳倍音党の活動としてはビッグ・ネーム田口ランディさんの喉歌体験
 のコラム↓を見逃すわけにはいかない。
「かそけき音の世界」
http://journal.msn.co.jp/articles/nartist2.asp?w=78055

ラブロック博士の“BE AN INDIVIDUAL”というカッコいいフレーズをどう生きるか、
“こういうのもアリか”と知ることがなかなか力になるのが『エグザイルス』。

■ロバート・ハリス『エグザイルス』(講談社)
強烈な一冊。これを読んで以来、目に見えて行動様式が変わったと思う、自分でも。
ロバート・ハリス氏の真似をしよう、というのではない。
それは「21世紀の石原裕次郎を探せ」で“探された”青年の行動様式が既に最も
「石原裕次郎的」から遠いのだ、と喝破したナンシー関先生の説を待つまでもない。
…ごめんなさい、例に溺れました(爆)

実際短い休暇でも強引に外国へ観光に出かけるようになったのも、つまらない仕事
も基本的には自分が選択して(洒落か酔狂か道楽で?)やっているのだ、と思ったり
「今日出来ないことは一生やれない」を基本姿勢にしたり、そのへんはこの本の効果
だと思う。97年に出た本。僕は当時長い緩やかな鬱状態の深い夜の中にいたけれど
星野道夫と須賀敦子とロバート・ハリス、そして池澤春菜に魂を救われた。

…え〜と“落ち”はないけど、こんなところで(^^;
「セントジョーンズワート」が“DHCの健康食品”に入っててコンビニでも売ってる、
“ブルーな気持ちもハッピーに。心を元気にするハーブ。”効能は実験中ですけど、
なんとなく作用してくると気分が“て〜げ〜”になる感じがする(^^;
求めている効果はそういうんじゃなくてもっとバリバリ労働できるヤツなんですけど。
やはりライフスタイルをデザインし直すこと、それしかないよね、ラブロック博士♪
ジャック・マイヨールだって生きている限り、そうしていたはず。うむ。
“鬱”というと芥川龍之介の顔を思い出すのは、先日キャラメルボックスの
「クローズ・ユア・アイズ」という芝居のDVDを見ていたせい。
“不安”に捉えられている時代は現在も同じだ。昭和初期の空気感もある。
さぁご一緒に、佐野元春のナンバーからの“よく効くフレーズ”、
♪憂鬱な気分にかきたてられても上手にシェイクダウン♪

あ〜あ、また“つもり”より長く書いてしまったぁ(;_;)
鬱になりそう…、三郎とエカリアンはラブラブですけど(笑)
また『動物のお医者さん』を読みつつ寝ようかな。
あ、ここのクイズ↓結構面白いです(^^)
http://www.jomon.ne.jp/~mbayashi/animal/


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