武ニュースDiary


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2014年08月24日(日) 金城武とクー・チェンドン(聯合報)

アイス・バケット・チャレンジに対する金城武の行動は、
日本でも大きな反響を呼んでいますね。
ツイッターやフェイスブックでこんなに彼のことがどっと流れることなど
経験ありません。

心が男前、成熟した人格等々、内面的に優れていることを称賛するものが多いですが、
その彼も、初めからそうだったわけではない、と、
新人時代から記者としてつきあい、見てきた台湾の王雅蘭記者が、
最近、ジャッキー・チェンの息子のファン・ズーミンとともに
中華圏の芸能界を震撼させている、台湾の人気若手俳優クー・チェンドンのこととあわせて
語った記事がアップされています。



取材の内幕:金城武の氷水とクー・チェンドンの毒の火

「ズーミン、チェンドン違法薬物事件」は芸能界を驚愕させ、マスコミは大忙しになった。
ニュースの真相の追求だけでなく、今後の見通しを占い、原因の分析もしなければならない。
取材記者たちは目をしばしばさせて慌てふためいている。

金城武がアイス・バケット・チャレンジをおこなったのは、このタイミングでだった。
見た人は心和ませ、そして水を節約しつつALS患者への支持を訴えながらも、
次の者を指名しなかった独特のやり方に、すっかりやられてしまった。

2011年、金城武が主演した映画「武侠」が、カンヌで大々的な記者発表をおこなった。
彼の魅力はカンヌから一路台湾へと勢いよく延焼する。
だが、「武侠」の興行成績は、新人クー・チェンドン主演の
「あのころ、君を追いかけた」に遠く及ばなかった。

これがスターの運勢

金城武のスターとしての運勢は、実はクー・チェンドンよりずっと良くない。
デビューするとすぐアイドルとして売り出されたものの、特筆することない長い日々を過ごす。
8時のドラマで端役を演じ、ベテラン監督にしごかれ、
「四小天王」時代も、ジミー・リン、ニッキー・ウー、スー・ヨウポンと並んで一番人気にはなれなかった。
動作がきびきびしていない彼は香港や大陸でアクション映画を撮り、結構けがをしている。

彼が古傷のせいで神経が圧迫され、足の指がしびれてしまい、
マネジャーが大変心配したことがあった。
私が良い先生を知っていたので、ある月のない風の強い夜、
みんなでこっそりと整脊療法のために出かけた。
その日、金城武は先生の荒療治に幾度か声をあげた。
私はマネジャーから、決して口外しないよう�犇爾気讚瓩拭�

このときのことを思い出すと、ほんわりした気持ちになる
(アイス・バケット・チャレンジの彼が素敵だったからだけではない)。
そして大スターと過去に渡り合った日々が思い起こされるのである。
彼はとても人間味があり、たまに冗談も言い、することなすことがきっぱりしていた。

例えば「武侠」の記者会見のとき、私が一番彼に質問したかったのは「ギフトガール」盗撮の真相だった。
現場にはピーター・チャン監督、ドニー・イェン、ジミー・ウオングといった
国際的な面々がずらりと並んでいたため、
それを気にして私の質問は遠回しの回りくどいものになり始めていた。
すると金城武がきっぱりと言った。
「構いませんよ、あなたは一体何が聞きたいの?」
そこで私はスキャンダルのことを質問した。
司会の黄子佼の助け舟ををさえぎると、彼は明快に説明をし、
私の仕事に必要な答えをくれ、満場の心も掴んでしまった。

とはいえ、ここ数年、神秘なままでいたがる金城武が、
指名を受けて、本当にアイス・バケット・チャレンジの動画を撮るとは、
多くの人にとってやはり大変意外だったろう。
私は、1つにはチャリティーの気持ちから、2つには興味を抱いたから、
3つめには時間があり、別にやってはいけないということはないと思ったからだと考える。
金城武は以前から思いやりのある人なのだ。
昔、彼はファンに追いかけられるのを恐れ、彼らをまいてしまえないことをとにかく心配していたのに、
道路にいる子犬を助けるため車を降りて、道路の端まで連れていったりしていた。
みんなその運のいい子犬を羨ましがったものだ。

