テニスとゴルフの日記

2002年04月26日(金) 今期2度目の練習

してきました。前回がひどかったのもあるけれどかなり改善されたと言えるでしょう。
とは言っても良くなると言うよりも戻るとか思い出す、感覚の方が強い。
何しろ去年のオフからせいぜい月一程度のテニスしかしていない。
そんなんでは状態を維持できるわけもないな。

開始〜10分

動きが改善されない以上当然良いショットを望むべくもないが、とりあえずはボールに届くように頑張って動く意思を固める。
体が重いことは分かっているが、むち打って走る。
次第にボールへの反応が早くなってきて、それに従い初動も良くなる。
その時点でとにかく自分が打ったショットに対してぼーっと見ている自分に気づく。そんな状態からいきなり走れるわけもなく、とにかく足を止めないこと、小刻みに動かし続けることの重要さを思い出し、疲れを振り払って足を動かす。

10分から30分

疲れがピークに達しつつある中で、ようやく集中力が体力を越え始める。
下半身でとり続けていたリズムが次第にショットに移りはじめ下半身からショットを作るイメージが戻ってきた。
低いボールを打つ際に自身が低い体制で入れていないために小手先の加減でネットに着く兄貴に難しいボレーを打たせようとするが、オーバーとネットにかかるのとオフセンターが幸いして結果ナイスボールになるのとがきれいにばらける状態に。
より低い姿勢を保つことに意識を集中してボールをうち続けるがさすがに限界が訪れ少し小休止をとる。

30分からラスト

小休止をとった後、まだ休みたい気持ちを振り払いコートに戻る。
この時点ではっきり分かっていたことは、とにかくテイクバックが甘いことと、正確なポジショニングが出来ていないことにより打点が体に近すぎてバランスを崩しながら無理矢理上体を開いて振り出すスペースを作りスイングしている点に注意して下半身を低く保って膝で突っ張るような動きをやめて、柔らかく使い運動エネルギーを膝で止めてスイングスピードに転化するよう心がけて打つ。
バックのスライスは手首のロックをしっかりキープし肘を先行させないように気をつけてショットする事に集中した。肘を先行させてヘッドが回ってこない腹切りスイングにならないように肘を体から離さないよう、かつ先行させないように残しておくことにより球質はかなり良くなってきた。
当たりがしっかりしてきたことにより無駄な力みが抜けよりインパクトでパワーをかけられるようになってきた。
しかしランニングショットを強いられたときコートカバーに気を取られすぎてしっかり膝に体重を乗せてショットしていないので、結果的に切れのないショットとを打ちかつリカバーしきれない事が分かったため、カバーが甘くなることを承知の上でしっかりショットする事に変更。
結果そういいアプローチをもらうことが少なくなってきた。
この辺から自分の基本戦略を思い出し始める。

ショットそのものが切れ・深さ・コースを満たしていて、それを越えるようなボールを打ってくる相手には自分の対処できうる相手ではないということだ。
ひらたくいえば、プラン通りにゲームは出来ないし簡単に勝てない相手だということだ。
だからといって自分の基本であるテニスを崩してやったこともないテニスをしてもそれは明日には繋がらない。自分のテニスを貫き通す中でプラスアルファーを見いだすか、足りない部分を明確にし、明日への希望とする、これが俺の本分なのだ。

テニスというスポーツにおいて考え方はいろいろあるが、やはり自分の基本はショットの威力で相手を劣勢に強いるタイプのはずだ。コースやタイミングを外して相手をかわすタイプではないということだ。ダブルスをやってきたおかげで肝心なことを忘れていたようだ。
相手にコースを読まれた際には当然危険が生じるが、そのとき怪我が少ないのはショットに切れがある方だ。コースと安定感を選択するのを主とするか、威力で多少のコースの悪さと安定感の低さをカバーするのか、俺の場合は完全に後者のタイプ。
であれば、正確コースへの返球を望むがゆえに、威力を落とすようなショットの練習は本末転倒と言える。

