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葉っぱの絵で色遊び         2001年06月08日(金)

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6/7 Leaf 01 6/7 Leaf 02

6/7 Leaf 03 6/7 Leaf 04

面相でぐじぐじとハッチングしながら形を追いかけているのに飽きた。
今日はCafeの絵は中止。たまには違うことをしないと。感動がなくなる。
そんなときのために、遊び要素の大きな、「葉っぱ」の絵がある。

葉っぱの絵。これはツルツルに磨いた石膏地に、
鉛筆で細密素描。頑丈にフキサチーフをかけ、
油絵の具で塗ってある。

以上が今回の目的だ。
……こうして書くと、きっと画題は何でも良いのね、と思う。
図らずして職人的だ。なんとなく嬉しい。

私は何か細かいものを描くのは好きだが、
何もないものを絵の具むらでぱぱぱっと感覚的に塗りつぶしながら
空間を出すことができない。学生時代、みんなできることが一人できなかった。
一応ポリシーがあっって、「偶然の線を避け、意志ある線のみをひく!」とか言っていたような気がする。
ほー。それで10年経ってやっと取り組む、ムラの練習だ。
モチーフは見ない。見ると机の模様とか描きそうだから。

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一つ失敗。エアーブラシ用のマスキング。
あれ過信した。いきなり本番だったものな。テストしてからすれば良かった。
水彩以外の絵の具で塗り、水でマスキングがとれるはずなのだが、
まさか下の鉛筆も溶けちゃうとは!そうならないように、3回もフキサかけてコーティングしたのに。
しかも油が乾いちゃったところは、水かけても油の下の層はとれない。(考えてみれば当たり前)。
くそーーー。あれだけ時間をかけた素描、どうしてくれよう。
きちんとスキャンしておけば良かった。

……と後悔極まりなかったのだが、モノは考えよう。
本格的に鉛筆と油の透過効果を試してみることにした。
油絵の具というのは、とても透明なものだ。
テンペラ絵の具と違って、鉛筆にはボディがない。
描き込んでも描き込んでもボディがないから、さながら蜘蛛の細い糸を見ているよう。

その形ある繊細な黒い蜘蛛の糸に、 透明な膜をはる。
強い油の色味を抑え、描き込みを容易にするためにテンペラ白を薄くかける……。

結構面白いな。

朝、Cafeの絵を描きだしてすぐ眠くなっちまったのに、
葉っぱの色実験はすいすい行けた。これ、いいなぁ。
ちょっと弱いけど。鉛筆で再度描き込みしてみる。
油箇所ではなくテンペラ箇所になら鉛筆は乗るのだよ。ふっふっふっ。
誰もいないのにほくそ笑んだりして。

明日は会社のクライアントとの打ち合わせ。越谷……遠いなぁ。
絵ばっかり描いていたいけれど、一応こっちの方も無視できないので、
美味しいところばかりというわけにはいかない。

by HPY


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