テニスとゴルフの日記

2002年05月20日(月) 本番まで二週間切る!

さぁ、本番の今年のデビュー戦まで後13日です。
土日は走り込みさぼってしまいました、今日の走り込みが不安です。
二周くらいしてみようかな?

先週の兄貴との練習後、いつものように自販機前でミニミーティング。
正直自分がここまで仕上がってくることを予測していない部分もあり、それが逆に兄貴の現状に目がいく理由。
俺の勝手な意見だが、去年のオフから全くと言っていいほどテニスしていない俺とスクールに通っていた兄貴を比較してもっと一方的に俺がやられても良いはずなのだがそうならないのはなぜか?
想像すると基本的な考え方が違うのかも知れない、そう思う部分もありちょいとうっとおしいメールを送る。
内容はスピンサーブでは通じないと言うこと、各種のミスの考え方についてなど。
兄貴のスタイルを正確に書いたことがないのでここで俺自身が感じる彼のスタイルを書くか。

 まずサーブ。ファーストサーブだがフラットと高速スライスサーブの二種類を持っている。確率はさほど高くないが入ればまずまともなリターンを返せるB級プレーヤーはいない、A級でも彼のサーブの癖、フォームを知っている人は返せるかも知れないけれどイージーに返せるサーブではない。当然それだけのサーブを持っているのだから背も高い、俺が179で彼は183前後か?まぁツインタワーと言われる所以だ、だが二人ともスマッシュは苦手だ。
しかしなかなか打ってくれない。本人曰く余裕があるときにしか打てないそうだ。
セカンドサーブ、スピンが主体。このスピンだが基本的に去年の最初の試合からほとんど変わっていない。まぁ時々最後行うシングルス練習で打つときのスピンは基本練習と考えれば合点はいくが、その後ダッシュしてきたりするのでまぁ結構本気な部分もあるのだろう。一番俺が信用できないショットがこのセカンドサーブである。ちなみに俺のセカンドも信用できないがB級レベルでは良いリターン食らってもボレーできるところが俺と兄貴の違い、これは技術ではなく動きの問題だ。

 次にフォアストローク。兄貴はテニスを始めたのが遅く20代後半らしい。で、ベッカーとイバニセビッチが好きらしい。ビッチはレフティなので俺に言わせれば似ているところはくだらないミスをする所くらい。ベッカーの方に類似点が多い。
思い切りの良いショットは良いものを持っているからだ。しかし死ぬほど思い切りが悪く、球際に弱いところがベッカーとの違いか?
俺は球際でしぶとくスピンをかけようとしてアウトボールを打つ兄貴の姿を見て「どうせミスするなら思い切ってカウンター狙った方が先があるのに」と思う。
グリップはフルウエスタン、と言っても良いくらい厚い(今は少し薄めに改良中)。このフォームから繰り出すフォアストロークを初めて見たときに「この人うまいなぁ」と思った。しかしこの厚いグリップがリターンやランニングショットの時にリーチの狭さ、球際の弱さを露呈する。
好きなのだからどうにもならないがこのグリップでプレーするにはフットワークに問題がある、しかしまともにはまったときには完璧なリターンが可能だ。
俺が考えるにこういうスタイルである以上最初からリスクを度外視した思い切りと割り切りが無くてはならんと感じる。
確率やプレース面とを重視する兄貴のプレースタイルともっともかけ離れた兄貴最大の武器であり最大の弱点である。
 
バックハンドストローク。
これは見る人を虜にするほど見事なフォームを持っている。
ドライブスライス共に問題なくショット出来る、しかしあくまで打点に綺麗に入れたときに限る。この限定がはっきり言って兄貴のすべてのプレーに足かせとなる。
本人も自覚しているのだが、もっと大きく割り切るほうが良い気がする。

