『日々の映像』

2005年11月12日(土) フランス暴動:警察権力と「ごろつき」の対決

 フランスの暴動には一つの対決の構図があるようだ。ニコラ・サルコジ内相の発言が対決の構図を象徴的に表している。サルコジ内相は11月10日、国営フランステレビに出演し暴動に参加する移民出身者の若者らについて「ごろつきだし、社会のくずだ。(呼び方を)変えるつもりはない」と明言している。 この発言が若者の猛反発を招いたことは間違いない。「ラカーユ(ごろつき)」という言葉は、郊外の移民系住民が使う俗語だという。

 ユゴーの「レ・ミゼレブル」に多くの俗語が出てくるように、フランスには多くの俗語が横行する。しかし、国の治安を預かる内相が「彼らはごろつきだし、社会のくずだ」という発言は、人権宣言の国の指導者の発言としては最低である。今年6月には郊外の集合団地で殺害された少年の父親に「この地域を高圧掘削機で掃除する」と語って問題になったという。サルコジ内相のこのような発言が暴動を激化させている要因となっていることは間違いないと思う。この強行発言を支持するフランス人がいると思うが、憎しみの暴動へと発展する危険を十分はらんでいる。

 フランス全土の暴動は10日夜から11日未明にかけても、車両の焼き打ちが相次いでいる。パリでの記念行事に合わせ、パリ市内での暴動が準備されているとのうわさも飛び交い、依然緊迫した状況が続いている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
癒しの森825                                2005年11月12日  

           まきストーブへの郷愁

 今まで交流のあった人の中で、冬になるとまきストーブを使っている人がいる。巻きストーブの暖かさは、石油ストーブの暖かさと全く違うのである。今までも冬になると、薪ストーブへの郷愁を感じることがあったが、和室中心の我が家では、薪ストーブを取り付ける場所もない。子供たちが巣立ち50坪の我が家で妻と2人で暮らしている。台所続きの6畳と8畳の和室を合体して14畳の板張りの洋室を作ることにした。ここに念願の巻きストーブを取り付ける計画だ。

 原油価格の高騰を受け、北海道でまきストーブが人気を集めている。1946年から製造している函館市新川町の大和金属は「創業以来一番の売れ行き。部品が足りなくなって困るぐらいだ」(11日・共同通信から)と大忙しなのだ。原油高騰による灯油の値上がりで厳しい冬になりそうだが、薪ストーブが再び脚光を浴びている。薪ストーブは暖房の機能だけでなく、炎を見ると気分が落ち着くなどの癒し効果も十分にある。縄文時代住まいの中心に火を起こして生活してきた遺伝子が、我々の中にあるように思う。

  ・ゆらゆらと 燃える炎に 照らされる 癒し効果の 薪のストーブ 


 

 < 過去  INDEX  未来 >


石田ふたみ