武ニュースDiary


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2020年07月14日(火) 「南方人物周刊2017-4-24」金城武インタビュー・1

ぼくは、金城武という俳優であるだけ
――金城武との対話


女の子のこと、全然わからないわけじゃないよな


ーター・チャン監督は、3回あなたにオファーして、3回断られたと言っています。
4回目もまず断ったのですか。


金城武 そうではなかったと思います。
なぜかというと、ピーター監督は今回はプロデュースで、
一緒に長く仕事をしてきた優秀な編集者が監督をするのだと、
はっきり言ってくれていましたから。

また、脚本家にも非常にいい人たちが見つかって、若い人たちで、
要するに「七月与安生」の脚本家だと。
彼はこういう陣容で映画を作りたくて、ぼくに来てくれないかと言ったんです。
そのときは、自分が参加することで
ピーターの助けになるなら、いいなと思いました。

ーー3本の映画を断ったときは、何かぴったりしないものがあったからですか。

 1本目のときは、ぼくにはとてもできない、
なんでぼくを選んだんだろうという感じでした。

―――当時は、既に大監督たちといくつも仕事をしていたでしょう?

 そんなことない、そうでしたか?
(マネジャー:チャン・イーモウ監督とか)
ああ、チャン監督のときもそうでしたよ。
どうして、ぼくなんだろう、人を間違えてるんじゃないだろうかって。
そのときは、そういう気持ちでした。

ピーター監督のオファーをどうして断ったか、実はもう覚えてないんです。
それに謝絶であって、拒絶じゃないですよ。
彼には本当に感謝しています、ずっと機会を与えてくれて、
本当に申し訳なくなるくらい。

ーーいろんなところで、喜劇が一番好きだとおっしゃてますが、それはなぜですか?

 喜劇は人を笑わせ、幸せにすることができますよね。
ぼくは喜劇はすごく難しいと思っているんです。
アクションとはまた別の難しさで、アクションは割と物理的な難しさだけど、
喜劇はたくさんのアイディアが必要で、
それを見える形で表現しなくてはならない。

喜劇はいくつかのレベルに分けられるかもしれませんね。
レベルが低いものは良くない、ということではなく、
低いレベルのものには、それなりの作り方があって、それもすごい。
パッと見るとめちゃくちゃだけど、みんな笑い転げるように作ることもできる。
それもすごく難しい。
それから、普通に演じているのに、見る人は大笑いするというのがあって、
それが高いレベルですね。

喜劇がやりたいなと思ったのは、
ぼくは最初の頃、台湾のチュー・イエンピン(朱延平)監督の映画に
いくつも出演してるんですけど、とても気楽に見られて笑えるという作品です。
監督はずっと冗談を言っているんですよ。
撮影中は出演者を誰彼となく笑わせていて、とても楽しい現場でした。
だから、あの頃は、喜劇ってどうしてこんなに面白いんだろう、
監督もなんていい人なんだろうと思っていました。
けれども、本当にちゃんと作ろうとしたら、難度はとても高いです。

――それなら、その後10年以上喜劇に出なかったのはどうして?

 それは、実はマーケットの事情なんです。
喜劇がたくさん製作されているときは、喜劇のオファーが来ます。
中国が市場を解放した時代は、みんな一斉に大作映画や、軍隊物、
時代劇ばかり作ったので、受けるオファーもこうしたジャンルになる。
当時はライト・コメディは撮れなかったんでしょうね。

ーー今回、若い監督や脚本家と一緒位ラブ・コメディを撮った感想は?

 みんなでわいわい楽しくやっていたという感じかな。
監督も脚本家もそれぞれ自分の考えがあり、もちろん、ぼくにもある。
ピーター監督は、みんなで自由にやりなさい、と言い、
たまに、これはダメだというときだけ、そう言った。
それなら、まあ、ぼくも俳優としての立場は越えないようにやりましょうと。

ーー意見がぶつかることもありましたか?

 例えば(と、若い女の子の声音で)
「こうなの! 私たちの年頃はこうなんです!」
(本来の声に戻り)「ああ、わかりましたよ、あなたには勝てないよ」
(また女の子の声になり)「これ、とっても萌える、女の子ならきっとそう感じる」
(元の声に戻り)許監督とぼくは、「ぼくらだって女の子のこと、
わからないわけじゃないよな、北京の子たちだからなのかなあ」
と、よく思いましたよ。
脚本家の彼女たち同士も、ときどき言い争いしたりしてて、面白かったですよ。
(続く)


   BBS   ネタバレDiary 11:30


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