前日の深夜に遅くまで活動していたので夕方の散歩兼走り込みでも終始歩きに徹して、愛犬との鬼ごっこのみの全開、という疲れた状況での練習になったのでさほど期待はせずに始めた、という日でした。
結果から言えば想像以上の出来でした。 フォアハンドはまた新たな問題点を発見しましたが、これはより高度なプレーへの布石という部分と、ごっそり抜け落ちている基礎の欠如を証明する部分の二種類に分かれました。 前半部分はチャンスボールの処理とメンタルの持ち方。 まぁチャンスボールと言っても流れ的にランニングショットにならない場合のショットと、ランニングショットだが余裕を持って狙いに行ける場合の二種類に分かれる。一つ目のランニングショットにならない場合、これには球出しの直後のボールのミスも同様に言えること。自分が止まっている状態からの普通のショットでうまく振り出せていないのかネットにポテンとかかることが多かった。イメージ的には球出しの一本目だからリズムを作るために丁寧に打とうと心がけており、センターを外したショットになってはいないのだが、これが失速すると言うことは意識レベルでインパクト時の力配分が弱すぎるか、丁寧さを意識しすぎて各部のロックが甘くなりすぎてスイングにメリハリが無くなり過ぎているのではないかと思った。それに、未だショットする時に100%しっかり前に体重をかけて打っているとは言えないので、リズムのない一球目などは前に荷重がかかっていない可能性もある。 いずれにせよ、まだスプリットステップを怠ったり、テイクバックをしないでインパクトでリストに頼って打っていることも少なからずあるので、フォーム全体の完成度とショットへの信頼もまだまだだ、弛まぬ努力が必要である。 二つ目のランニングショットからのショットだが、読みやすい配球の後には高い確率で攻撃できるショットが来る。こういった時に集中力がとぎれてしまいやすい。確かにチャンスボールには違いないのだが、完全に崩しきったわけではないので安心と余裕の両方が入り交じった感情が出てくる。未だ全てを予定通りに配球できているわけではないので前のボールが良いボールだと喜びが最初に出てきてしまう。高いレベルで自分のテニスを信用していないのでこういった感情が生まれやすいのだろう。それに今までは常に受けに回ることを当たり前としていたので攻撃に回った瞬間に切り替えが出来ていない。1.リズムのつかみ合いから2.主導権を奪い、3.攻撃に回った後で4.決める、という4段階の流れがあるのだが主導権を握った2の段階で安心してしまう上、3の攻撃段階で気持ちが切り替わっていないから「早く攻めなきゃ」とか「より良いボールで決めよう」と考えてしまう。状況により主導権を握った瞬間に決められるパターンも今後は出てくると思うが、今は慌てずにあくまでも攻撃の一本目だと考えて二の矢のために正確なショットを配球しようと意識しておかなければフォースとエラーの山を築くだけだ。動きプランショットの精度がより信頼に値するレベルに到達すれば早いタイミングでエースを放てるようになると思うが、正確な自己分析においてしっかり溜めて、前後左右どこでも狙える準備が出来たと確信するまでは精神的には一本で決めるつもりでがっつかないようにしよう、未だ布石や切り返しには不安定さがあるから不用意な攻撃は自分のカウンターテニスのリズムを崩す羽目になる。ストロークでエースを狙う必要はない、あくまでもアプローチへの布石でありポイントはネットで決められる形を作ることが一番俺らしいスタイルだし、ストロークでのエースは博打に過ぎないと肝に銘じておこう。
バックハンドは前回の教訓から踏み込み足のステップの仕方を修正して打つことに心がけていた。やはり最初はしっかり踏み込めていないことが多く、何球かは前回と同じように伸び上がりながら打ち、着地時に打ったポイントから下がってフィニッシュ、という見た目には打点が近くなって仕方なく下がりながら打つように見えるフォームが所々で顔を出していた。しかし我慢して耐えながらストレートにしか飛ばないバックでも体重を前足にかけながらしっかり膝をキープして伸び上がらないようにして打っているウチに後半にコツを思い出した。 練習の中で浅めのボールに対してアプローチする状況が多かったので、自ずから前進しながらのバックハンドスライスを打つ機会が多くあったのが幸いしたのだろう。アプローチ自体の精度は低く、トップで捕らえるべきショットをあまりに前に行こうと思い過ぎ気だけが焦ってライジングでスライスを打つ羽目になったり、良いポイントに入っておきながらボールの高さに膝で合わせずにスイングしていたためにゴールシーンが多かった。しかし同じゴールでもイメージ通りの厚い当たりでのゴールなので、後は己の膝でボールの高さに合わせることを徹底できれば(これが難しい、走りながら徐々に低い姿勢を取っていき重い体重を前膝一本で支え無ければならないのだから)アプローチとしての球質は及第点になるだろう。でもアプローチショットはスイング軌道を後ろから前に修正するには良い練習であることが分かった。 で、序盤で綺麗に入れることよりもリズムと球質にこだわるスライスをミスし続けたおかげで徐々にベースラインでのスライスにもリズムが出来てきた。テイクバックも重要だがやはり手首の入れ替えを積極的に使い、インサイドアウトの動きで斜めの面で厚くインパクトするイメージが重要であることも実感できた。思えばバックの逆クロスのボレーも斜めに捕らえるイメージでボレーしていたから、おそらく俺のバックのスライス系のイメージはインパクトの角度を最初から作っておき、全身の捻りを小さく速く戻しつつ手首の裏側からボールにぶつけていくスタイルだったと思う、確信はないが。