武ニュースDiary


* このサイトはリンクフリーです。ご連絡はいりません。(下さっても結構です。^_^)
* 引用は、引用であるとわかる書き方なら、必ずしも引用元(ココ)を表示しなくても構いません。
* 携帯からのアドレスは、http://www.enpitu.ne.jp/m/v?id=23473 です。
* 下の検索窓(目次ページにもあり)からキーワードでDiaryの全記事が検索できます。
* バナーは世己さんから頂きました。
* Se inter ni estus samideanoj, kontaktu al mi. Mi elkore atendas vin, antauxdankon!


目次前の記事新しい日記


2015年07月05日(日) 「GQ台湾」6月号・2●更新

続きです。


「ぼくはどんどん年をとってきてる。白髪も生え始めた。
みんな(マネジャー)は黒く染めなきゃと言うんだけど、いらないって言う。
ぼくも40になったんだから! 
どんなときでもそのときらしい姿でいられることこそ、貴重だと思う」


かっこいいと言われるのは重たすぎる

化より、彼にとってもっときつい話題は、やはり外見にまつわることだ。
17歳でアイドルとしてデビューしてからずっと、世間は彼の外形をもてはやし続けている。
彼は男神の最高位となり、CMのロケ地が旅行のおすすめルートを組み替えさせ、
その名前をとった「金城武の木」なるものまで現れた。
記者会見の席上で、記者が、男神と呼ばれてどう思うかと、はしたなくも質問したときの彼の反応は、
どうしたらよいかわからない様子が今でも一番多い。
一番多い答えは、恥ずかしそうに、言葉少なく
「ありがとうございます、どんでもないです」というものだ。

「見かけは結局両親からもらったものです。子どもの頃はむしろ嫌いだったかもしれません。
今もそうかもしれないけど、理解しようとしています」
自分の外見が受け入れられることも、俳優の仕事が得られるための条件の1つなのだ。
金城武は、我々が思っていた以上に「老い」の到来に期待をかけていた。
「年をとって、その年齢に合う作品でちょうど出合えるかどうかを見る。
その方が自然です」


年の夏、金城武は珍しく自分から公の場に姿を現わした。
事の起こりは、当時ブームになっていた「ALS患者のためのアイスバケツチャレンジ」である。
1日の内に、エバー航空社長の張国煒と五月天(メイデイ)、それに趙少康に指名されたため、
チャレンジの動画を公開して応えたのだった。
動画の中で彼は氷を除湿機の容器に入れ、ふっと息を吐くと、そのまますぐ頭から水を被った。
最初から最後まで一言も発せず、ただ字幕によって
ALS患者への配慮と指名をしないということを伝えただけだった。
この動画はネットとマスメディアを席巻した。

「何人もの方に指名されてしまって。ぼくの顔を立ててくれてありがとうございます」
そのときは、あまりあれこれ考えなかったという。
ALS患者支援の活動は関心を呼ぶのに成功したが、
まだ注目されていない弱者の団体や機関はまだたくさんある。
「世間に名前を知られた人間として、自分にできることはできるだけやります。
でも、あれはやり方のルールとして決まりすぎていて、
あんなにかっちり決めてしまうべきではないと思います」
「なぜ除湿機の水を使ったかって? 水を無駄遣いしたくなかったからですよ」
(続く)


21:45 更新

「演技については何もわからない」

ビューしてから今日まで、金城武は適応するということに、
他の人間より多くの時間を費やしてきた。
台湾と日本の混血という背景は、彼を子どもの頃から両方の文化の違いに直面させてきたし、
身分と国籍のアイデンティティの問題は、彼が「太平輪」で演じた、
日本と台湾の狭間で立場に困惑する軍医、厳澤坤と少し似たところがある。

「子どものときから両方の友達がいました。
学校の友達は日本人が多く、家の近くの遊び仲間は台湾の子で、付き合い方も違っていた。
今は、それは困ったことではないんだと感じるようになりました。
別の言葉があるということは別の文化があるということで、
別の価値観、観点があるのと同じだからです」

々な役を演じてきたが、観客は彼のことを「恋する惑星」の警官223はもちろん、
「心動(君のいた永遠)」のラム・ホークワン、
あるいは「赤壁(レッドクリフ)」の諸葛亮に当たり前のように投影して見てしまう。
金城武は、どの役が本当の自分に一番近いかなど考えたことがない。
「ただ、この役をどうちゃんと演じるかだけを考えて、
映画ができてから、観客はどう思ったか、どんなふうに評価されたか知ることになります」

「オタク度」が超高い彼は、ネットでの評判を見ているのだろうかと気になった。
「読むことはやっぱりありますよ。でも目に入れば見るというので、
わざわざ知ろうとするわけではないです。
もし評判が悪ければ、『ああ、人の好みは違うんだな』と思います」
振り返って、もう1度やり直したらもっとよくなるなと思う役はありますか?

「どの役も、もう1度やれば、絶対良くなりますよ。
でも、映画は大体そういうことはないでしょう?
もっと良くならなくても、少なくとも違うふうにはできます」


けもわからずデビューし、アイドルになり、CDを出し、演技をした。
ウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」に出演して初めて、
金城武は悟るところがあり、映画が好きになった。
当時「東邪西毒(楽園の瑕)」に行き詰まって中断中だったウォン・カーウァイが,
余技のように手がけた「恋する惑星」が、金城武に、
映画へと通じる新しい視野を開いて見せることになったとは。

「あのころは1日に1枚、紙をくれるだけで、何を演じるかも知らない。
ほろ酔いのカメラマンに向かって、みんな何をしたらいいかわからないんですよ。
今日の撮影が終わると、次の日また1枚紙をくれる。
そして、昨日撮ったのは良くないから、もう1度やるって言うんです。
でもみんな監督のことは信頼していました。
ああいう雰囲気と創作のやり方はとても面白かったです」

インタビューではいつも、演技の勉強をしたことがないから、演技はだめだと言ってますね。
「演技については、何もわかっていません。
もしかしたら、みんな、ぼくの見かけがまあまあだと思ってチャンスをくれるから、
出られているだけなのかも」
だが、ウォン・カーウァイはあなたの気持ちに火をつけました。
「あのとき、映画ってなんて面白いんだろうと初めて思ったんです。
こんなふうに撮ってもいいんだって。実際本当に面白いです。
それは『俳優ってこんなに面白いものだったのか』ということで、
『スターってこんなに面白いものだったのか』ではないんです」
(続く)


   BBS   ネタバレDiary 14:00


前の記事あさかぜ |MAIL

My追加