彼はテニスを良く知っている。各基本技術・応用技術、そして試合運びまでほぼ完璧に理論武装は完成していると言って良い。この点では俺は全く及ばない。だからこそペアを組んだ当初から俺にああしろこうしろ(たほうが良い)と言ってきたのだろう。ある意味は正しい。
しかし、自分自身のテニスと理論が必ずしも一致するとは限らないと俺は考えている。そしてそれは兄貴自身もソウなのではないかと最近思い始めた。
話がそれたが、バックハンドでも素晴らしいフォームを持っていてまともに当たれば乱打でもエースをとられるかもしれないと思うほどのショットを打つ。
しかし、試合でそれを見たことがほとんどない。ここ数年に関しては俺も自分のスタイルを見失っていたから人のことはとやかく言えないが、今現在らしさを取り戻しつつある俺には兄貴の基本的な考え方が違う気がしてならない。
仮にこれで兄貴が良いフットワークを持っていて、安定感に富むショットを持っているタイプであるならば全く問題はないが基本的に兄貴の持っているショットは安定感を重視したフォームではない。威力とスピードを重視した本格派のフォームなのだ。このフォームで安定感を出そうとすればあえて手抜きをして打たなくてはならない。そして試合ではこの手抜きのショットが中心になるのだ。
普段の練習では手抜きショットが中心になるわけではなく、本来のフォームで練習しているのだから試合では多分本当の自分を隠してプレーすることになる。
メンタル的には「いざとなったら打っていけば勝てる」そう思っているかも知れないし、そう思えることによってメンタル面を強くもてるのかも知れないが、いざというときに必殺技がソウ簡単に決まるとは限らないし、手抜きプレーでへぼいミスや足の遅さが原因でポイントを失う姿を相手に見せれば決してうまい奴とは思われない。後ろ向きになったときには強さを発揮できないプレーヤーであると思う。
 やはり試合では常に一定ペースで相手にプレッシャーをかけ続ける必要があるからだ。ミスしても良いから最初から打ちまくるべきだと俺は思えてならない。
練習が本来の姿である本格派のフォームで打つのだから負けても良いからそのスタイルを貫いた中で結果を論ずるべきなのではないか?ソウ俺は思う。
またも話は飛んだが、バックハンドのドライブは多少リストを多く使うが、こねるような使い方ではなく正しい使い方をしている。
振りに行ったときのスイングと繋ぎのストロークとのスピードはさほど差が無く、これが試合でもミスが少ない理由だと思う。去年の最終戦でもマッチポイントを逃れたときのスライスはライジングヒッターでハードストローカーの相手を完璧に崩した。ボールさえ前に飛んでこなかったのだ、これが兄貴の本当の姿であろう。
しかしこのショットがこの日最高でこの日の最後の兄貴のショットとなった。
もっとたくさん打てるはずだろう。集中力と考え方さえ決まればだが。
やはり思うのはつくずくもったいないー!!である。
 で、この話をすると決まって「あの日はサーブの調子が良くて乗れていたから打てた」というがサーブの調子が良くなかったら打てないバックなら普段から練習する必要はないだろうと思う。考え方の違いだが、調子が良かろうが悪かろうがこれはこれだけ出来る、そういう確信を持つために練習しているはずだ。
サーブだけはどんなプレーヤーでも当日の好不調があるのだからそんなものにストロークまで影響されては全くプランが立たない。
試合当日に「今ひとつだから入るまで時間かかるかも知れない」と言われるのならば待ちようがあるが、結局丁寧に終始されれば俺としては動きようがない。そういう考えを基本に考えると安定感を求めて普段からもっとスピードと切れを落としても100%に近い確率ではいるような練習をすべきだろう。
 この考えはすべてのショットに通ずるものがある兄貴と俺の大きな考え方の違いであろう。是非とも理解してもらいたいがソウでなければペアとして喧嘩別れする前に互いに基本的思考のあったペアを見つけるべきだろう。
 ボレーもその場で打つショット、コースが読めたショットに対しては完璧なフォームから見事なボレーを打つ。しかしこれも動かされるとつらくなる。本人もボレーに問題があると感じているらしいが、俺はボレーとは動きの中で打つショットと考えていることに対して兄貴は動かされたときにどういう面の動きや使い方をするか、どういうコースを狙うか、と言う点にテーマを持ってきているように思う。従って非常に技術的探求心も強く、イメージ通りにボールが来て入れたときには見事なボレーを打つが柔らかさと融通があまり利かない。
女性陣相手のお付き合いテニスでも「切れとスピードを殺してコントロールしてくれ!」と頼んでも切れとスピードが出てしまう。つまり自分以下のスピードレンジにはほとんどあわせられない。ボレーに関してはスピードと切れを殺すには懐で捕らえてアンダースピンをかける打ち方があるのだがあまり得意ではないのかも知れない。
ただしボレーに関しては前衛にいるときには問題は感じない。ロブに対しての下がりが遅いなどの問題はあるが、それは俺のサーブの問題もあるし、決まり事として俺がとることにしているので問題はない。
自分がサーブダッシュしてきたときのファーストボレー、その後のボレーが考え所なのだ。
俺の考えでは自分自身の動きが改善見込みがないのだから良いリターンをもらわないようにするのが最低限の条件である。
そのためには良いファーストサーブしかないと俺は考えているが彼はバランスを考えるとスピンが良いらしい。前回の試合もスピン主体だったと自分では思っているようだ。まぁスピンでもスライスでも良いが簡単に良いリターンをもらわない程度のサーブを打たなければまず平行陣で相手にプレッシャーをかける展開にはならないだろう。

中段部分で書いたがフォームは本格的で本来のショットはすべて繋ぎのボールではない。決めるためのボールが彼の持ち味だろうと考えている。
この点については俺も彼と同じである。
違うのが考え方だと最近気がついた。まぁきっかけは去年の最後の試合で、その後あえてオフ期間を作り体作りから始め自分本来のスタイルを思い出してみれば、如何に無理をしてテニスをしていたのかが分かる。
あのときと今の違いは「勝つためにどういうテニスをするか?」だった。
今考えているのは「負けないようにどういうテニスをするか?」である。
ついでに言うと勝つため(負けないため)に自分のスタイルを変えたりして試合に望むことは間違いであると思うこと。それは楽しいことではないし、そこまでして勝ちたいか?テニスしたいかと言えばそんな思いをしてテニスをするのはごめんだ。
結局のところ、基本的な考えが違えば試合のすべての流れや考え方が変わってくる。ここを無視してテニスは成り立たないと思う。

ひどく傲慢な考え方だが仮に負けても本来の姿でプレーし続けてくれるのであれば勝ち負け度外視してペアを組むことは可能だ。
しかし確率やセオリーに縛られるプレーや、通じるとは思えないプレーをされれば負ける確率は大きく上がる。ここで一個人としての考え方が重要視される。
ペアに通用しないと言われても自分の好きなスタイルを貫くか変えるか。
単に俺の趣味の問題だけならば俺が我慢すればいいのだろうが、勝てると思えないのであれば勝てるような算段をすべきである。
しかし、俺がロブの様なショット(気の抜けたボール、と自分では思う)が嫌いなのに対し、兄貴がガンガン打っていくことが嫌いなのであれば残念ながらペアとしては成立しないだろう。打ってくれれば勝てる、と思えるがソウでなければ勝てない、俺はそう思ってしまう。
兄貴に負担をかけるのは嫌だが、試合が終わってからあれこれ言うのはしたくないので最初から俺の考えを話した上でどうするのか判断してもらいたいと思った。

長いこと固定ペアを組んでいるといろいろなことがあるものだなぁ。


 < 過去  INDEX  未来 >


ビンセント