| 2006年05月04日(木) |
袋小路の男(by絲山秋子) |
そして今日は、絲山秋子さんの「袋小路の男」を購入しました。 私は泣きましたよ。(また? とか言うのは言わない方向で!) でも、泣いたとか簡単に言っちゃったらダメだな。とも思った。 全体を通して、涙が出る一歩寸前のところで抑えている何かを感じるのだ。 その、潤む何か。岩の割れ目から静かに湧き出す透明な水とか。そんな イメージを喚起させられる。勝手に。
これはヤバイかも。ハマっちゃった! って感じだ。 この人は凄くないですか? オーソドックスな文体で、綺麗な日本語で、読ませる。 そして流されない。 昨日、「沖で待つ」を読んだときにも感じていたことではあったけど。 すごく好きな感じがする。こんな人を待っていたよ。なーんて思うのは、 私だけじゃないのでは? って思う。
抑えた文章。 その静けさの中に、潜んでいる闇。そして熱。読み進むうちに、にじみでる何か。 孤独。登場人物たちの孤独。そして冷静な視点。そんな中で隠し切れない、 情熱みたいなもの。 川端康成文学賞受賞というのも、頷ける。と思った。とても良かった。
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