記者と芸能人は、心の成長を競っているようなところがある、とよく思う。
初めて取材したときは下っ端の芸能人かもしれない。
10回目の取材のときには大スターになっていたとしても、内面の知恵もぐんと豊かになったか、
あるいは、盛り立て甲斐のないドラ息子のままなのかは、はっきりわかる。
言い換えれば、私のほうが芸能人に勉強していないと叱られることも少なくないということだ。

金城武はクー・チェンドンより、もっと年少でデビューしている。
純真さ、幼稚さ、周りが見えないなどなど、青春に付き物であることは彼はすべて経過してきた。
しかし、自分自身を見つめること、仕事に打ち込むことには、
友達と夜店で遊ぶよりもずっと多くの時間を割いた。
哲学を好み、仏教を研究したことで、彼は絶えず成長し、
インタビューのときにはどの質問にも丁寧に考えた上で答える人間に変わったのである。

監督のピーター・チャンは反応の速い、明快な思考をする人だが、
金城武との仕事では、いつも彼から「なぜ」の2文字を投げかけられてキリキリ舞いする。
この場面はなぜこういうふうに演じるのか? この役はどうしてこんなことをするのか?
金城武は1つ1つはっきりさせてから演技をする。
だから、中華電信4GのCMで「世界が速くなればなるほど、心はゆっくりと」という言葉は、
完全に彼の好みを投影したものに違いないと思う。

まさにこの、何事にも真剣であることによって、
彼は大スターになって以来ずっと、ほとんど悪評がない。
事実、まじめな芸能人は少なくない。
初めてクー・チェンドンをインタビューしたときは、
「あのころ、君を追いかけた」の脇役、アオチュエンが一緒だった。
アオチュエンは新人(クー・チェンドン)の引き立て役であることを気にせず、
追い越される焦りもなかった。
自分のグループに自信を持ち、一番したいことは両親に家を買ってあげることだった。

大学1年生のクー・チェンドンを同時取材して

一番印象的だったのはその金銭観だ。
自分の長所を善良なところと言ったので、私はどんな善行をしたことがあるかと尋ねた。
彼はセブンイレブンの募金に寄付したと言い、小銭を持つのが嫌いなのだと笑って付け加えた。
1カ月の小遣いは1万6000元で、ほとんどは服やカラオケに使うという。

知り合いの記者2人がクー・チェンドンについて話したとき、
彼を好きな1人は、少なくとも彼はうそを言わないと言い、
もう1人の彼を嫌いな記者は、彼はうそを言うと言った。
というのは、以前インタビューしたとき酒を飲まないと言ったのに、
夜店で酔っぱらっているのを写真に撮られたからである。

私は、彼は意識的にうそをついたのではないと思う。
どちらかというと、どうでもいいと思っていて、自分の話したことに無頓着なのだろう。
だから自分が前に飲まないと言った酒を無自覚に飲んでしまったのだ。
こんなふうに無頓着だから、彼は小銭を寄付することの重点は寄付にあるのか、
それとも小銭を持ちたくないという感覚にあるのか、考えたこともないだろう。

人生はチャンスに満ちている。
過ちを犯したクー・チェンドンは、チャンスをくれと頼むのではなく、
進んで償い、成長する気持ちがどのくらいあるかを自らに問いかけるべきだ。

多くの芸能人は仕事で絶えず自身に挑戦し、
自らを高めることでより良い作品を見せようとしている。
人生というものは名利を得たからといって優れた者になれるわけではないからだ。
リュック・ベッソンの映画「ルーシー」では、脳のほかに大事なものは時間だとしている。
若いのであるから時間をかけ、心を充実させてから、有意義な人生について語ろうではないか。
(王雅蘭/聯合報 2014.8.22)


王雅蘭は、以前にも過去の金城武のエピソードをちょこちょこと書いていますが、
芸能記者でないとわからない芸能人に対する感じ方というのもあるでしょうから、
今一つスタンスのわかりにくいときもあります。
でも、負の面も見つつ、今の成長した金城武を認めているように思います。
動作がきびきびしてない、というのは、ちょっと違うと思うんだけど。
普段はそうなのかもしれないけど、運動神経はかなりいいんじゃないかな。



    BBS   ネタバレDiary  20:30


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