それに気づいてからはより一本一本のショットに対する集中力が増してきた。
兄貴のアウトボールに対しての反応もよくなり始め、準備の早さ、予測の早さ、バックステップの早さ、テイクバックの早さなどが改善されてきた。
当然だがコースは真ん中に集まっているのだが、カウンターに対しても驚くことが少なくなってきて、自然に対処できるような精神状態になってきた、あくまでも精神状態だけでカウンターショットは打ててはいないが。
いずれにせよ、打たれ続けても守り続けられる自身めいたものが出てきて、その中からカウンターを打てる状況も出始めてきた、守りと攻めの切り替えが自分自身でも出来ていないため、攻めに変わると喜びのあまりにミスをしてしまうことが多くなってきた。
それでも守るべきところを無理してカウンター狙いでミスをしたり、仮に決まってもオフセンターで無理矢理持っていった結果だったとしたら、信頼できるテニスにはほど遠いと思う。
 まずは自身のショットが完成されていること、その次にコース球種ゲームプランが来るはずだ。効果が高いからと言ってそのショットを練習するのは俺の性格にはマッチしていない。
自分で納得できるショットを打ってその結果相手にポイントをとられれば相手が自分より上なだけだ、そのときに初めて勝つための算段をすべきだ。

昨日もつくづく下半身の重要さを思い知らされた。
長く休んでいたことによりくだらないプライドや癖が抜けていること、そしてそれ以上に自分自身がどういうショットが好きで、どういうテニスをしたいのかあらためて考えることが出来ている気がする。

昨日は随所に現在の状態で、という前提の元で納得いくショットを打てていたと思う。
一本だけイメージが完璧だったショットがある。
これはその前ショットが良かったことに起因するが、このショットに対する返球が見えて、それに対してスムーズに体が反応し、リズムを合わせ、大きくテイクバックをとり、そして正確なインパクトから良いコースへのショットが打てた。
返球からショットまで完全に自分のリズムで行えた、これが非常に重要だと思った。ショットそのものを見ればインパクトまでが理想的すぎたので大切にショットしたからスピードは完璧にはほど遠いものだったが、スピードなど基本が完全に身に付けばいつでも出せるものだ。
基本を軽視し、見た目だけを重視すれば必ず後で痛いしっぺ返しが来るものだ。

まあ、俺が病み上がりなので兄貴が手加減してくれているとは思うが試合に対する集中力とか、練習そのものに対する集中力とかではなく、自分の打つ一本一本のショットに対する集中力やイメージというものにこだわれる楽しさ、そういうものにまた出会えたような気がする。
周りが認めてくれても、自分自身が納得できなければ完成ではない。
自分自身が如何に納得できるテニスをするか、それを貫き通すところに俺らしさがある。
自分らしさを完全に取り戻した上で余裕を持ってダブルスなりの競技に望むべきだ。
自分に余裕がないのに人にどうこう言う資格はないし時間もないな、俺の場合。
やはり人にどうこう言う時間があったら自分がどうすべきかを考える方がより重要だ。

昨日は自分のリズムとフォアバックのショット選択のバランスがフォア過多にならないこと、これを中心に練習した。
フォアハンドはさすがに経験値が高いのか、ある程度までの信頼度は回復できてきた。しかしここに落とし穴があり、前回から今日の序盤まで如実に現れていた肘が先行する癖はいつ出てきてもおかしくないと思う。
これを徹底して体の回転からしっかりエッジから振り出せるようにイメージを固定させることが重要だ。
それと全くと言っていいほど練習していないボレー、そしてオーバーヘッド系のショット。
これらに到達する前に下半身の強化と腹筋背筋の強化を徹底して行っておこう。
俺にかけているのは下半身の弱さ、それに集中力の維持だ。
そしてこれらを克服するすべを知っている以上、それが出来なければおっさんテニス界への切符を手にしただけだ。
無理はせず今年一年かけてゆっくり作っていこう。
一年くらい無駄にしても先はまだ長いはず。
目先のことよりもより長いスパンでモノを見ていこうと思う。


 < 過去  INDEX  未来 >


ビンセント