でも良いイメージでボールが飛んでいたし、何よりもボールに対して正しい縦回転がかかっていて、落ちてから横にスライドするような回転がかかっていなかったことが良いショットであることを証明していると思う。意識してスライド回転をつけるならまだしも意識していないのに横にスライドしたりボールが止まってしまうのはいくらコースが良くても俺のテニスのリズムには合わない。 後半には深く追い込まれた時でもインパクトが安定してきたおかげで何とか返球できる場面が多くなってきた。昨日もかなり深いアプローチを打たれた時にボールに追いつき、ネットまで確信を持って打ち返せた場面があった。ドロップで落とされたので、心が折れた事と深い位置から腕打ちスイングではなく返球できた事に満足してしまったが、確信を持ってスライスをコントロールできればドロップボレーはとれるはずだ。まぁフットワークももう少し必要なのだが。 次回の練習時には低い打点のスライスにはラケットの引き空を小さく腰に巻き付けるようなイメージで練習し、高い打点には低い打点での腰の捻りを意識しつつヘッドを立てて厚い当たりで打てるように練習しよう。理想を言えば深い位置で高い打点のスライスを打つのは己の判断が遅いのが原因で、前に出ながらライジングでせめて肩口から切り下ろすくらいのポジショニングが出来るようになればいいのだが。ただし高い位置からのスライスでもポジショニングが近すぎないように心がけることと、膝を緩めておくことも忘れてはならない。
ドライブは何球か試したが全然ダメだった、予感はあるが今はスライスの習熟度を上げることに集中すべきだ。全部で10球打ったか打たないかだった。ドライブこそより低い姿勢をキープしなければならないだろうし、高い打点ではさらにその下半身の使い方を維持したまま上半身のコントロールをも行わなければならないのだ。基本的には肩口より高い打点でバックハンドを打ってはならない。しっかり下がって打つのならばいいが、基本ポジションであるベースラインから二歩ほどの位置は死守しなければならない。そこから前はあっても後ろに下がることは決してしてはならない。ベースライン深くに追い込まれた時の一本目のチョイスは一本で決められないようにスライスでネット際にコントロールし、体制を整えつつ次のボールへの予測を可能な限り早く行い、パスで勝負!という流れを徹底することだ。
ボレーはネットに行く機会が多かった分トライも出来たがアプローチが良ければそのまま決まるパターンかアプローチが悪く構えて打たれる場面の二種類に分かれた。構えて打たれた時に、飛びつける感覚は出てきたのだがアプローチで後手に回った時に止めてやる!とか決めてやるといった気迫に欠けているために横に動いてしまう。結果としてパスの勢いに負けてしまっている状況が多かった。ネットプレーをするならば良いパスを止めてこそのネットプレーである。いまだボレー自体の自信はないに等しいが、流れの中でボレーすることに価値を見いだすのならば決して気持ちで引いてはならない。アプローチも重要な流れを持つことも確かだが、前に出てしまえばもう逃げられないのだからボレーで止める気持ちを決して忘れずに予測を外されても良いから思い切って踏み込みながらボレーしよう。
フォアハンドは自信と安心感から来る甘さが徐々に顔を出している点は未だまずいが、浅くなったボールをランニングショットでストレートにコントロールしながら打つショットが得意だったはずだが昨日はことごとくミスショットになった。 おそらく前に踏み込みながら打つことにまだ下半身が慣れていないことや、フォアハンドでもカウンターは十分に威力はあるが、しっかりリズムと溜めを意識するほどフォームに安定感はない。今は力強く打つことに集中すべきだが追々柔らかさも必要になってくることを予感させられたミスだった。だがまだ欲張ったり慌てたりする時期ではない。正確に可能な限り作り上げていけばいいだろう。
ようやくトータルバランスが掴めてきたような気がする。 フォアバック共にポジショニングも少しずつだが掴めかかってきた。基本ポジションから球足の長いボールでリズムを作り、チャンスの時には一気にネットポジションを奪いに行くというスタイルを徹底しよう。このスタイルに重要なのは安定した伸びのあるボールと俊敏なフットワークなのだ。そして早めの判断、判断を容易にするためのショットの精度とプラン、これらが全てかみ合ってこそ満足するプレーが出来るのだ。 昨日もフットワークは想像以上に良く、ワイドへの良いコースへのボールにも足が付いていくようになってきている、久しぶりの感覚だ。 やはり走ることに自信がついてきて、追いつけば打てる!と思うことは全てのショットに対して自信になる。昨日の後半にバックハンドもバランス良く返球出来るようになってからは苦手意識が消えて、「早めにスタートししっかりポジショニングできれば返球できる!」と思えてくるので、コートのどこに配球されても余裕を持って対処する気持ちを持てる。正直去年までは十二分に準備が出来る環境にもなかったし、メンタル的にも「休みたい」と言う気持ちが強かったのでショットに対する最初の執着心である「ボールに追いつき返球する」という気持ちが持てなかったから打てないボールに対して諦めてしまう事がほとんどだった。 今年は序盤から自分に高い負荷を課しているし、去年一年しっかり休んだことでテニスへの欲求や勝利への渇望が非常に強い。そしてそれを手に入れるためには己のテニスをしっかり完成させることが最初のハードルになる。どんな相手と当たってもベストのテニスをすれば必ず勝てる!そう信じることが出来るようになるまで堅実かつ謙虚な姿勢を無くさずに練習していこう。 技術力に基づいた自信が持てるようになること!これが今年の目標だな。
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