| 2005年11月19日(土) |
アスベスト(石綿)による死亡者を救済する新法? |
アスベスト(石綿)による健康被害を救済する新法によると、1970年度から2010年度までの対象者に支払う一時金や医療費などの総額は、「700億円規模」(朝日から)であることが分かった。うち、06年度分までを国と都道府県による公費負担として、2007〜2010年度分は石綿関連企業に全額の負担を求めるという内容だ。
新法による救済対象者は、石綿が原因で中皮腫(ちゅうひしゅ)や肺がんとなった患者や死亡した人のうち、労災保険が適用されない人である。石綿工場周辺の住民や従業員の家族などが中心となる。問題はこの対象人員である。 環境省などによると「過去の中皮腫患者や石綿が原因とみられる肺がん患者の実数などから、1970〜2010年度までに最大約2万人に達する」(11月17日朝日から)という状況なのだ。
この新法による遺族の死亡一時金は僅か240万円で葬祭料20万円を加えて260万円しか支給しないのである。以前の新聞の解説で240万円の根拠が報道されていた。石綿が原因とみられる中皮腫を発症すると、平均的に2年で死亡する。この24ヵ月に払い医療費が月10万円であるという。これ以上の補足は必要ないだろう。新法によって救済される対象は、死亡するまでに支払った医療費のみなのだ。大きな公害で死亡してという事実に対する補償はゼロなのである。詳しくは省略するが、米国ではアスベスト補償で20兆円が必要と計算され、国と企業の負担が決められたという報道があった。米国と比べると公害死に対する扱いが天と地ほどの差がある。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 癒しの森832 2005年11月19日
高橋尚子右足故障・・それでも強行出場
高橋尚子が明日の東京国際女子マラソンで走る。03年11月の東京では終盤に失速してアテネ五輪代表を逃した。悪夢から2年。「あの時に止まったままの時間をもう一度動かしたい」との願いで出場を目前にして、まさかのアクシデントに襲われている。帰国翌日の11日に右足を故障。3カ所に筋膜炎を起こし、全治1カ月と診断されていたことが分かった。都内での記者会見で高橋自身が説明したもので、現時点では強行出場するとのことであるが、走れたとしても好記録は望めない状況となっている。
高橋尚子は「痛みは我慢できる範囲内。出場するという決断は間違っていないと思う。やるからには優勝を目指して頑張りたい」と笑顔で決意を語った。夕方からは約1時間のジョギングも行った。「ただし状況は絶望的だ。選手生命を絶たれる危険性も捨てきれない。それでも高橋は走る。人生最大の賭けは、高橋にいったい何をもたらすのだろうか」(スポニチから)ともかくシドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子(33=ファイテン)が、2年ぶりのフルマラソンで「未知への挑戦」をする。明日20日の東京国際女子マラソンはフル時間テレビで応援しなければならない。
・運命は 再び何を 語るのか 選手生命(いのち)をかけて 尚子は走る
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