2002年02月05日(火)



【―雨―】



   最初からそんなモノは無かった。

   男は冷徹に吐き捨てる。
   けれど女は懇願する。

   愛しているのに、愛しているのに、愛しているのに。

   届かない言葉と想いをぶつけ続ける。
   それは只の徒労でしかないだろうに。
   降りしきる雨の中通行人達は、一瞬気にするような素振りをしても
   また直ぐそ知らぬふりをして通り過ぎる。
   
   雨が男と女を打ち続ける。



   最初から無かったんだよ。

   男は幾分言葉を和らげた。
   雨が更に悲壮感を増して行くからか。
   
   愛してるわ、愛してるわ、愛してるわ。

   言えば言うほど言葉は空回りする。
   おそらく頬を伝う涙は雨粒に隠れ、只の水に成り果てる。
   女は懇願を繰り返すが、決して男には届かない。

   そう言うものでは無いのだろう。
   次元が違う、始まりも違う。
   雨水と水道の水の様にまるできっと違うのだ。

   雨は男と女を打ち続ける。
   止む気配は無かった。

   男は サヨウナラ と言った。
   2度と会わないとも言った。
   女に聴こえていたかは解らない。
   雨音に消えたかも知れない。

   それでもその言葉が結果だった。

   去りながら男が想う。
   この雨がどうか女の心を癒せば良い、と。
   この雨がどうか女の想いを流せば良い、と。
   それだけが男の出来る唯一の優しさだった。

   男が空を仰ぐと、雨はほんの少しだけ勢いを増した。
   



   
   ***
   自分でも訳解りません(笑)
   なんとなく、雨な一日だったんで。こんな感じに。
   想いのままに綴った言葉達。物語・・・とは言えませんな(苦笑)






 



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